投稿者 明るい憂国の士 日時 2010 年 5 月 21 日 07:21:11: qr553ZDJ.dzsc
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三井環氏の活躍は、日本国民にとっての大きな恵み
投稿者:渡邉良明 投稿日:2010年 5月19日(水)00時07分21秒 通報
多くの心有る方々がご存知のように、小泉政治の欺瞞と悪辣さを最も如実に物語る代表的な事件は、三井環(たまき)氏と植草一秀氏の「冤罪事件」だと思う。前者が2002年に、また後者が2004年と2006年の、まさに小泉政権期に起こった。
私事だが、今月16日(日)の午後2時から、テレビ朝日の「ザ・スクープsp、8年目の約束・三井環×鳥越俊太郎」を観た。”真の情報”とは、このようなものを言うのだろう。
テレビを一緒に観ていた妻が、ポツリとつぶやいた。「検察も警察も裁判所も、すべて悪の巣窟ね」と。
すでに、この番組については、松代氏や中嶋氏が論じておられる。だが、この事件は、今日の日本で決して看過できない重大事件だと感じる。それゆえ、ここに書かせて頂きたい。
ところで、番組で言う「その日」とは、8年前の4月22日だった。つまり、当時の大阪高検公安部長だった三井環氏が、検察庁内部の「裏金問題」を告発しようとして、鳥越氏と会おうとしていた朝、突然、逮捕された。すでに周知の事だが、三井氏は、この時の事を、次のように語る。
「ちょうど昼から鳥越俊太郎氏の収録予定のその朝に逮捕されました。検察の裏金作り(=犯罪)の発覚を免れるために逮捕されたものです」と。
逮捕後、大阪高検(合同庁舎)の前で、鳥越氏は語る。「現職の高検部長が逮捕される。ほんとに前代未聞ですよ。珍しい(=信じられない)」と。
その鳥越氏が、(8年後の)あの日と同じ時刻に、同じホテルで三井氏と待ち合わせた。
その出会いの前、鳥越氏は、こう語った。「まるで、遠い昔の忘れ物を取りに行くような、不思議な気持ちでした」と。この彼の言葉は深く、かつ重いと思うのだ。
同番組のオープニングで、鳥越氏は、視聴者に、こう問いかける。
「皆さんは、お気づきでしょうか? 最近、民主党の小沢幹事長の政治資金問題などを巡りまして、検察の捜査手法やマスコミへのリーク報道などにつきまして、大きな議論になっております。その原点は、実は、三井さんの事件にあったのではないでしょうか」と。
インタビューの冒頭、鳥越氏が三井氏に問う。「今、振り返ってみまして、裏金の告発、そして逮捕ということについて、どういうふうに思われますか?」と。この問いに対して、三井氏は、毅然として答える。「悔いはない。この(=自分の)人生に悔いはない。悔いがあるのは、ああいうことをやった法務省や検察庁ですよ。だから、これからも闘い続けますよ」と。
実は、8年前、前代未聞の爆弾告発の青写真は、こうだった。
@4月22日、「ザ・スクープ」のインタビューを録画撮り。
A5月の連休明け、朝日新聞が大々的に報じ、裏金づくりについて、三井氏への一問一答を 掲載する。
B時を同じくして、「ザ・スクープ」で、三井氏の告発インタビューを放送。
Cそれらを元に、菅直人氏(当時の民主党幹事長)が、国会で「裏金問題」を追及。
D三井氏が自ら参考人招致に応じ、「裏金づくり」を証言する。
Eそして、その直後、国会内で記者会見し、検事バッジをはずす。それが、三井氏が考えていた「一撃必殺」の戦略だった。
実は、この時の彼の決意が、録音テープに残されていた。三井氏は、こう語る。「私のシナリオはね。国会で、参考人招致をしてもろて、全部しゃべって、国会で記者会見して、『こんな犯罪組織にはおれない』ということを言って、バッジをはずして辞める。どうしても、これを成功させたい。これをやったら、(自分の)人生に悔いはない」と。
しかし、告発計画の第一段階である「ザ・スクープ」のインタビュー直前で、三井氏は逮捕されたのだ。この突然の逮捕に対して、当時の菅氏は、次のように語る。
「もし、この逮捕が、検察権力が自分たちの組織の不祥事をもみ消すために使われていたとしたら、これは、大変なことです。『口封じの逮捕』だとしたら、たいへんな職権乱用になります」と。だが、この菅氏が語った”職権乱用”は、まさに今日、小沢氏や石川議員、さらには大久保元秘書に対する検察権力の理不尽な行動となって表われている。
それは「口封じ逮捕」だったのか?という問いかけで、番組のナレーターは、こう語る。
≪三井の直接の逮捕容疑は、神戸市内のマンションを購入した際、実際には住んでいないのに、嘘の転入届けを提出した容疑。― そして、不動産の登録税を軽減するため、住宅用家屋の証明書を詐取した詐欺容疑。
