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アメリカの「スタンフォード・グリーン同盟」が沖縄をシンガポールにする?(ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報)
http://www.asyura2.com/10/senkyo87/msg/457.html
投稿者 クマのプーさん 日時 2010 年 6 月 01 日 09:39:08: twUjz/PjYItws
 

http://amesei.exblog.jp/11221617/

2010年 06月 01日
アメリカの「スタンフォード・グリーン同盟」が沖縄をシンガポールにする?


 アルルの男・ヒロシです。

 28日に出された普天間飛行場移設に関する「日米合意」の中には注目すべき事項が紛れ込んでいた。

(引用開始)

 環境保全に対し共有された責任の観点から、閣僚は、日米両国がわれわれの基地及び環境に対して、「緑の同盟」のアプローチをとる可能性について議論するように事務当局に指示した。「緑の同盟」に関する日米の協力により、日本国内及びグアムにおいて整備中の米国の基地に再生可能エネルギーの技術を導入する方法を、在日米軍駐留経費負担(HNS)の一構成要素とすることを含め、検討することになる。

http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-05-28_6839/
(引用終わり)

 これを日米合意で入れたことの意味に注目することが重要である。「緑の同盟」の構想を出したのは、アメリカの国防次官補のウォレス・グレグソン(海兵隊出身)であると言われる。産経新聞の記事(2010年4月24日)には次のように書かれている。

(引用開始)

 海兵隊退役中将で、沖縄にもハワイにも駐留経験を持つグレグソンは、こう提案した。「島嶼国から中国の影響力を削(そ)ぐため、日米は協力すべきだ。日本の優れた環境技術で島嶼国のインフラをグリーン化するのだ。グリーンアライアンス(緑の同盟)と呼べる、日米の新たな同盟の形になる」

http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100424/plc1004240310004-n1.htm
(引用終わり)

ただ、海兵隊上がりのグレグソンが独自にこのアイデアを考え出したとは思えない。そこで思い出されるのは鳩山首相とスタンフォード大学人脈の繋がりである。

 まず思い浮かぶのは、ジョン・ルース駐日大使である。それで調べてみると、ルース大使は鳩山首相が福島瑞穂を斬ったことを報じた29日の新聞紙上で興味深いインタビューを受けている。日経新聞の記事から転載する。

(転載開始)


起業促進へ日米連携 米大使、経産副大臣らと意見交換
「日本経済新聞」(2010年5月29日)

 ルース駐日米大使とトン米国務次官補代理(アジア太平洋経済協力担当)は28日、参院議員会館で増子輝彦経済産業副大臣ら政府・与党の議員と起業家育成に関する初の意見交換会を開いた。シリコンバレーで弁護士として25年のキャリアを持つルース大使は「日本の成長戦略にとって起業家育成は欠かせない」と指摘。米ベンチャーキャピタル(VC)を引き合わせるなど協力を約束した。

 日米は会合を定例化し、ベンチャー育成の具体策を協議することを確認した。米大使館当局者によると米側は日本の大学生を対象にビジネスプラン・コンテストを開き、優勝者にVCを紹介することを検討している。日本の若者のビジネス意識を高めるため、例えば中学生段階から企業にインターンとして派遣することなども提案する。

 会合でルース氏は「日本は眠れる巨人。素晴らしい技術があり、世界的なベンチャー企業が次々と生まれても不思議ではない」と語った。

 自身が最高経営責任者(CEO)を務めた法律事務所について「グーグル、アップル、ユーチューブといったベンチャーがガレージ(車庫)で作業していたころから10億ドル企業になるまで面倒を見た」と紹介し、ノウハウを共有したいと申し出た。

http://www.nikkei.com/guide/(*クマのプーさん:変更しました)
(転載終わり)

 ルース大使は元々はベンチャー支援のプロフェッショナル。法律事務所の人間としてベンチャー企業投資に関わってきた。沖縄の「緑の同盟」の構想が実現化する場合、ルース大使の周辺がベンチャー・ファンドのまとめ役になる可能性もないわけではない。さらに、スタンフォード大学といえば、オバマ大統領のアジア部門のアドバイザーである、ダニエル・オキモト教授の名前が浮かぶ。彼はルース大使の後見人である。ルースの信頼性を承認を決める議会公聴会で訴えてもいた。

 そのオキモト教授だが、去年の朝日新聞主催のシンポジウムで環境部門での日米連携という持論を訴えている。

(引用開始)

