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私の視点 鳩山首相続投の是非を考える【浅井久仁臣氏:「迷走」の責任は我ら主権者国民にもあり】 http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/272.html
http://blog.asaikuniomi.com/?eid=1271794 鳩山政権が発足して8ヵ月半。 政権に就いた直後こそ、幸夫人の個人的面白さもあって人気沸騰したものの間もなくその人気も急落、今やその支持率は20%にまで落ち込んだ。 そして、“世の中”からは「辞めろ辞めろ」の大合唱だ。 だが、不思議なことだが、なぜか私の周りには「鳩山首相、辞めるべし」と断じる人が大多数ではない。いや、そんなに多くはない。 マスコミの世論調査通りだとすれば、私の周りにも政権交代を求める声がドンドン上がっていいはずだ。だがなぜかそれがあまり聞かれないのだ。 これは何故なのかと考えてみた。 確かに、「政治とカネ」に失望する声は多く聞く。鳩山氏の決断力のなさを嘆く声もよく耳にする。「もっとしっかりしてもらわなくっちゃ」という意見も少なくない。だが、それらの声は「鳩山首相退陣」にまでは至っていないのが現状だ。 そこから私は「果たして鳩山首相は辞任するべきなのか」を考えてみた。 マスコミが批判を集中させるように、鳩山首相の発言にはブレが目立つ。氏の特徴であるお粗末な言葉遣いは、一国の首相としていかがなものかと思う。いや、国の意思決定機関である国会の一員としても疑問符を付けたくなる。 そして、言語意味不明というだけでなく、言行不一致、論点ずらしということが加わるから若者言語で言えば“サイテー”と決め付けたくなる。決断力のなさやブレる姿を見ていると情けなくなる。 しかしながら、その点に限定しての話だが、鳩山氏が21世紀に入ってからの歴代の首相と比べて大きく劣るだろうかと考えてみると、実は「そんなに悪い方ではない」ことが分かる。 「改革なくして日本の再生と発展はない!」と声を張り上げていた小泉氏は、最近になってようやく化けの皮がはがれてきて、国民の多くが彼の「騙しのテクニック」に気付いたが、社会を大きく混乱させてしまったその責任は大きい。 小泉氏を継いだ安倍氏は、特に具体策もないままに「美しい国」を唱え続けて国民を惑わせる一方、改憲論議を仕掛けて世論の右傾化を謀った。所信表明演説をしたもののその内容のお粗末さを叩かれると、代表質問からも逃げ出す前代未聞のお粗末な首相であった。「政治とカネ」についても、一部マスコミ報道で「父・晋太郎が生前、自身の指定政治団体に『安倍晋太郎』名義で寄付した6億円以上の政治資金を、66の政治団体に分散させて引継ぎ、3億円を脱税した」と批判されている。 きっかり1年間で辞任した短命首相を継いだ福田康夫氏も政権運営能力のなさを露呈、1年目を2日後にして退陣した。それを発表する記者会見で福田氏は、「一般に、総理の会見が国民には他人事のように聞こえるというふうな話がよく聞かれておりました。今日の退陣会見を聞いても、やはり率直にそのように印象を持つのです」と言われると「私はね、自分自身を客観的に見ることはできるんです。あなたとは違うんです」と色をなして失笑を買った。彼もまた、「政治とカネ」の問題では、政治資金規正報告書にニセの領収書を大量に使ったとして問題になり、謝罪している。 福田氏の後から出てきたのが、麻生太郎氏だ。彼の残した功罪(功が幾つあったかを記憶している人は少ないかも)については皆さんの記憶に新しいところだが、彼もやはり「政治とカネ」問題を何度か指摘されている。そしてその在任期間は、安倍、福田氏をさらに下回り357日間と短いものであった。 そしてその結果、「『日本の顔』が変わり過ぎて覚えられない」と言われるようになり、外交面でも大きく不利に作用した。 鳩山政権が政治を混乱させた責任についても、「小鳩ライン」にのみ批判が集中するが、鳩山氏と小沢氏だけに最高責任者と実力者だからと責任を押し付けて二人を切り捨てていいものかと疑問に思う。 