いわゆる微罪だったが、最強の捜査機関と言われる検察特捜部が自宅の強制捜査まで行なった≫と。
長く特捜捜査を手掛け、最高検検事も務めた人物は、この逮捕劇に首をかしげる。彼は言う。「東京地検特捜部で8年勤務して、副部長を務めたのですが、私の感覚で率直に言うと、在宅で任意聴取して、身柄まで持っていかなくてもいいのではないか。ましてや、検察の特捜部が動くような事件ではない」と。彼は、こう続ける。「第一、検察特捜部が直接捜査を行うのは、いわゆる財政・経済事件と贈収賄事件。それなりの大きな、放置してはならない犯罪に対してです。このケース(=三井事件)は、(それに価しない)形式犯的な要素が多いです」と。
加えて、元大阪高裁の裁判官も、この逮捕劇に疑問を呈する。彼は言う。「この程度の微罪で逮捕状を出すということ自体、異常な事だと思います。何らかの別の意図で、何が何でも逮捕する必要性があったんじゃないかという風に考えました」と。
しかし、法務省トップ(森山真弓法務大臣〔当時〕)の見解は違った。森山法務大臣は語る。「聞くところによれば、前代未聞だということでありまして、検事さんたちの名誉を著しく汚した」と。また、(*ニヤニヤと笑みを浮かべたかに見える)原田明夫検事総長〔当時〕も、この事件を、「想像を絶する容疑」だとして、国民に陳謝(?)した。
さらに、三井氏を逮捕後、検察幹部が連日、会見を開いて、様々な情報をリーク。次第に、「稀代の悪徳検事」というレッテルが貼られていった。
ナレーターは、問う。「本当に、三井は、住む意思も無いのに、詐欺の目的で、虚偽の住民登録を行なったのか?」と。
しかし、実際は、室内には、すでに日用品や補修道具が運ばれていた。つまり、三井氏は、明らかに住むつもりだったのだ。検察側の言う「詐欺」というのは、まったくの”でっち上げ”だったのである。
とりわけ、「裏金問題」と今回の逮捕との関連について、森山法務大臣は、こう語った。
「かつて、そのような話(=裏金問題)が出ました時に、十分調べをされて、それが事実無根であるということが、はっきり結論づいているものでありますので、それについて、今回の逮捕とは、全く関係はございません」と。
このようにして、法務省と検察庁は、三井氏が告発した「裏金問題」を全面的に否定した。そればかりか、三井氏と元暴力団関係者との関係を無理に誇張し、かつでっち上げて、同氏を「収賄容疑」でも逮捕した。
そして、あろうことか、本人が全面的に否定している中、まだ裁判が始まってもいない段階で、法務省は、不当にも三井氏を懲戒免職にしたのだ。この処置は、「推定無罪」の原則に反し、また、検察庁による人事権の乱用でもあった。つまり、三井氏に対する対応のすべてが、”異例尽くし”だったのだ。
中でも、(*あの、見るに耐えないニヤニヤ顔の)原田明夫検事総長は、”待ってました”とばかりに、三井氏を、収賄、及び職権乱用の罪で起訴したのである。
これに対して、公判の席上、三井氏の弁護側は、本件の逮捕・強制捜査は、あくまで「口封じ」であると主張した。
実際、三井氏は、長い拘置所生活で、持病の糖尿病が悪化し、その時、彼の血糖値は、300を超えていたという。この数値が、勾留中、十分な治療を受けられない三井氏にとって、どれほど危険なものであったかは、多少の医学的な知識が有れば、おのずと明白だろう。検察側は、”三井氏が獄中死することを期待していた”、と感じる人も多い。これは、あながち否定できない事だと思うのだ。
しかし、公判で、陳述を終える直前、いきなり立ち上がった三井氏は、かつての後輩検事たちを睨みつけ、こう怒鳴りつけた。「どちらが正義なのか、どちらが犯罪者なのか、よく考え頂きたい!」と。
そして、彼は、陳述の最後を、こう締めくくった。「私の事件は、風が吹けば飛ぶようなもの。― しかし、検事総長の犯罪は、金銭も多額で重大だ。ここ(=被告席)に座るべきは、検察首脳でなければならない」と。
この三井氏が、高裁や最高裁で不当な判決を受けて受刑した。収容された大阪拘置所では、同氏は、名前ではなく、番号で呼ばれた。「623番」と。
しかし、今年の1月18日、満期での釈放後、三井氏は日本各地で、検察庁の「裏金問題」などについて、積極的に講演活動をしている。
私は、小泉政治の売国性、欺瞞、悪辣さなどを暴く上で、三井氏は、植草氏同様、最重要人物だと思う。
また、彼こそは、”日本の良心、かつ日本の真実”だと感じる。私は心から、三井氏の活躍は、われわれ日本国民にとっての”大きな恵み”だと思うのだ。 【了】
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