 昔は中曽根総理とロナルド・レーガン大統領の間で「ロン・ヤス」関係というのがありました。それから、「ブッシュ・小泉」関係がありました。今、「オバマ・ヤマ」関係を生むチャンスがあると思います、「ハト・バマ」関係でもいいですが。もちろん、中身が伴わなければいけません。つまり日本、アメリカ、また、世界全体に意味のある政策イニシアチブをもとにしたものでなければいけません。

 幾つか思い浮かぶ課題があります。例えば医療保険です。あるいは、一つ強調したいのはクリーンテクノロジーです。大まかな定義でいえば、代替エネルギー源、それから、省エネルギー、エネルギー効率化、また、エネルギーインフラといったものが含まれておりますが、これは21世紀の大きな経済成長の原動力になると思います。ITとバイオテックを合わせたよりも大きな機会をもたらすと思います。

 オバマ大統領が言ったように、クリーンテクノロジーを支配する者が世界経済を支配する。日本とアメリカはクリーンテクノロジーの重要な多くの部門で先頭に立っています。日本とアメリカが協力し、世界にこうしたテクノロジーを輸出することができるようになるでしょう。そのためには共通の基準を日米間で確立することです。

http://www.asahi.com/shimbun/sympo/090917/speech05.html
(引用終わり)

 このように米国側は何らかの形で「日米環境技術協力」をアジェンダとして盛り込みたいと思っていたようだ。沖縄基地移転を巡る日米共同声明でこれが含まれていたのは意外と言えば意外だが、日米同盟全体の「深化」という文脈が米側にはあるのだろう。何しろ今年は日米新安保締結50年である。

 ちなみに、マイケル・アマコスト元駐日大使も今はスタンフォード大学のアジア太平洋問題を扱うシンクタンクに在籍している。アマコストは弟がバンクオブアメリカの会長だったこともあり、米エリートの中に一定の影響力はあるだろう。

 今後、日米合意のように辺野古への滑走路建設が上手く行くかどうかは分からない。ただ、このグリーン合意を入れておいたことが実はアメリカにとって相当重要だったというフシはある。
 
 沖縄を「グリーン技術の実験場」として開発するというプランはベンチャー投資家にとってもそれなりの魅力はある。そして、中国のファンドが沖縄に進出する前に先んじてアングロアメリカンの資本を沖縄に投下することで、沖縄を「第二のシンガポール」にするという狙いがあるのだろう。

 黙っていれば、沖縄には今後、中国資本が次々と入ってくる。台湾が半ば中国の勢力圏に落ちている今、中華圏ではない沖縄の価値はますますアメリカのファンドにとって重要になってくるはずである。

 この構想に基づいた「振興策」を政府の沖縄担当大臣としてはテコに辺野古への移設を実現するかもしれない。ある意味で「グリーンなアメ」である。

 そして、もう一つ重要なのは、防衛政務官の長島昭久が、先日28日の早稲田大学の講演会で、この「グリーン・アライアンス」の構想の中身を発表されている日米合意の内容以上に踏み込んで発言したという点である。個人のアイデアとしてであるが、長島政務官は、「沖縄をエコのアイランドにする。日本の成長戦略のショーケースにしていく」と発言しており、「特区構想」までを視野に入れていることを示唆した。

 気になるのは日米合意ではその沖縄とグアムをまたがる「グリーン同盟」のために「HNS」(思いやり予算)を利用するとしている点である。

 米国側の描く絵としては日本の思いやり予算や民間の投資資金のマッチングを行い、ベンチャーを次々に沖縄やグアムに誘致するというものだろう。仮に地元の激しい反対で辺野古の移設がうまくいかなくともこの合意だけは最低限実行するのではないかと思う。現実問題として沖縄としては巨大振興策を必要としている。あるいは、誘致計画と辺野古移設をバーターで持ち出せば、沖縄財界を動かせるという考えかもしれない。


by japanhandlers2005 | 2010-06-01 03:25 | Trackback | Comments(0)  

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コメント
 
01. 2010年6月01日 15:07:32: 4ED3RKoK6Q
 目論みや良し。おおいにやって頂きたいと言いたいところだが、言い出しっぺの米国さん、ファイナンス能力あるの? まさか他人の懐当てにしていないよね?
 グレグソンさんも、こうした遠大な計画ブチ上げる前に、古巣である米海兵隊の退役軍人が米国内でちゃんと生活できるよう、国内の環境整備とかに尽力するのが先だと思うがね。大学にちゃんと進学できるようにするとか、再就職先を斡旋するとか、廉価な住宅を提供するとか・・・ 
(聞くところによると、米国政府の金庫にカネはなく、代わりに借用証書の山というじゃないの? そんなんでよく・・・)

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