政治の混乱を招いたのは、私に言わせれば、二人だけではない。他にもたくさんいるのだ。しかも、彼らの多くが、私の目から見れば、鳩山氏や小沢氏よりも質(たち)が悪い。彼らは総じて民意とか社会の利益を幾度となく口にするくせに、それを考えることもなく私利私欲に目がくらみ、自分の身(所属する組織)を守ることに心血を注いでいる。昨年8月の政権交代によって「社会改革」という大きな旗が掲げられたにもかかわらず、それに風を送る側に回るのではなく、逆風を吹かしたり、ついにはその旗を下ろそうとまでしている。 その筆頭がマスコミだ。そして、霞ヶ関だ。さらに、政権交代への風を受けて民主党の国会議員となり、高額の給料を含めて様々な特典を享受しながらも、「鳩山‐小沢ラインが崩壊するのは時間の問題。深く関わるのは得策でない」と、この8ヵ月半、何もしてこなかった“税金ドロボー”たちだ。 そういう連中はのさばらせておいて、二人だけを責めるのはあまりに酷だし、得策とは思えない。 我々が冷静に考えなければいけないのは、果たして我々が鳩山政権に対して、「私たちはあなたたちに国の舵取りを託した。失敗を恐れることなく、腰の座ったマツリゴトを行なってくださいよ」と余裕ある姿勢を見せてきたか、という点だ。 欧米のマスコミでも「100日ハニムーン」という言葉があり、記者たちもひとまずは指導者が就任して100日間は大目に見て批判を控えるのが一般的だ。 だが、日本のマスコミは一ヶ月も経たぬ内から新政権が「コンクリート行政の見直し」「公務員改革」「高速道路無料化」などの公約を実行に移そうとすると、茶々を入れて雑音を巻き起こしてきた。八ッ場ダムの建設見直しなどは最も分かり易い例だ。 マスコミの常套手段だが、反対意見をたくさん扱っておき、頃は良しとばかりに「世論調査」を行なう。当然のことながら、その数字は報道に影響を受けたものとなる。そしてその結果をマスコミはまるで水戸黄門の「印籠」のように鳩山政権の目の前に突きつけてきた。 そんな“雑音”に惑わされることなく公約通りに進めようとする小沢ー鳩山ラインに対して、マスコミは二人が検察から「カネの問題」で引っ掛けられると、その尻馬に乗り「それ見たことか」と連日集中報道をしてきた。 「霞ヶ関」も同罪だ。政権交代直後は、民主党に寄り添う姿を見せたものの、自分たちの人事権にまで深く手を突っ込む姿勢を変えない小鳩ラインに対して危機感を募らせた官僚たちは、「公務員改革」を叩き潰すことこそが自分たちの進む(権益を守る)道と、民主党政権への揺さぶりを様々な形で仕掛けてきた。 「永田町」の住人である国会議員の中で、下野した自民党などの野党の議員が鳩山政権下ろしをするのは政治の世界だ、仕方のないことだろう。だが、許せないのは与党である民主党の多くの議員連中だ。 責任は自分たちにはないかのように「高見の見物」を決め込んでいるくせに、彼らは顔見知りの記者の要望に応えて執行部批判をしている。 また、菅直人氏のように、要職にありながらも何もしないで“昼行灯(あんどん)”を決め込んで何一つとして実績どころか、行動にすら移そうとしない(そのくせ、「次期総理の椅子」が転がり込んでくるのを待っている)御仁には怒りに近いものを感じる。彼のように影響力がある存在が、政権運営に関わりながらも何ら力を発揮してこなかったのは、マスコミで大いに問題にされていい話だ。裏の話をすれば、菅氏は記者たちへのサーヴィスは人一倍心がけている政治家だ。それは、自身のスキャンダルの経験を踏まえてのことだろう。自然と記者たちもそんな菅氏への評価が甘くなりがちだ。 こうして見れば、鳩山氏が枝葉末節のことに振りまわされて、落ち着いて政権運営に取り組んでこられなかったことがお分かりになると思う。 今からでも遅くはない。鳩山氏は私たちが思いを託して選んだ首相だ。今一度鳩山氏に機会を与え、「日本丸」の舵取りをしっかり取ってもらうよう背中を押すべきではないだろうか。
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