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2010/05/27 18:55
小紙の鳩山政権に関する評価を申し述べる。
是まで、指摘しなかったことも含め、開陳しておきたい。
まず、最初に疑問を感じたのは、組閣の時だった。
ここでは、鳩山首相が誕生するのだから、当然、官房長官は菅氏だと考えていた。
本当に政治主導を行おうとすると官僚組織と対峙しないとならないからである。
事務次官会議を廃止すれば、自ずと閣議がその代替を果たすことになるが、現実の霞ヶ関の国家行政組織法並びに内閣府設置法下の行政組織は膨大な事業を行っており、官房長官と官房副長官には相応の調整力が求められる。ここには、所謂、権謀術数が必要になるが、鳩山首相が選任したのは、現平野官房長官含め、官房副長官も鳩山側近議員で占められた。
安倍元政権も、麻生前政権時もそうであったが、坊ちゃんは自分に自信が無いから、側近を周辺に配置するクセがある。多くのオーナー型企業の二世三世社長にもよくある。
しかし、菅氏は中二階の副総理という中途半端なポストが割り当てられただけだった。
すると自尊心が高いたたき上げの菅氏は、鳩山政権においてちょっと距離を置くことになる。
革命的な政治改革を断行するには、総理=党代表+幹事長=党務+官房長官=行政、という堅固なトライアングルを構築しなければならないがその一角が側近政治になってしまった。
政治的に、平野氏が泥を被る役割(鳩山を守る)という位置付けなのだろうが、残念ながら守って勝った歴史は無い。戦争は、戦って勝ち取るしかないのである。
それを守りの組織構造にしてしまった結果、霞ヶ関に睨みがきかなくなってしまった。
国家戦略局と行政刷新会議の現実的な行政権上の位置付けと、ここでも以前に述べたが総務省の権限、会計検査院の権限、人事院の権限が整理されていない。
おそらく鳩山首相の頭の中でも整理されていないだろう。
なぜなら憲法、国家公務員法、国家行政組織法、内閣府設置法、総務省設置法、人事院は一体的な行政法構造を構成しており、これらを総括的に組み替えるには平野氏の力量、加えて側近の官房副長官では困難と見ていた。仙谷氏(現国家戦略局担当大臣)は法律家であるが、行政法の専門家ではない。
一方、これだけ大きな改革をしようとするのに、シンクタンク的な後方支援組織が全く無い。
高速無料化を提言している山崎養世氏は、完全におかんむりである。
この高速無料化は、既に米・英・独で実施されており、経済効果があることは既に実証されている。
それがなぜか一部高速2000円とかの料金政策が出て来た。
小紙は、あ、官僚にやられたなと受け止めた。
(国交省、厚労省の技官・医官は伝統的に優秀だ。)
情報システムの上流工程を経験すると、そこには現場の抵抗勢力の固まりがやってくるし、デマも飛ぶ。
とある大銀行では、女ネタまでリークする。カネが絡むと現場は鬼になる。
到底にそこは友愛精神とは行かないのである。まさにその現場は戦争なのだ。
国家公安委員長にも女ネタが飛んで来た。
しかしこれは上手くかわした。
だがこれらは最初の政権交代時の鳩山首相の姿勢にこそ問題があったのである。
鳩山首相の祖父は官僚上がりだから、心中に思うところがあり、事務次官を持ち上げたりしていたのだろう。
しかし小紙が官僚の立場なら『ちょろい』と思うに至る。
その場で、辞表を受け取るべきだったのである。
雷神のような形相をした総理がそこに立っている必要があった。
なぜなら、それが310議席を国民が与えた真実だからである。
だがそうしなかった。脇が甘いと断じざるを得ない。
彼は、組織学が分からなかった。
そして内閣人事局と国会法改正を後回しにし、予算を優先した。
この三つは、徹夜になっても、臨時国会で実現させておく必要があった。
なぜなら官僚主導から政治主導にする以上、人事権と予算権は組織学上同一のものだからである。
官僚は法律の枠組みで権限を行使するが、その権限は人事で移動する。
したがって、人事権こそが最重要なのである。
しかしそれを脇において、予算を行ったことから、予算が生煮えと化した。
独立行政法人通則法を改正しなかったので、事業仕分けも中途半端にしか切り込めなかった。
その結果、予算が硬直化し、前政権の予算の一部を組み替えるしか出来なかった。
予算は実は『人事と組織』の中に潜んでおり、まず霞ヶ関の予算と人事権の全体像を掌握し、それに内閣人事局で楔を打つ必要があった。
組織の要諦は如何なる場合も、『人事権とカネ』を掌握することであり、それが出来ている民主党側は揺らいでいない。
マスコミは独裁というが、自民党の組織でも同じである。
しかし鳩山首相は、人事権を脇において、カネだけをしようとしたら、検察に襲われた。人事権を掌握しておけば、簡単には行かなかった。 検察も、法務省の外局だからである。
個々の事件の要件論になると断然司法側に権限があり、検察も司法機関であるから、土台が向こう側に行けば、やはり彼ら法曹が強いのである。
だが国会法を改正しておけば、所謂、行政権における憲法判断が内閣に移転することから、その裁量権を内閣が持つ事が出来る。
同時に内閣人事局を設置しておけば、人事権を掌握出来る。
この行政法解釈権と人事権を中核にカネに切り込む構造にしておかないと、藪に手を突っ込むと蛇に噛まれる。だから次々とマスコミ含めて噛まれて、鳩山政権は風前の灯と相成った。
参議院選挙だってどうなるか分からない。
しかしそれは煎じ詰めれば鳩山由紀夫首相の側近政治がゆえであり、最早、付ける薬は無いだろう。
記者会見のオープン化も、それは『しらしむべからず よらしむべし』のベルリンの壁を突き崩す本丸だったが、平野官房長官はそれをしなかった。
結果、各省庁がバラバラにしたりしなかったりするという無様な組織管理と相成った。
会社なら絶対に有り得ない構図である。
いわく、検察は日本国中をまさに検察しているが、憲法機関である内閣は行政各方面を検察できていないのである。是で革命とはまことに恐れ入る。
因って能力不足な国家経営者は速やかに去るべし、そしてそこに外交的敗北という大きな失態が生じ、またもや右顧左眄しているが、最早、国民の信を得るのは難しいと考える。
国民は、総理を甘やかしてはならず、厳しい姿勢で臨むべきである。
我が日本国の外交・内政は瀬戸際にある。
速やかな交代を求む。
皆さんのご意見もお待ちする。
オリーブ (2010/05/27 18:55 )
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