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新小泉劇場と小沢悪党論に食らいつくメディアの自壊 (永田町異聞) http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/311.html
http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10533535340.html
石川議員の裏金受け渡しシーン捏造で知られるTBSのちゃんばらワイドショーは今朝も早よから、何もかかわりあってない小沢、小泉の写真を並べて、寝起きの頭に印象噴射を浴びせかける。 自民党は小泉進次郎という1年生議員が看板だ。昨日の衆院内閣委員会、強行採決を予想して最後の質問者に彼を起用した。 小泉は党国対の期待に応え、国家公務員法改正案を採決しようとする委員長に制限時間を超過しながらも大声を張り上げて食い下がった。 思惑通りだった。テレビ局はこのシーンに飛びついた。「進次郎君はよくやりますね」とみの氏。「いやあ、将来が楽しみです」と同調する朝日新聞コラムニストの早野透氏。 おりしも小沢一郎に東京地検が三度目の事情聴取を要請したニュースがある。これを無理やり「新小泉劇場」に組み入れると、みごとなまでに低俗な“勧善懲悪劇”の完成となる。 日々、このような番組をつくっていれば、条件反射的に戯画のような企画を思いつくものだ。 われわれ一般視聴者の眼前で起こっている政治の断片は、ほとんどがテレビ局の自作自演といっていいい。 「鳩山は頼りない」「小沢のすることは全て悪」「小泉はさわやか」。そのコンセプトに沿った材料をそれぞれの言動から集めれば、自動的に番組という「商品」が出来上がる仕組みだ。 こうして、さしたる根拠のないまま世間で常識化している観念に、活字メディアの記者たちも悪乗りする。 本来なら、テレビが情緒的な分、活字メディアには冷静な分析が求められる。ところが、与えられたその権能を放棄してまで、安易な記事づくりをしようとするから、存在価値がいっそう低下する。 「字になる」、つまり原稿になるネタを見つけるひとつの方法は、メディアの繰り返し報道でつくりあげられたイメージにうまく引っ掛けることだ。 「鳩山は頼りない」「小沢は悪だ」というような、人間の多面性を無視したひとつのレッテルを貼り付けておくと、自在に記事がつくれる。 たとえば、小沢一郎の誘いに乗って、参院選出馬を決めた谷亮子について、どういう切り口で書くか。 この国の政治改革を進めた小沢、ずっと谷を支援してきた小沢、どちらに引っ掛けても今の世間の空気に逆らうことになり、書きづらい。 空気のかもし出すまま、小沢悪人説に結びつけるのなら、マスコミみんなやっていることだから安心だ。 こうした楽な記事の書き方の見本を、朝日新聞の有名コラム「天声人語」(12日)にも見ることができる。 谷さんの横の小沢幹事長が「百万、千万の味方を得たような」と語ったのは、もしや票数の話か。(中略)各界を見渡せば、谷さんのように何かを託したくなる好人物がいる。しかし、今ほど、政治家にプロの意識と手腕が必要な時はない。国を立て直す情熱を政策に練り上げ、国民に説く知と技である。さわやかな笑顔はオマケでいい。 ここでは、「選挙のことしか頭にない」というレッテルを貼られた小沢が登場している。党の選挙責任者である幹事長が票を欲しくて仕方がないのは、ふつうのことだが、それをいかにも強欲の証明のごとく錯覚させる。 谷については「好人物」だとファンを意識した予防線をまずは張り、そのうえで、「政治家としてのプロ意識と手腕が・・・」と小沢の人選に疑問を呈する。 中畑清、堀内恒夫の名もそれこそオマケのようにあがっているが、明らかにターゲットは小沢と谷だ。タレントやスポーツ選手が参院選に出るのは毎度のことだから、中畑や堀内だけでは「天声人語」は取り上げないだろう。 それはさておき、「プロ意識と手腕を持つ」とは、どういう候補者をイメージしているのだろうか。 コラムのなかで、あえてその説明とおぼしき部分をピックアップするとすれば、「国を立て直す情熱を政策に練り上げ、国民に説く知と技」の部分になろう。 これで、ああ、あの候補者ならこれに該当すると心底思える人物が何人頭に浮かぶだろうか。書き手の想像力と言葉の世界に存在するだけなら、勘弁してほしい。
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