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「あたらしいしい憲法のはなし(文部省が1947年8月に発行)6戦争の放棄」と普天間問題 http://www.asyura2.com/10/senkyo86/msg/271.html
憲法9条:1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 あたらしいしい憲法のはなし (文部省が1947年8月に発行)6戦争の放棄:このまえの世界戦争のあとでも、もう戦争は二度とやるまいと、多くの国々ではいろいろ考えましたが、またこんな大戦争をおこしてしまった。こんどの戦争をしかけた國には、大きな責任がある。 こんどの憲法では、日本の國が、けっして二度と戦争はしないように、二つのことをきめました。その一つは、兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさいもたない。 けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国よりさきに行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。 もう一つは、よその國と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって、相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめた。また、戦争とまでゆかずとも、國の力で、相手をおどすようなことは、いっさいしないことにきめた。 しかし、軍隊(自衛隊)は作られた。自衛のための軍隊を憲法は禁止していないというこじ付けで。このこじ付けは9条第二項冒頭の接続句「前項の目的を達するため」を利用した。1項の「国際紛争を解決する手段」以外の軍隊の保持は禁止していないと。 国会に国会提出の前夜何者かによって「前項の目的を達するため」が挿入されていたが、誰も気付かずに国会決議が行われ成立した。文部省が作成し中学生に使用された憲法読本でも気付いていなかったほど巧妙な新憲法草案の差し替えであった。誰がこれをなしたのかいまだ不明である。 岸信介は「前項の目的を達するため」を唯一の拠所にして安保改定を強行し、中曽根は日本列島を米国防衛のための「浮沈空母」にすると公言し、岸信介の孫は「自衛の為の核兵器保有も憲法は禁止していないと」大学で講演した。 社会党と自民党の連立政権でも、今の民主党連立政権でも、旧社会党と今の社民党は「自衛のための軍備は憲法違反でない」と原則を翻している。現実への妥協である。駄目だとは言わないでおこう。しかしながら、現実を理想に近づける努力、その議論をしているとは思えない。堕落である。 社民党が口先でない問題提起と粘り強い説得をおこなっていたなら、普天間の迷走は起こらなかった。また、今年10年毎の再延長を迎える日米安保条約の是非も議論できたはずである。その中で普天間問題を議論していたなら民意無視の問題解決にならなかったはずである。 社民党はグアムやテニアンに視察団を送り込んでそこへの全面移転を提案しているが、国際法上おかしい。日米安保条約で日本は不都合のある基地の代替地を提供する義務があるが、あくまで代替地は日本領土内である。条約相手国の信託統治領に入り込んでここにしろと言う権利が日本にあるわけではない。 「日本国内には何処にも代替地はありません。ところで今年は安保継続検討の年です。冷戦が終結して15年経過しました。テロ戦争と言われますが、それなら、遠く日本領土に常駐軍を配備するのは非効率でコストのかかるやり方と日本は考えています」と言えば良いのである。(終)
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