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2010/05/31(月) 22:29:40
日刊ゲンダイ 2010/05/31 掲載
それほど重大なのか 社民党の政権離脱
鳩山政権つぶしの意図が歴然
社民党が正式に政権離脱を決定した。「民主党嫌い」の大マスコミは案の定、大騒ぎだ。「連立激震」「参院選に痛手」「自民 不信任案提出へ」と、あすにも鳩山内閣が崩壊するように煽り立てている。
しかし、社民党の政権離脱は、鳩山内閣を瓦解させるようなものなのか。
大手メディアは政局混乱を期待しているようだが、政局など起きやしない。
社民党が政権から離脱するといっても、福島瑞穂が閣内から抜けるだけで、実質的にはこれまでの「3党連立」となにも変わらない。
「普天間問題では決定的な溝があったが、社民党は、ほかの法案や7月の参院選では民主党に協力していく方針です。きのう(30日)の会見で、福島党首も明言している。手のひら返して、ほかの野党に同調するわけではありません。もし、次々に法案に反対したら『8カ月間の連立はなんだったのか』と、それこそ社民党は見識を疑われる。選挙協力も、互いにメリットがある。鳩山内閣が決定的な窮地に追い込まれることはないでしょう」(政治評論家・本澤二郎氏)
なにより、民主党会派は社民党が抜けても衆・参ともに過半数を確保している。たとえ、社民党が自民党に同調したって不信任案は通らない。
なのに、大手メディアは大変だ、大変だと騒いでいるのだから、どうかしている。
そもそも、大新聞・テレビが、鳩山首相の「社民斬り」を批判するのは、おかしな話だ。もともと、大手メディアは社民党に否定的だったはず。
とくに右寄りの大新聞・テレビは、社民党の外交・安保政策を「現実的ではない」と痛烈に批判していた。社民党が連立に入ったことにも「民主党とは基本政策が違うはず」と否定的に見ていたものだ。
ところが、いざ鳩山首相が福島大臣を罷免すると、批判しているだから矛盾もいいところ。
福島大臣の「私を罷免することは沖縄を切り捨て、国民を裏切ることだ」といった情緒的な発言を大きく取り上げ、とにかく鳩山首相を悪者に仕立て上げようとしている。
メディアが倒閣運動をやる異常事態
大マスコミの報道は、一事が万事、この調子。鳩山政権を潰そうという意図が歴然だ。
たしかに、鳩山首相には問題はあるだろう。しかし、いくらなんでも「あら探し」がすぎる。なんでもかんでもケチをつける材料にしている。
ふざけているのは、これまで散々、犯罪人扱いしてきた小沢幹事長の肩を持ってまで、鳩山政権を叩こうとしていることだ。
小沢幹事長が福島党首に「あなたは正しい」「政府の対応はヒドイ」と電話で伝えたと報じていたが、鳩山首相の酷さを国民に印象づけようという意図がミエミエだ。
しかし、大新聞・テレビは、小沢幹事長の言っていることは信用できないというスタンスじゃなかったのか。小沢一郎がどんなに身の潔白を訴えても、報じようともしなかった。
なのに、鳩山政権つぶしの材料に使えると思ったら、イチもニもなく飛びついているだから、ご都合主義もいいところだ。
政治評論家の山口朝雄氏が言う。
「権力を批判するのはメディアの役割です。しかし、最近の大新聞・テレビの報道は度を越している。まるで“倒閣運動”をしている印象です。問題は“平地に波瀾”まで起こそうとしていること。社民党の政権離脱問題でもさっそく『首相批判 民主からも』と、まるで党内から批判が噴出しているかのように報じていたが、批判をしているのは、渡部恒三など、いつもの数人に過ぎない。『鳩山・小沢体制では民主党は選挙に勝てない』と煽り、『党内から退陣論が出ないのはおかしい』とたきつけている。しかし、『鳩山降ろし』『小沢降ろし』が本当に勃発したら、民主党は大混乱になり、あっという間に野党に転落してしまいますよ」
大新聞・テレビが、社民党の政権離脱を騒ぎ立てているのも、鳩山政権に打撃を与えたいからだ。これがメディアの仕事なのか。
自民党が普天間問題で威張るナンセンス
大新聞・テレビは、いい加減、偏った報道はやめるべきだ。
