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鳩山首相沖縄訪問への米メディア反応 | すみっち通信 http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/784.html
鳩山首相沖縄訪問への米メディア反応 鳩山首相が沖縄を訪問し、県外移設の難しさを訴え、県民へ理解を求めた。 鳩山首相は日本で新しく誕生した首相だ。米軍基地を抱える沖縄の負担を軽減しようと、普天間飛行場の県外移設を公約して当選した。しかし米政府は現行計画から譲らず、鳩山首相は5月末までに日本政府が代替施設先をめぐる結論を出すと約束したものの話は二転三転し、その間に内閣支持率は急下降。約束期限を目前に、鳩山首相は沖縄を訪れ、県外施設は難しいと謝罪した。県外移設を望む意思を国内外に示すため、9万人が県民大会に参加した沖縄に衝撃が走っている。 こういった論調で、米大手紙を含むほとんどのメディアが事実を淡々と伝えている。これを読んだ米国民は一体どう受け止めるだろう。 米政府が現行計画から譲歩しない理由は? 単純に事実を並べた記事から、これだけの疑問を米国民は引き出すことができる。 これだけでも、米国内で米政府への批判が高まるのではないかと推測するに十分だが、そうした動きが確実に起こるだろうという破壊力を持っていた記事が米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」(電子版)が4日に掲載した民主党の谷岡郁子(くにこ)参議院議員のオバマ政権批判の記事だ。 ワシントンを訪れていた谷岡議員は4日、同市内のイーストウエストセンターで開かれた講演で、まず、オバマ大統領が鳩山首相に5月期限の厳守を迫ったと報道された先の核安保サミットでの非公式会談について、「(普天間問題が米政府にとって)深刻な問題ならばきちんと協議していたはず。深刻な問題でないならば、(協議は必要ないと)そう表明すべきだった」と指摘。 鳩山首相への対応は、同盟国の首相へのものとは思えないと訴え、現行計画の厳守を主張し、代替地の模索を日本政府に丸投げした米政府のやりかたは「君たちの問題だから自分たちで解決しろ、という態度にも等しい」とオバマ政権の対日外交政策を厳しく批判。そして、「妥協を許さないという米政府の強硬姿勢が日本を中国へシフトさせる可能性もあると懸念している」と述べ、オバマ政権の対応が日米同盟へ影響を与えていると主張したのである。 日本の国益を主張するため、ワシントンに乗り込み、米政府の対日外交政策を真正面から批判する。まさに正当な主張だ。 と、ここで、読んだ人のなかには、谷岡議員って誰?日本でもそんなに知名度が高くない議員の講演を、ワシントンにダイレクトな影響力を持つ米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」がなぜ取材したのか?という疑問に思う人もいるだろう。 理由はこうだ。 鳩山首相は昨年10月、アメリカの対日外交政策を調査する目的で、議員経験の浅い谷岡氏をワシントンへ派遣した。谷岡議員は、米国防総省や国務省の関係者らと会い、普天間の県外移設を検討したいという方針を説明したのだが、そのなかで、ケビン・メア国務省日本部長とぶつかったのである。 ケビン・メアといえば元在沖アメリカ総領事沖縄の実情をよく知っている人物のはずだ。しかしメアは、「県外施設を一緒に検討したい」という谷岡議員に向かって、「すでに決まっている話だ。議論の余地はない」と断言した。しかし、谷岡議員は「あなたは沖縄にいたことがある。基地負担の実情をよく知ってるはずだ。沖縄県民の気持ちを考えないのか?」と食い下がったのだ。 谷岡議員が帰った後、メアは激怒したそうだ。日本の政治家がアメリカの役人に向かってモノ申すとは何事だ、これまでの日本の政治家や官僚たちはみな、我々のいうことを黙って聞いてうなずいて帰っていったではないか、と。 米国務省の人間が日本政府の外交を語る言葉で、「アー、ソーデスカ外交」という言葉がある。何を言っても「アー、ソーデスカ、アー、ソーデスカ」とうなずくだけの態度を揶揄した言葉だ。 こうした谷岡議員の態度を不快に思った米政府の人間は他にもいたそうで、「私たちに向かってモノいうとは何事だ」という彼らの激怒ぶりは米メディアの知るところとなった。といった経由で、「あの谷岡議員がこの微妙な時期に再びやってくる」ということで、目先の聞く米外交専門誌「フォーリン・ポリシー」は取材にやってきたのである。 同誌は記事のなかで、谷岡議員のことを「民主党内で対米外交政策を担当する議員で鳩山首相に近い存在」と紹介し、谷岡議員の講演は日本政府内のオバマ政権に対する批判の高まりを反映したものと報じている。 ちなみに、現行計画については、米国防総省と国務省が水面下での調整を図っているところで、日本政府から代案が提示されるのを待っている段階だ、と同誌は説明している。 普天間問題をめぐり今後、米国内で国防総省と国務省、穏健派と強硬派の2つの覇権を代表する議論が展開されていくことだろう。同誌の記事が、普天間に関する米メディア論争の幕を上げたことになる。 恐れることはない。オバマ政権が誕生した際、変革に伴う試練をアメリカがくぐり抜けてきたように、日本もまた、同じイバラの道を歩き出している。それだけのことだ。 外交とは相手に主張することだ。 (投稿者注:
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