投稿者 純一 日時 2010 年 5 月 19 日 15:33:21: MazZZFZM0AbbM
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/51409702.html
2010年05月19日00:00
CATV朝日ニュースターの番組「愛川欽也のパックインジャーナル」を、ときどきテープ起こししてくださる、マリネッリ恵さんという方がいらっしゃいます。今回も、とても重要な話を文字にしてくださったので、ご快諾を得て転載します。
「中国、とくにその海軍力の増強は脅威だ。沖縄から海兵隊がいなくなったら、すぐにも尖閣を取りに来る。その証拠に、このごろは挑発行動をとっている」と煽る岡本行夫サンが、「軍事がわかってない」と言われる理由が、この一事だけでもわかります。
ブログに字数制限がある関係で、すこし省略しました。
*****ここから引用です*****
杉並区のマリネッリ恵です。
4月24日(土)、朝日ニュースターの「愛川欽也 パックイン・ジャーナル」を見ました。出演者は次の方々でした。
愛川欽也氏 (司会、俳優)
田岡俊次氏 (朝日ニュースター・コメンテーター)
郷原信郎氏 (弁護士、名城大学教授、元検事)
二木啓孝氏 (ジャーナリスト)
荻原博子氏 (ジャーナリスト)
横尾和博氏 (社会評論家)
4月10日に中国の潜水艦が沖縄本島沖の公海を浮上して通過していきました。
これを受けて「中国は脅威だ」と騒ぎ立てている新聞を読んでも、それを鵜呑みにしてしまう人は私の友人知人にはあまりいません。しかしなぜ脅威でないかを上手く説明できる人は少ないかもしれません。
そこのところを専門家が説明して下さったので、興味深い部分をお伝えいたします。
各氏の御発言はなるべく正確にお伝えしますが、文中や文末のですます調などは省かせて頂く場合があります。
=============================
愛川氏: 朝日新聞の社説に、とても中国の海軍が恐いと印象づけるような社説が載ってまして、なんでこういう風に載ってるのか田岡さんに訊いたら、「これ、事実が違う。ちゃんと知られてないのかな」というんで、二木さんに訊いたら、産経新聞はもっと大きく扱っていたと。
二木氏: こういうニュースが出ると、新聞がどう扱うのか、ぼくら比較するんですがね。最初・・・産経新聞はもう、開戦前夜みたいに大きく書いてたんだけど、けっこう大きなスペースで。
最初は朝日新聞はべた記事だったんですよね。新聞の扱いで新聞がどう考えてるか、よく見えるんでね、いろいろ読み比べで分かるんですが。で、おやっと思ったのは、朝日新聞の社説だったんですが。
愛川氏: でね、田岡さんにお尋ねするのが一番いいんだけど、産経新聞はもう独特の新聞ですから、もういま二木さんが、「開戦前夜!」。メディアが煽るっていうことに僕は・・・一番よくない事だと思うんですね。
田岡氏: 煽る・・・かねぇ、よく解かってないから恐怖を感じるのかもしれない。
愛川氏: じゃあ、恐怖を感じる方がお書きになったのかもしれないけど、どうも読んでみると、中国の潜水艦が浮上して、通過していったと。しかしこれ、公海を・・・
田岡氏: 公海上です。
愛川氏: 公海を通過して行ったと。ちゃんと旗を立てて通過して行ったと。しかし、そういうことがあって、これが国際的に違法なのかとか、中国のそういうところを我々は考えて気をつけなきゃいけないというような、より強いメッセージの産経新聞から、それほどでもないけどやはりメッセージを持つこの朝日新聞の社説から考えて、田岡さんに訊いたら、どうも海上の約束事なんかについて御存じない方がお話しになってるんじゃないかと。
そうすと先ず、公海上を潜水艦が通った、浮上したって・・・、これはどこの国の潜水艦だって通ってるわけで?
