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2010年5月30日(日)
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先日27日に発表された、日米共同声明。その中で、普天間基地に関する部分を抜き出してみます。
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同盟の変革と再編のプロセスの一環として、普天間飛行場を移設し、同飛行場を日本に返還するとの共通の決意を表明した。
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普天間飛行場の移設計画が、安全性、運用上の所要、騒音による影響、環境面の考慮、地元への影響などの要素を適切に考慮しているものとなるよう、これを検証し、確認する意図を有する。
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両政府は、オーバーランを含み、護岸を除いて1800メートルの長さの滑走路を持つ代替施設をキャンプ・シュワブ辺野古崎地区及びこれに隣接する水域に設置する意図を確認した。
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両政府は、代替施設の環境影響評価手続き及び建設が著しい遅延がなく完了できることを確保するような方法で、代替施設を設置し、配置し、建設する意図を確認した。
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お判りと思いますが、”決意”とか”意図”という言葉を多用しています。これが元々の2006年合意のロードマップではどうなっていたかというと・・・・
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「日本及び米国は、普天間飛行場代替施設を、辺野古岬とこれに隣接する大浦湾と辺野古湾の水域を結ぶ形で設置し、V字型に配置される2本の滑走路はそれぞれ 1600メートルの長さを有し、2つの100メートルのオーバーランを有する。各滑走路の在る部分の施設の長さは、護岸を除いて1800メートルとなる・・・・・」
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このように明確に「設置する」と断言しています。
ところが、今回の共同声明では、「設置する」の文言が、「設置する意図を確認した」、という文言に変わっています。
これは暗に、”設置する意図はあるが、実際に建設するかどうかは、まだ確定していない”という事を暗示していると思われます。
つまり、2006年のロードマップでは、「設置する」と断言していたのを、「設置する意図はあるが、確定ではない」と、問題の先送りを可能にした共同声明です。
知らない人が多いようですが、2006年合意のロードマップは、明確な国際協定であり、日米とも絶対に遵守しなければいけません。ロードマップの中に、「普天間飛行場の代替施設を辺野古に建設」と明記してある以上、日本の総理大臣や閣僚がまかり間違っても、「辺野古に代替施設は建設しない」などとは言えません。それは明確な国際協定違反になるからです。
しかし、鳩山政権は絶対に普天間の代替施設は国内に造りたくない。何とかして、この2006年合意のロードマップを変更したい。そういう意図で、ギリギリの外交交渉の結果、今回の共同声明で、「設置する」を、「設置する意図を確認」と言う曖昧な表現に替えることに成功したのです。
これは素晴らしい外交成果だと思います。
ガチガチの文言で固められたロードマップに、曖昧な表現を盛り込む事に成功し、問題の先送りを可能にしたからです。これから、沖縄や日本の各地でもっともっと、米軍基地建設反対運動が盛り上がれば、地元の民意によって、辺野古に普天間代替施設を建設するロードマップを変更できる環境が出来てくるでしょう。
その土台を築いた、と言う点で、今回の共同声明は高く評価できます。
ギリギリの交渉を行った鳩山総理。マスコミの集中砲火を浴びるでしょうが、「真の解決」を目指して頑張って欲しい。
一方、もし福島みずほ社民党党首が、この政府の戦略を理解していないとしたら、残念ながら、福島さんには、この問題に関わる資格も能力もないです。罷免されるのは当然でしょう。
と、この記事を書いている間に、社民党が連立離脱を決めたようです。本当に福島さんは政府の真の戦略を知らないのでしょうか・・・
連立離脱を決意した福島党首。
鳩山政権の真の意図を知らないのでしょうか・・・・
あるいは、鳩山政権は、「敵を欺くには味方から・・・」の格言のように、アメリカ軍部に悟られないように事を進めるには、社民党を切らざるを得なかったのかも知れません。
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