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アメリカが日本の重要性を認識しながら日本を切り捨てるのは、反抗的になった日本が許せないからだ。だから鳩山を辞めさせる? http://www.asyura2.com/10/senkyo85/msg/124.html
株式日記と経済展望 2010年4月24日 土曜日 マイケル・オースリン氏
50年以上にわたる米日同盟において、日本政府と米国政府は、互いに称賛し合ったり、非難し合ったり、無視し合ったりと、驚くほど多くのさまざまな局面を経てきた。そして互いに拒否し合っているのが、今だ。 この米日関係のサイクルが始まったきっかけは、1970年代の「ニクソン・ショック」だ。ニクソン米大統領(当時)の中国訪問と変動為替相場制の開始によって、日本は政治的に不安定かつ経済的に弱い立場に追い込まれた。 80年代から90代初頭にかけては、貿易摩擦が過熱化し、貿易戦争の脅威や制裁措置、保護主義の台頭によって両国関係は損なわれることとなった。日本が次の超大国と化すのではないかとのつかの間の脅威によって、『ザ・カミング・ウォーズ・ウィズ・ジャパン「第二次太平洋戦争」は不可避だ』といった、はらはらさせるような(しかし、完全に誤った認識の)タイトルの本が次々と出版された。日本人の間では、この時期は「ジャパン・バッシング(日本たたき)」の時代と呼ばれている。 90年代に入ると、両国関係は「ジャパン・パッシング(日本外し)」の時代へと移行する。米国の強欲な視線は、日本を離れ、新たに超大国へと成長しつつある中国へと向けられるようになる。 98年、当時のクリントン米大統領は中国を訪問し、9日間も滞在したにもかかわらず、東京には立ち寄ることさえしなかった。これによって、日本は、日本の時代が正式に終わったことをようやく理解した。政治家や世論形成者にとっては、多くの意味において、無視されていると認めることは、たたかれることよりもつらい。バッシングであれば、少なくとも反撃のチャンスはある。 そして今、日本政府と米国政府は新たな時代に突入した。わたしは、この時代を「ジャパン・ディッシング(日本切り捨て)」と名付けたい。鳩山新政権は、自らの主要パートナーに対してさまざまな失策を犯し、一貫した政策を示すこともできず、オバマ政権から非難を買い、ますます無視されつつある。 日本の政治エリートが、米政府の間で日本の評価がいかに下がっているかを知ったら、バッシングやパッシングの日々が懐かしく思えるかもしれない。日本は今、どちらも望ましくない選択肢から選ばざるを得ない「モートンの熊手」状態に陥っている。すなわち、米国に無視されるか、解決のしようがほとんどない問題とみなされるかの、いずれかだ。 日本の政治家の多くは、こうした事態を招いたのは、06年に米日で交わした沖縄在日米軍の再編実施のロードマップを反故(ほご)にし、米政府が受け入れ可能な代替案を提示しない鳩山首相自身であることを理解している。さらに、オバマ大統領が鳩山首相に対する信頼感を失う上で最も決定的となったのは、鳩山首相はオバマ大統領に対して直接、問題を「解決する」と2回も約束していたことだ。 鳩山首相は5月末までに代替案を提示するとしているが、日本でも、米国でも、誰もが満足できるような解決策を鳩山首相が突如見つけられるとは、ほとんど誰も思っていない。さらに、東アジア共同体の形成や気候変動問題で果たす日本の役割の拡大といった、鳩山首相が提唱する偉大な構想は、政治的な現実性のかけらもない。 要するに、鳩山首相に対する信頼感はすっかりうせ、米政府高官はひそかに日本を見放す姿勢をますます強めている。米ワシントンDCで先週開催された核安全保障サミットでは、中国や韓国、シンガポール、マレーシアの各国首脳はオバマ大統領と親密で、実のある協議を行った。 一方、鳩山首相は公式晩餐会でオバマ大統領の隣の席を確保したものの、政府高官筋によると両者の会話は順調に運ばなかった。その後、両国の官僚はいずれも良好な関係の維持を望んでいるとあわてて述べたが、オバマ政権の中には両国の関係がすぐに改善されると信じる者はほとんどいない。少なくとも鳩山首相が政権の座に就いている間は、あり得ない。 ジャパン・ディッシングは、日本、米国、アジアのいずれにとっても好ましくない。アジア諸国は米国とその主要同盟国との関係を神経質に見守り、日米乖離(かいり)の兆しに鋭く反応している。 一部の比較的小さな国は、鳩山首相が昨年提示した東アジア共同体構想に対して、とりわけ厳しい反応を示した。それが米国の排除を意図するものかのように見受けられたためだ。そうなれば将来的に、新たな多国間協定の合意において中国に圧倒的主導権を握られかねない。そうした事態を他のアジア諸国は警戒している。 アジア各国が米国と日本の緊張の度合いを認識し始めていることを裏付けるかのように、わたしは先日、あるアジア主要国の首脳に直接、米国と日本の関係は実際どれほど悪化しているのかと聞かれた。 両国関係の険悪化がこれほど気掛かりなのは、米国も日本も互いに協調する以外に現実的な解決策がないことだ。