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検察の陰謀、マスコミの堕落を批判していても、衆愚自身は我々の中にある現実。 http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/429.html
検察審査会が小沢の起訴を要求した。 そうであるなら、世論調査などで小沢を批判する意見が80%を超えていることを見れば妥当な結論であると思う。 民主党があのていたらくでは、最早、小沢を弁護する論陣など張る気も失せたが、我が国の凋落はまだまだ進むだろうという予測に言葉なくうなだれる。 「民主主義は最悪の政治であるが、今まで存在したいかなる政治制度よりマシである」 ... 衆愚という概念は、今に始まったことではなく、古代の昔から民衆というものは衆愚を含んで存在している。 ギリシャの民主政治と言っても、あくまでも限られた人々の中での民主政治であって衆愚の弊害は確率的に少ないのである。 「衆愚」とは自覚のない多くの人々という意味でさらに、 「自覚」とは 自分自身のの置かれている状態や自分の、価値をすること。本来は仏教用語である。 自覚は単に意識の有る無しを意味するほかに、文字通り自ら覚ることを指す。「覚る」とは気付くとこであり、気がつかないことを反対語として不覚という。
勿論、これらの概念は、人間が社会的な動物であるという大前提の上のことである。 他方、政治とは社会に対して全体的な影響を及ぼす複雑な領域であり、これは社会にとって何が問題であり、誰が人々の意志を決定し、どのような選択を採るべきかなど、あらゆる社会の問題を決定するものである。 政治における「衆愚」とは、まさに大衆に前述のような自覚を求めなければならないと言う命題に反する状況の現出をさす。 そうして、大衆の自覚という状況は、革命など一時期に発揮されることはあっても、常には想定できない状態である。 結果、民主主義の政治形態は、もともと衆愚の中にある制度であるのである。 実際に衆愚の影響は何時でも社会に現れることでもなく、また自然発生的に現れるともかぎらないのである。
それは各国、各時代にそれなりの政治家がいたのである。 歴史家のアーノルド・トインビーが文明論で述べているように、文明は常に先見者によってリードされてきたのであり、自然発生的に大衆の中から沸いて出るようなものではないのである。 さらに歴史を検証すると、昔の大衆は国家に期待する気持ちも浅く、国家単位のことには比較的従順で素直に政治を受け入れる素地があった。 ところが現代のように情報が発達し、かつ物質的に豊かになった人々の自我は個人の自由、権利を追い求め、価値観の多様性という認識を存在の根拠としている。 それで全てが旨く行くのであれば、それもよいであろう。 現代社会の「衆愚」は、自己の主張を自覚と錯覚した大衆が生み出している衆愚であり、従順な大衆の中に眠っていた大人しい衆愚ではないのである。 衆愚が一人歩きを始めたといってよい。 明治維新を起こした英雄でも、現代社会ではとても英雄にはなれないと常に言っているように、現代社会において政治家たらんとすることは至難の業であると思う。 こういう社会の中で、何処の国でも政治家は大衆をリードする力を失ってきているが、 話しを戻して、我が国は何処へ向かうのであろう。 今回大衆は、自己の主張から小沢を排斥する道を選んだ。 小沢の政治資金問題、土地取得の問題が、どれほど政治家小沢の信念(先見性)を損なうことになるのであろうか。 民意は、小沢がもつ政治的先見性よりも、小沢個人の倫理的潔白性の方を重要視したのである。 要するに、民意は政治的先見性を必要とはしてないのである。 一方で、現代の大衆がもっている特質性を検証しなければならない。 それもそうであろう、小学校での学級崩壊、モンスターペアレントの横行など、とても次代の日本の背負う人材の育成が出来る環境ではないことは自明である。 こうして育った若者に向上心などは期待できず、何かあれば職場を放棄する若者が増えている。 テレビは馬鹿を競う番組が流行し、国民の多くが浮かれている。 最近の政治では、民主党の木っ端どもの事業仕分けに喝采を送っている。 クソ官僚のために、日本中が重箱の隅を突くような細かい規制で雁字搦めになっている。 ヘレニズム社会(紀元1〜3世紀)の批評家が嘆いた下記の状況が我が国の現実のものである。 このような我が国の現状に対して、中国、韓国、インドなどの旺盛なエネルギーをどのように感じているのか。 民意という大義名分の下、実際には真に社会的な自覚のない大衆の要望に沿って、全ての分野で必要な改革が出来ない我が国は、大衆とは関係ない一部の国際企業のみが繁栄を続ける三流国家まで行き着くことになるであろう。 それが我が国の民主主義の姿であり、衆愚と言っても差しつかえない。 確かに文明の転換などは、そんなに容易なことではなく、言葉だけで、議論だけで成し遂げられるはずはないのであろう。 終わり。
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