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朝日が鳩山首相に求める「大きな決断」の不明瞭 (永田町異聞) http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/766.html
http://ameblo.jp/aratakyo/entry-10527161327.html
「拝啓 鳩山由紀夫首相」と、使い古された手紙調の文章で、「ワシントンに来ています」と書き始める。 次に、現地で話を聞いた米政府要人の言葉がいくつか並ぶ。 「鳩山政権は政府の体をなしていない」「誰と相談して物事を進めればいいのか」「日本はまともに相手にする国とはみなされなくなりつつある」 船橋氏は多くの識者、ジャーナリストと歩調をあわせ「同盟漂流」だと決めつけた。 船橋氏ほど年季が入っていれば、米国の対日情報工作をご存知だろう。米国は、気に入った政治家やジャーナリスト、官僚には特別扱いで情報を提供し、気に入らない者を除外しようとする。 この巧みな方法で、日本メディアを操り、米側に有利な交渉環境をつくりあげるのだ。 それを分かってはいても、いまだに内弁慶の日本人記者は、米国要人の笑顔をもとめて擦り寄っていき、いただいたコメントを後生大事に持ち帰る。 さて、船橋氏の文章に戻ろう。 未体験ゾーンに入った日本政治と、台頭する中国。アジア戦略環境の激変の中で、日米同盟の新たな将来像が描けないのが問題の本質だと船橋氏は指摘する。 それはその通りだろう。中国のGDPは日本を抜こうとしているし、米中貿易は2003年に日米貿易量を追い越し、その差は拡大する一方だ。 貿易摩擦はあっても、オバマ政権が中国重視に舵を切っているのはもはや明白である。 しかし、日本に中国問題を語るとき、米側は二枚舌を平気で使ってくる。船橋氏はよほど素直な性格なのだろう。米政府当局者から聞いたままを、鳩山首相を諭すように、書き綴る。たとえばこうだ。 「普天間問題以後数ヶ月、日本のアジアにおける位置と存在は確実に希薄になってしまった。米国にとってもきわめて不利な状況だ」と米政府高官は憂えていました。 「海兵隊が沖縄から出て行ったら、尖閣諸島はどうなると思う。次の日から尖閣諸島に中国の旗が立つだろう」と米政府高官の一人は言いました。 さすがに、船橋氏も米国が尖閣諸島までカバーしてくれるとは思っていないようで、まずは自衛隊と海上保安庁が守るべきだとしている。 「海兵隊駐留の正当性を強調したいあまり、中国脅威論を言えば言うほど、日本の右傾化を突き動かす。そんな悪循環にはまりかねない」とも書いている。 そこまで米高官の脅し文句が読めているのなら、あえてこんなコメントを取り上げないでもよさそうなものだ。普天間問題についても、「憂えていた」などと書かないで、もっと冷静に相手の言葉を分析してもいいのではないか。 さて、船橋氏自身は沖縄の基地問題について、日本政府がどうすればいいというのだろう。それらしき部分を原文から抜粋してみよう。 沖縄基地問題は日米の対中戦略と分かちがたく結びつきつつあるのです。中国を開かれた国際主義的な世界秩序に組み込むため磐石の日米同盟が不可欠なのです(中略)沖縄の使命と役割の再定義をダイナミックに行うべきでしょう。 沖縄の再定義。これが解答なのだろうか。どのように再定義すればよいのか、ヒントだけでも教えてほしい。そう思いつつ行を追っているうちに、文末が近くなってきた。 米政府は、日本案を現行案の修正ととらえ、真剣に検討する」とし、柔軟に応える姿勢です。「軍事作戦上の実行可能性(フィージビリティー)」を保証しなければ、抑止力は保てません。ただ、「基地がもたらす政治的、社会的影響にも配慮したプレゼンスの可能性(サステイナビリティー)」なしにそれは長続きしません。なぜなら、日本を守り、日米同盟を使うには、沖縄が欠かせないからです。沖縄と力を合わせなければならないからです。 どうも論旨が判然としない。要するに、フィージビリティーとサステイナビリティーの観点から、日米同盟には沖縄が必要だということなのか。結局、締めくくりはこうだった。 戦略環境の変化に即した戦略的覚悟が求められる時です。(中略)ぜひ大きな決断をしていただきたいと心から念じております。 とうとう「大きな決断」ということで、ぼかしてしまった。せっかく、はるかワシントンから「拝啓 鳩山由紀夫首相」と一筆したためたのならどうして、もっとわかりやすく提案できないのだろう。 総じて、日本のマスメディアは、批判はするが、自らへの批判を恐れて具体的提案をしない。 沖縄県内でいいのか、県外か国外にすべきなのか、それとも日米安保を根本から見直す必要があるのか。鳩山首相は知らん振りして辺野古にしておけばよかったのか。 同じ日の天声人語にしても「沖縄で安保を説く前に、この島の重荷を米国に説くのが先ではないか。その上で、駐留米軍の見直しについて話し合うべきではないのか」と書く。ここにも言葉の辻褄あわせが感じられる。
島の重荷。米国に説く。駐留米軍の見直し。答えが分からないからはっきり書けない。なんとなく辻褄が合うように見せかけている。作文ごっこをしている場合ではない。 国のために、メディアとして、首相を支援する方法は他にもあるのではないか。かつて司馬遼太郎は「日本には大新聞(おおしんぶん)がない、小新聞(こしんぶん)ばっかりや」と語った。つまり、クオリティペーパーがこの国にはないということだ。 これからの時代、所帯は小さくても、価値の高い「おおしんぶん」になって生き残るしかない。 もはや部数拡張主義の、勧善懲悪チャンバラ新聞は要らない。成熟した大人の提案ができるクオリティメディアの出現を待ちたい。
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