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「起訴相当」―小沢氏はまだ居直るのか 朝日新聞 社説4/28(asahi.com) http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/418.html
公平な投稿を心がけております。(投稿者) http://www.asahi.com/paper/editorial20100428.html
政治資金規正法違反の疑いで告発されていた民主党の小沢一郎幹事長について、検察審査会が「起訴相当」と議決した。無作為で選ばれた審査員らは議決理由で「起訴して公開の裁判所で事実関係と責任の所在を明らかにするべきだ」とし、「これこそが善良な市民としての感覚」と述べた。 正式な起訴に至るかどうかは、検察当局の再捜査やそれを受けた検察審査会の2度目の審査を待つ必要がある。予断は控えなければならない。 ただ、今回の議決は、不透明な金銭の流れなど、疑惑が浮上して以来、多くの人が抱いていたのと同様の疑問を列挙した。そのうえで、小沢氏は秘書らと共謀し、政治資金収支報告書に虚偽の記載をしたと強く推認できると結論づけている。 議決書だけでは具体的な証拠内容やその評価がいまひとつはっきりせず、検察や裁判所が従来とってきた事実認定の厳格さとは比べられない。 しかし「『秘書に任せていた』と言えば、政治家本人の責任は問われなくて良いのか」という指摘は、先の鳩山由紀夫首相に対する検察審査会の議決同様、国民の声を代弁するものだ。 このいら立ちや閉塞(へいそく)感を生んだのはほかならぬ小沢氏である。検察に対し強硬な対決姿勢を見せたかと思うと、不起訴処分が出た後は「公平公正な検察の捜査の結果として受け止める」と述べ、「嫌疑不十分」との裁定を無実の証明であるかのように扱う。国会での説明を求められても一切応じない。 民意に正面から向き合おうとせず、居直りというほかない態度をとることへの拒否感、嫌悪感が、政策の迷走とあいまって、鳩山内閣や民主党の支持率を押し下げている。時がたてば忘れられるのではなく、時がたっても手を打たず、自浄作用を働かせないことへの不信が深まっているのだ。 信頼回復のために取り組むべき課題は山ほどある。企業・団体献金の禁止はもちろんだが、それだけではない。政治家が資金管理団体や政党支部など数多くの「財布」を持ち、見えにくくしている資金の流れを透明にするにはどうすればよいか。審査会が問題提起している政治家本人と秘書の関係をどう整理し、責任をいかに果たすのか。 こうした議論を避け続けてきたことへの怒りは臨界点に達し、政治の足元を掘り崩そうとしている。小沢氏がめざした二大政党による政権交代のある政治も、ようやく形が整ったと思ったとたんに、両党から有権者が離反し、溶解が始まっている。 議決を受けて小沢氏は幹事長続投の考えを示したが、大局に立った判断をすべきだ。一刻も早く国会で説明する。それができないのであれば、幹事長職を辞し、民主党の運営から手を引く。無駄にできる時間は、もうない。
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