自分たちの既得権益を脅かす鳩山政権をつぶしたい気持ちは分かるが、いくらなんでも公正さに欠ける。
だいたい、大手メディアは鳩山首相が普天間問題で迷走したと批判しているが、首相を批判する資格があるのか。大マスコミこそ迷走していた。朝日新聞の社説を見れば、いかに変遷したかよく分かる。
昨年10月15日、「自民党政権時代は、米軍駐留や基地施設の提供が半ば当然視されてきた。幅広い視野から見直しの俎上(そじょう)に載せてこそ、政権交代の意義がある」と海外・県外を目指す鳩山首相に賛同していた。
ところが、年末になると一転。
「日米関係の基盤は安保条約であり、日本が基地を提供するのは不可欠の要件」(12月10日)
「相互信頼の再構築を急ぐべきだ」(12月16日)
「辺野古への移設も選択肢として否定されていない」(12月29日)
その通り、辺野古案に戻ったら、「米国優先は禍根を残す」(5月21日)と鳩山首相を批判しているのだから、信じられない。いったい、どうすればよかったのか。
前出の本澤二郎氏が言う。
「鳩山首相を批判するのは簡単ですが、普天間問題は誰がやったって難しい。海外・県外移設にトライしようとした鳩山首相を必要以上に責めるべきではない。少なくとも、自民党が批判するのはチャンチャラおかしい。彼らは苦労して辺野古案をまとめたかのように自慢しているが、自民党政権は海外・県外移設にトライすることもなく、最初から沖縄県民に負担を押しつけることしか考えていなかった。しかも、日本全体の話なのに、鳩山首相のように日本中を議論に巻き込むこともなかった。大マスコミや自民党の鳩山批判はナンセンスです」
政権交代したが、霞ヶ関とメディアの体質は、まったく変わっていない。このまま民主党政権は、官僚とマスコミにつぶされてしまうのか。
(日刊ゲンダイ 2010/05/31 掲載)
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辺野古移転案 鳩山首相の高等戦術!?
落胆と反発が起きることを承知のうえで、鳩山首相はなぜ普天間の移転先を辺野古にしたのか。
もちろん、「既得権を失いたくない米国の意向」(軍事ジャーナリスト・神浦元彰氏)が第一だが、別の見方も出ている。「究極の自民党潰し」というのだ。
「鳩山首相が、移転先を辺野古以外の国内にしたら、どこを選んでも地元と米国に反対され、マスコミからも“自民党時代の現行案の方が良かった”と批判される。しかし、現行案と同じ辺野古を選んだことで、とりあえず日米関係は維持されたうえに、自民党やマスコミは移転場所の辺野古については文句を言えなくなったのです」(民主党関係者)
さらに続きがある。
「といっても、鳩山首相だって、このまま辺野古に基地を建設できるとは思っていない。ここまで問題がこじれ、沖縄県あげての大騒動になったことで、工事もまったくできないでしょう。つまり、辺野古に基地ができることはなくなったのです。それは自民党の現行案も葬られたということ。自民党議員や土建業者の利権も消えるわけです。鳩山首相としては、しばらく時間稼ぎをして、八方ふさがりのどうにもならなくなったところで、国外案を持ち出す考えですよ」(前出の関係者)
うーん、そこまで考えているとしたら、高等戦術だが…。
(日刊ゲンダイ 2010/05/31 掲載)
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米国の意向に沿って、辺野古移設に全力を挙げていたのは、間違いなく防衛省、外務省の官僚。そして、現政権への失望を異様なまでに増幅するメディア。たどりつく先は、「優秀な官僚制度は、未熟な民主主義に勝る」という論理と戦勝国アメリカの間接支配という現実。民主党政権は、そうしたものへの批判者として現われたものの、敗色濃厚―。結果は、官僚らのほぼ望んだ通りになりつつあります。SOS…。
対する高等戦術―たしかに「?」ですが、鳩山首相は、それほど愚かな人なのか。”どうしても言えない”ような何かがある―と未だに信じるのは愚か者の一人だからでしょうか(^_^;)
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