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小沢氏起訴相当 再捜査、新証拠の壁 【毎日】 http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/404.html
クローズアップ2010:小沢氏起訴相当 再捜査、新証拠の壁 ◇「共謀」秘書供述が根拠 小沢氏の不起訴処分について、検察は「100%有罪の自信がなければ立件できない」と説明してきた。政治資金規正法が政治家ではなく主に会計責任者らを処罰の対象にしているため「明確な『指示』がなければ共謀の証拠として弱い」という考え方もあった。 一方の審査会は、小沢氏の一定の関与を認めた元秘書で衆院議員の石川知裕被告(36)、元秘書の池田光智被告(32)の供述を有力な直接証拠とするだけでなく、土地購入の際に銀行融資を受けた「偽装工作」なども小沢氏の関与を裏付ける状況証拠と評価。検察の考え方を否定して「絶大な指揮命令権限を有する小沢氏の地位と石川氏らの立場を考慮すれば共犯が成立すると認定できる」と述べた。 こうした表現からは、審査員が法律のプロのように「形式的な法解釈」に束縛されず、小沢氏と秘書の「特別な関係」に着目したことがうかがえる。「暴力団組長のガードマンが拳銃を所持していた場合、組長の指示がなくても共謀を認定した判例がある」。審査の過程で、そんな事例を紹介されたことも、判断を後押ししたようだ。 一方で、検察内部からは否定的な見方が相次いだ。 「証拠の評価よりも感情論が勝った気がする」。ある幹部は「裏付けが取れて初めて直接証拠と言えるはずなのに、元秘書の供述のどの部分が直接証拠なのかも書かれていない」と指摘。別の幹部も「小沢氏の共謀を示す積極証拠だけしか見てないような書きぶりだ」と苦言を呈した。 小沢氏の不起訴処分は「検察が組織の存亡をかけて挑み、敗北した結果」(幹部)と総括されている。結論を見直すには、小沢氏の「明確な指示」を示すような新証拠が必要だという意見が根強いが「今さら関係者の供述が変わるとは考えにくい」という声もある。 法務省幹部は「具体的な再捜査のポイントも何も示されなかった。このまま起訴したら前回の判断が誤りだったと認めるようなものだ」と語った。再捜査の行方は、新証拠にかかっている。 ◇検察幹部、戸惑いも 2度の「起訴相当」議決による強制起訴を盛り込んだ審査会の権限強化は国民参加を柱とする司法制度改革の流れの中で決まった。01年6月の司法制度改革審議会の意見書は「公訴権行使の在り方に民意をより直接反映させることも重要」と、議決に法的拘束力を与える必要性を指摘した。その背景には、01年2月に福岡地検次席検事による捜査情報漏えい問題が発覚し、検察への信頼が揺らいでいたこともあったとされる。検察審査会法が04年に改正され、09年5月に施行された。 裁判員制度が殺人などの重大事件に限定されたのに対し、審査会は全事件が対象だ。ある法務省幹部は「(法改正の)当時から政治家が対象になる可能性は懸念されたが、野党の民主党からも反対論は出なかった」と振り返る。対象犯罪を限定する議論もあったが、最終的に「国民による公訴権の監督を限定してはいけない」という方向でまとまったという。その一方で「政界事件を巡って、これほど審査会への申し立てが相次ぐとは想定外だった」と漏らす司法関係者もいる。 別の法務検察幹部は「今後、強制起訴となった被告に無罪判決が出るケースも出てくるだろう。その積み重ねの中で、審査員の判断基準が定まってくるのではないか」と話している。(毎日新聞 2010年4月28日 東京朝刊) http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100428ddm003010217000c.html ※審査会の中身を窺わせる内容中、「暴力団」の例まで出して「起訴相当」議決を
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