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TBSラジオ・デイキャッチャーズ・ボイス
小西克哉
第63回 2010年6月1日(火)
http://podcast.tbsradio.jp/dc/files/konishi20100601.mp3
《以下書き起こし》
荒川:さて、お待たせいたしました。国際ジャーナリスト小西克哉さんのデイキャッチャーズ・ボイス。今日のテーマはこちら。
小西:はい、普天間を考える第三弾でございます。『日米共同声明、日本のメディアは大事なことをすっ飛ばしているんじゃないかい?』
先週末、金曜日の鳩山総理の記者会見、5月末の決着、一つの大団円がそこにはあったと思うんですけども、私、金・土・日・月、ずっと普天間関連の報道見たり聞いたりしていて、非常にやっぱり違和感があることが一つあるんです。
これはですね、今はまあ別なんですけども、なぜ対米交渉がうまくいかなかったのか、これが全然見えてこない。対沖縄交渉がうまくいかなかったのはずーっとやってますよ。で、いきなり記者会見ではどうなのかというと、政局の話ですよ。どうするのと。社民党があんなごねて、連立は解消かい、と。そういう話なの?って話なんですよ。
もちろん、昨日今日だってそうなっているから大事なニュースですけども、その前に、じゃあなぜアメリカ側に日本は折れなきゃいけなかったのかというところ。で、その元凶というか犯人は鳩山なのかと、それ鳩山一人なのか、と言うことなんです。
例えば記者会見でね、記者会見の五紙が全部ありますけども、まあ全部でいろんなフリーの方も含めて16問質問が出ました。その中で、じゃあなぜね、アメリカでアメリカに対して要求が突きつけられなかったのかと、なぜアメリカは頑なだったのかと、どこで挫折したのかと、一言もないですよね。唯一、抑止力というのは本当にあるんですかという、これ大事な質問をされている方もいらっしゃるし、やっぱり鳩山政権の情報管理がいい加減じゃないかという大事な質問もあるけど、あとほとんど国内政局ですよ。
でね、5月決着の大事な話に、なぜ敗戦したのかということをね、これ原因突き止めないと前に進めないと思うんですよね。
もちろん連立動くことって大事なんだけど、常に大事なんだけど、ぼくはなぜ鳩山さんが自分の意思を貫徹できなかったのか、いろんなヒントが出てると思うんですよね。
ちなみに今日のテレビでは例の辻本さんがですね、鳩山さんに聞いたっていうんですよね。じゃあ本当はどこが腹案、どこに持っていきたかったのかと。徳之島なのかと。そうじゃなくてグアムだといったと言うんですよね、鳩山さん。彼女の言葉によるとね。まあ一応政権与党の人がはっきり言った言葉ですよね。もう辞めた人だから、恐らく利害関係少ないでしょう。
荒川:じゃあグアムとテニアンっていうのは腹案としてあったんだ。
小西:だからグアムは本心としてはあった可能性高いんですよね。鳩山さん自身の。だから鳩山さん自身は、本当に真摯に沖縄の問題を解決したいということを、福島党首も言ってましたよね。これずーっと週末からのテレビで。
荒川:昨日の毎日新聞の朝刊の真ん中あたりでぎっちりと何があったのか検証記事がありましたけど、そこにはなかったですね。
小西:であの、もしそうだとしたならばね、鳩山さん自身は意思は十分あったと。鳩山さんグアムで、じゃないや、辺野古でって諦めたという風に報道している某保守の新聞もありますけど、もしその二人の言葉が、社民党系の、もうこれ辞めた人ですからね、結構もう何言ってもOKな訳ですよ、本当だとしたら、じゃあ誰がそれを阻止して抵抗したのか。僕は3つ犯人がいると思うんですよ。確たる証拠はないからアレじゃないけども、一応仮説ですけども。
