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5.28普天間日米合意は米国にとっても不思議な合意である。統合運用可能性と政治的な安定性を自らの条件としておきながら、政治的な安定性がないからこそ鳩山首相の辞任にまで至ってしまった。米国側の公式見解は、「現行案が一番望ましい」であり、「辺野古は受け入れられる」と信ずるからこその合意であったはずだ。
しかし、一国の首相の辞任にまで至ったのであるから、辺野古への移転が実現しないのは日本国民にとっては明らか。一体、米国政府はどんな目算があって現行案にこだわったのか。米国議会も、結局そのような実態を見破りグアム移転費用の7割削減に踏み切った。
今度は、日本政府がグアム移転ロードマップの遵守を盾に、米国議会に見破られた現行案の問題点に対する解釈・言い訳を米国政府に問いただす番だ。困ったところで、何とか米国側からマリアナ・テニアン案を言わせてほしい。
オバマ大統領は、今回の件から残念ながら日本のことが眼中にないとばれてしまった。従来からのジャパンハンドらーに任せていると、自ら日米関係とアジアの安全保障を脅かすことになることを思い知らせる絶好の機会が訪れた。
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沖縄合意なく“待った” 米上院委、海兵隊グアム移転費7割削減
2010 年6月4日 【琉球新報】
米上院軍事委員会は国防予算の大枠を決める2011会計年度の国防権限法案で、在沖米海兵隊グアム移転費のうち、政府原案の7割にあたる3億2千万ドルを削減した理由の一つは、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に関する地元合意がなく、実現が不透明なためだ。
委員会は、両政府が交わした“取り繕い”の合意の内実を見透かし、地元の反発を押して予算計上することに、「待った」をかけた。
日米合意について、仲井真弘多知事は「極めて厳しい」と指摘し、稲嶺進名護市長は協議に応じない強固な反対姿勢を貫いている。
委員会は法案の添付文書で、普天間移設について「沖縄県知事から埋め立て許認可を得ることが、国防総省にとっての“具体的な進展”のはずだった」と、これまでの国防総省の見解を紹介した。
だが、実際の状況として「日本政府はキャンプ・シュワブへの移設の詳細を決めていない。その詳細を国防総省が認めるかどうかも不明で、移設は先が見えない」と、政府見解に反し、具体的な進展がみられないことに不満を示した。
削減の理由は普天間だけではない。米海兵隊がグアム東部に予定する実弾射撃場の建設が、現地で大きな問題に発展しているからだ。
当初、米軍は射撃場を「基地内」に造る予定だったが、08年の内部計画で、「基地外」に建設することが明らかになった。
射撃場の建設予定地の一部は州有地。もともと土地を持たないチャモロ人や、戦後米軍に土地を接収された人々の子孫に、代わりの土地を分け与えるために用意されたものだ。
地元の状況や歴史、文化を把握せず、軍事的な価値判断だけで基地を拡大していく米軍の手法は、沖縄でも似通っている。
現地の反発を踏まえ、委員会は「射撃場ができていないのに、空軍基地内の建設を先に始める必要がない」と、緊急性のない空軍関連の3事業をばっさり削った。
委員会は、海兵隊移転自体を否定してはいない。米国は日本に比べ納税者意識がはるかに高く、巨額の予算をつぎ込むことに議会の厳しい監視機能が働く。今回の予算削減決定は、沖縄やグアムの意向を無視した合意・計画への異議、実現可能性への疑問を、政府に毅然(きぜん)と突き付けた。
(与那嶺路代米ワシントン本紙特派員)
首相退陣 米誌「オバマ氏の失策」 「普天間」で努力怠る
2010 年6月4日 【琉球新報】
鳩山由紀夫首相の辞任について米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」(電子版)は2日、米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、米国との歩み寄りを求めていた鳩山首相と緊密な関係を築く努力を怠ったオバマ米大統領の失策という記事を掲載した。
同誌は、鳩山氏が対米関係の見直しを図るため、舞台裏で、旧政権時代のワシントン・東京間の既存ルートとは別の新政権の意向を反映させた独自の外交ルートの構築を目指していたと指摘した。
その上で、政権交代後に谷岡郁子参院議員をワシントンに派遣し、日米同盟の軌道修正の実現可能性について調査、検討させるなど、米国から自立した独自の外交政策の可能性を模索していたが、民主党内部で国家安全保障政策をめぐる主導権争いが生じたため、旧政権の政策が継続される結果となったとした。
また、中国政府との関係強化を図ろうとする姿勢が米政権を刺激し、さらなる圧力を招く結果ともなったと分析した。
同誌は、高官レベルでは日米関係は機能しなかったものの、実務レベルでは変化があったとし、基地負担に関する沖縄の声を全国レベルで認識させるために十分な期間がとられたことは、そうした変化の表れだという米政府筋の声を伝えている。
また、日米関係専門家のスティーヴ・クレモンス氏は、オバマ大統領が2006年の現行計画の見直しに柔軟な姿勢を示さなかっただけではなく、鳩山首相との話し合いの姿勢を見せなかったことが面目を失わせ、国民の不信感をさらに招いたと批判した。
一方で、中国の英字紙チャイナデイリー(電子版)は同日、鳩山首相が辞任に追い込まれた原因は日本の親米メディアと米国とする、中国社会科学院日本研究所の馮昭奎研究員の解説を掲載した。(平安名純代ロサンゼルス通信員)
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