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郵便不正 凛の会元会長一部無罪 元局長との共謀認めず http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/267.html
郵便不正 凛の会元会長一部無罪 元局長との共謀認めず 厚生労働省から自称障害者団体「凛(りん)の会」(現・白山会、東京)に偽の証明書が発行され、郵便割引制度が悪用された事件で、虚偽有印公文書作成・同行使と郵便法違反の罪に問われた同会元会長、倉沢邦夫被告(74)の判決が27日、大阪地裁であった。横田信之裁判長は虚偽有印公文書作成・同行使罪について、厚労省元局長の村木厚子被告(54)=同罪で公判中=との共謀を認めず、無罪を言い渡した。郵便法違反罪については罰金540万円(求刑懲役1年6カ月、罰金540万円)の判決を言い渡した。 倉沢被告の公判では、村木元局長が偽の証明書発行に関与したとする元部下らの捜査段階の供述調書が証拠として採用されていた。横田裁判長は、元部下らがこうした説明を相次いで翻す事態になった元局長の公判も担当しており、今回の判決は元局長の審理に少なからず影響を与えるとみられる。検察側は「控訴を検討する」としている。 横田裁判長は、倉沢被告が2004年2月、凛の会に障害者団体としての郵便割引制度の適用を受ける証明書の発行の口添えを石井一参院議員(当時衆院議員)に依頼したと認定。さらに、石井議員が障害保健福祉部長(当時)に発行を頼み、当時企画課長だった村木元局長が当時の部下に対し、倉沢被告への対応を指示した上、倉沢被告が6月上旬ごろまでに、村木元局長から証明書を渡されたことなどは認められると判断した。 一方で、この過程で元局長に不正な意図があったかどうかや、元局長が部下に不正な証明書の発行を指示したと検察側が主張している部分については触れず、事実認定から外した。 そのうえで倉沢被告の故意や共謀について検討。04年2月に同被告が元局長を厚労省に訪ね、証明書発行の特別な便宜供与を要請したと検察側が主張した点について、「倉沢被告が元局長に発行を依頼した言葉自体が特別の便宜供与といえるのか問題がある」とした。 証明書の不正発行を村木元局長に直接働きかけたと供述したとされる倉沢被告の捜査段階の調書に関しては、(1)倉沢被告が元局長の名刺を保管していない(2)被告自身の手帳の記載内容とも合わない――などとして、「信用性に疑いがある」と指摘。「不正発行の故意や共謀はなかった」とした倉沢被告側の公判での説明について「不合理とは言えない」と判断した。 一方、倉沢被告が証明書を使って同会名義の定期刊行物を装って企業のダイレクトメールを発送し、06〜07年に郵送料約3億7700万円を免れたとされた郵便法違反罪については認定した。 ◇ ■郵便不正事件 障害者団体向けの郵便割引制度を悪用し、実態のない団体名義で企業のダイレクトメール広告が格安で大量発送された事件。大阪地検特捜部が昨年2月以降、「凛(りん)の会」元会長の倉沢邦夫被告らを郵便法違反容疑などで逮捕、起訴した。さらに、凛の会に偽の証明書が発行されたとして、倉沢被告らとともに厚生労働省雇用均等・児童家庭局長(当時)の村木厚子被告が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕された。
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