一つはやっぱり、これは官僚だと思う。この仮説はTBSの番組の一つがとってますけど。官僚が面従腹背。はいはいアメリカと交渉しますと言いながら、実際どういった交渉をしたのか、全く報道ないですよね。そうでしょう、外務省、あと防衛省、どうしたのか。もちろんよく言われてるように外務省、防衛省、全て自民党と共に辺野古を作った、所謂何といいますか、全てお膳立てをした人たちですから、同じ人たちがやれるわけがないと分かりますよね。それは今の事務次官でいえば藪中ミトジ、これ、こういう人なんかは、一応画面には出てるわけですけどもね、名前が出てこないんですよね、全然。で、本当にね、鳩山さんの手となり足となりやったのか。これも福島瑞穂党首がヒント言ってましたよね。やっぱりね外務省から防衛省が動かない。つまりチーム鳩山が全くできていなかった。つまり鳩山氏本人がやろうとしても、誰も動かなかったら何もできない。
二番目。正にこれはメディアだと思う。大手メディアだと思いますよね。大手メディアがずーっと報道してきたことといえば、まずアメリカの怒りであり、アメリカはそんなことをしても動かないよということをずーっと年末からやってきたじゃないですか。で先週私このコーナーでアメリカのオバマに非常に近いシーラ・スミスさんの、これはシンクタンクの研究者の発言を紹介しました。そしたらこれ、まあ分からないけど、朝日の、朝日新聞の朝刊がシーラ・スミスさんの意見を大々的に出してましたね。で、同じ日に東京新聞も、他のリベラル系、民主党系のシンクタンクのブルックリングス・インスティチューション(?)のマイク・モチヅキなりの意見を出してました。でも彼らの意見というのは12月に出してる意見ですよ。それをね、5月の終わりに出してもしょうがない訳ですよ。僕は大手メディアの責任ね、これは僕、孫崎さんから僕の番組で聞いたんですけども、やっぱりリベラル系のブレーンが言ってたというんです。何かというと、あの初期の段階にやっぱり共和党系の、保守党系のああいった防衛マフィアの意見ばっかりが出てきてしまって、リベラルの人がやっぱり声高に言わなかったの、これはやっぱり日米関係を危うくする可能性があると言ったっていうんです。
最後、最後、これはねアメリカだと思います。つまりアメリカの防衛関連マフィアですよ。つまりペンタゴンですよ、基本的には。先々週この時間でもご紹介したように、ほんとパッカードさんが言ってるように、日米関係を本当に広い意味で立つなら、考えるならば、辺野古、辺野古、海兵隊だけを考えていたら、大きな土台が崩れるということなんですよ。これはシーラ・スミスも言ってるわけなんです。つまりこんなの辺野古なんかね、沖縄に火をつけてしまった以上、簡単に2013年、14年にはできないですよ。どうするんですかと。これは鳩山政権変わるくらいだったら、日本入れ替え自由の総理大臣になると思うんだけど、日米関係の根底を本当に真剣に考えるならばね、海兵隊12000人とか8000人とか、そういったレベルのことで日米関係全体を損なうということは、本当にこれは極東の安全保障にとって良くないことだと思います。
そういったことを日米安保50年のこの年にね、ちゃんとやっぱり腰を据えて話始めるということを、鳩山さんの後の人でもやらなきゃ。
荒川:だから先ほどの話じゃないけれども、もう沖縄に封印したわけですから。
小西:封印と言うのは何?
荒川:何も出せませんよ。手出せませんよ。杭一本打てませんよ。
小西:今まで金でもってずっとやってきたけど、そんなのってもう到底できませんよ。これ差別問題として出てきてますもん。
荒川:だから国家らがスタートラインじゃないですか、日米交渉。
小西:正に福島瑞穂が言ったあれはね、緒戦についたってことだと思うんですよ。その意思を民主党なり、与党がどう受けていくか。正に戦いが始まっていると思いますね。
荒川:われわれもそういう目線で見ましょうね、これから。
小西:大事だと思います。
荒川:お願いします。小西克哉さんでした。
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