田岡氏: 勿論そうです。全然かまわない。
愛川氏: 構わない。で、これを脅威と受け取るかは、その国の勝手で・・・
田岡氏: これ変だなと思ったのはね、「潜水艦が異例の浮上航行をした。明らかな示威行為であろう」と書いてあるんだけど、浮上するということは潜水艦が無力化するわけだから・・・全く無防備状態になるわけ、潜水艦って、浮いてしまうと。だから寧ろね、礼を尽くしてるわけですよ。軍艦はね、他国の領海も通っていいわけ、無害航行で。
愛川氏: 潜水艦の場合は、領海のなかでも潜って通っていいと(そんなこと言ってない!)。
田岡氏: いや、いけない! 領海のなかは潜っちゃいけない。領海を通る場合には、浮上して旗を揚げて通る。
愛川氏: 領海の場合は、浮上して旗を揚げることで国際法上認められる。
田岡氏: そう。だからこの場合は浮上する必要ないわけ。だけども一応日本の勢力圏だから、何かトラブル起きちゃ困るから、一応礼を尽くして浮上して旗を揚げて・・・。敬礼してるわけですよ、旗を揚げてるということは。そうやって通って行ったというのが、寧ろ普通の見方であって。
横尾氏: だからそれに対して今日の朝日新聞は、浮上して、旗を立てて、わざと示威行為をね、威嚇行為をしてるみたいなニュアンスで書いてるわけですよ。
田岡氏: 日本の潜水艦だって、外国に行って領海に入るような場合には当然、浮上して旗を立てて通るわけだから。
=== 中略 ===
田岡氏: 公海上だけど、一応領海を通るような姿勢をとったと。これはこういう事だと思うんですよ。2004年にね、石垣水道に迷い込んで、領海侵犯して通ったことあったじゃないですか。
二木氏: ありましたね。
田岡氏: あの時に問題になったわけ。「その場合は浮上して旗を揚げて通らなきゃいけない。潜ったまま通ったのはけしからん!」という話になったから。
今回ね、たぶん航法に自信がなくて、ひょっとして日本の領海かすめちゃ大変だから、「一応浮いて旗を揚げて通れよ」ということかなぁと、私は見ますけどね。
愛川氏: だとしたらメディアはその事実を伝えてですよ、これはどこの国でも公海上をですよ、浮上して・・・、先ずその前にさらっと軍事評論家の田岡さんがおっしゃるには、潜水艦は浮上したら何にもならないんだっていったところで、こんな事すら我々は知らないんであって・・・
田岡氏: 浮上するということは、まるで手を揚げたような形ですからね。
横尾氏: 潜っているから効果があるんであって。浮いたら無防備で。
田岡氏: つまり浮いてしまえばね、機関砲を撃って・・・、機関砲弾一発当たったら、潜水艦パーですからね。あれは隠れてるところに意味があるわけですから。
愛川氏: 旗を揚げて、しかも公海上で、寧ろ礼を尽くし過ぎてると言ってもいいくらいですね。
田岡氏: そう、そう、そう。御丁寧なことでっていう話ですよ。しかもそれがね、大艦隊が出て来たっていうなら別の話だけど。今回ね、ロシアから買った中古のソヴレメンヌイという・・・まあ良くないけどわりと大きい駆逐艦が2隻と、フリゲート3隻と潜水艦2隻ですよ。あと面白いのはね、航洋曳船(えいせん)。この・・・外洋を引っ張れる曳船(ひきぶね)。それから潜水艦の救難艦が来てるわけですよ。
つまりね、おっかなびっくりで来てるわけですよ。ひょっとしたらエンジンが故障して動けなくなったりするといけないから曳船も持って来て、救難艦まで付けて。で、領海に入っちゃ困るから、ちゃんと浮上して旗を揚げて通ってると。
で、この規模というのはね、日本の・・・本物の・・・護衛艦隊とかの演習じゃなくて、地方隊、例えば舞鶴とか呉とか、ああいう所の地方部隊は4隻とか6隻ぐらい持ってますから、地方隊レベルの訓練であって。
愛川氏: 大したもんじゃない。
田岡氏: 海上自衛隊演習だと、だいぶ減りましたけど去年だって、艦艇30隻・航空機60機、それからアメリカがやっぱり20隻くらい出てる。多い時にはね、両方あわせて100隻くらい出て、2年に1回大演習してましたよ。
だからそういうのがプロの海軍の話であって、あと新人が・・・外洋に出て来る・・・なんかおっかなびっくり・・・救難艦連れて出て来るで。まあ・・・海上自衛隊の人と話してたら、「可愛いもんですなー」というようなもんで、全く示威行為になんかならない。
二木氏: 2004年ですか、迷い込んだのが迷走して、また出てったのがありましたよね。東シナ海のこの辺りっていうのは、けっこう中国の潜水艦、来てるんですか。つまり日本の潜水艦なんかは、ソナーで「あっ、来てるな」っていうの、常に監視してるもんなんですか。
田岡氏: ええ、それはわかります。
二木氏: それはやっぱり日本でも、来てることは判ってる。
田岡氏: 宮古島と沖縄の間がいちばん開いてるわけですよ、南西諸島では。だからチンタオ辺りの東海艦隊は、沖で訓練しようとしたら、一番広いとこ通って行くんで。この前のあの迷い込んだやつも、グアムに行く時にはそこを通ったわけですよ。で、帰って来る時に、おそらくあれ・・・ナビゲーション・ミスでね、石垣島と宮古島の間に入っちゃったと。
愛川氏: 問題はね、私たちに軍事的な知識がないことが罪だなんて思わないでほしいんですよ。それよりもこういう出来事で中国艦隊が或いは海軍が恐い、驚異的なものであると、その背景で私共も・・・って持っていくこのメディアのね、この宣伝の仕方に私は一番恐いものを感じますね。
田岡氏: 本来ならね、こういう事を考えるべきなんです。日中間でも連絡しようということになってまして、つまり連絡パイプを作ろうということで、昨年の9月にも梁光烈中国国防大臣が日本に来て、日本側と・・・日中防衛当局者の海上連絡メカニズムを早期に確立するということが決まってるわけで。そうすると、こういう事が起きても、どうかっていうことが直ぐに連絡できるし。
(中略 池田)
横尾氏: ニアミス事故防止の協定を結ぶっていうことを社説で書けばいいのに、なんでこういう煽るような社説になっちゃうんですかね。
田岡氏: しかもそれ、日中間で既に方向は決まってるわけですよ。そちらをエンカレッジするように持っていったほうがいいんで。
(後略 池田)
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以上です。 [文責: マリネッリ恵]
今回の中国潜水艦浮上航行のようなことで、中国が脅威だと言いたがる人達は、「ほら、だからアメリカ海兵隊は沖縄にいてもらわないとね」などと色んな意味で間違ったことを言い出しかねません。
そこでちゃんと反論できるようにしなくては。あれは中国が日本を威嚇したんじゃなくて、寧ろ御丁寧だったんだ・・・とか・・・
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