米国は、在日米軍なくして、アジア地域で確固たる軍事態勢を維持することは不可能だ。かといって、たとえ他のアジア諸国が米軍のアジア駐留をどんなに望んだとしても、代わりに米軍の受け入れを申し出る国があるとは思えない。 そして日本はと言えば、第二次世界大戦から60年以上たった現在でも、いまだに米国以外の近隣諸国とは同盟を組めずにいる。米国との密接な関係が失われれば、日本は今以上に世界で孤立を深めかねない。それは、世界第2位の経済大国にとって健全なことではない。 米日同盟の決裂は誰も望んでいない。だが、鳩山首相が事態を何とか一変させなければ、両国関係は確実に後方に追いやられてしまうだろう。これには、自らの政権の掌握と連立パートナーの抑制、沖縄県民との現実的な基本合意の形成を含め、政治的手腕が要求される。だが現在までのところ、鳩山首相はその手腕をまったく持ち合わせていないように見える。 そうした政治的手腕が発揮されて初めて、鳩山首相は米政府と対等な協議ができる。だが、その時が来るまで、あるいは鳩山首相が辞任するまでは、数十年かけて築き上げられたアジアの安定と繁栄はジャパン・ディッシングによって脅かされ、既に多くの紛争に見舞われている世界にさらなる不透明さと緊張をもたらすことになりかねない。 (マイケル・オースリン氏は本紙のコラムニストで、アメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長) (私のコメント) 従来の自民党政権なら日本の首相がアメリカに冷遇されただけでも政治生命を失って退陣した首相は多いだろう。90年代では日本の首相は8人も変わった。小泉純一郎のようにブッシュのご機嫌取りが上手ければ長期政権も可能ですが、安倍、福田、鳩山と続く総理大臣も小泉首相のようなキャラがない。麻生首相は愛嬌はあるがオバマとは性格が合わなかったようだ。 政治家というのは対人関係が上手い人たちがなれる職業なのですが、日本の政治家は最近では世襲議員ばかりになって、お坊ちゃん育ちで対人関係が上手くない首相が多くなった。だからアメリカの大統領と会談する時でも相手のご機嫌を取る事ができない。ブッシュの前でプレスリーの真似をして見せた小泉首相は明らかに演技なのですが、それくらいのことが出来なければ交渉事は上手く行かない。 日本の首相は生真面目すぎて気の効いた事が言えずに、会談も味も素っ気も無いものになりがちだ。外国の首脳から見ればこんな人間がどうして首相になれたのかと思われるだろう。結局は政治も年功序列の世界であり、二世議員が父親の後を継いで議員になり当選を重ねれば首相になれるようになってしまった。 90年代に入って日本の首相がコロコロと変わるようになったのは、アメリカによるジャパンバッシングとは無関係ではないだろう。橋本龍太郎のように少しでもアメリカに反抗するような態度が見えれば日本国内からもマスコミの非難が集中する。最近では1000日以上首相を務められたのは中曽根康弘と小泉純一郎くらいで、アメリカ大統領との関係を築ける者だけが安定政権になる。 鳩山首相もお坊ちゃん育ちでありオバマ大統領との信頼関係を作ることが出来なかった。母親から毎月1500万円も貰っていながら気が付かなかったと平気で言えるようなキャラだから浮世離れしている。これではいくら会談を重ねても相手の信頼を得られるような事にはならないだろう。 政治家というのは有権者の信頼を集められるだけの器量と度量と見識が必要ですが、日本の選挙制度では二世のボンボン育ちが親から引き継いだ後援会組織で当選ができるようになっている。鳩山首相も典型的なボンボン議員であり政治家としての器量はない。育ちがいいから人の言う事は素直に聞くが信念がないから直ぐに言う事が変わってしまう。 日米双方とも日米関係が重要と認識しているにもかかわらず、90年代からのジャパンバッシングは今も続けられている。最近ではジャパンパッシングとなり、オースリン氏はジャパンディッシング(日本切捨て)と言っている。日本がなかなかアメリカの言う事を聞かなくなって来たと言う猜疑心があるからでしょうが、鳩山首相のはっきりしない態度もそうさせているのだろう。 80年代までのアメリカの力は絶対的でありアメリカに反抗する事は事実上出来なかった。しかし最近では中国の台頭でアメリカの力は相対的に衰え始めている。そうなれば日米中関係にも影響が出るのは当然であり、アメリカ大統領のイライラがより強くなるのも当然だろう。中国に振り回されるアメリカ外交は自分の立場が弱くなってきた事を自覚せざるを得ない。 以前の常識からは日本が在日米軍基地問題を白紙に戻す事は考えられなかった事ですが、そこには中国の影がある。中国の影が大きくなるにつれて日本の政治家の中には中国に擦り寄る政治家も多くなり、経済レベルでもアメリカよりも中国との関係が大きくなって来ている。これは「株式日記」が中国寄りになったと言うよりも現実的に対応しようと言う事だ。 それがますますアメリカを苛立たせる原因なのでしょうが、金の切れ目が縁の切れ目であり、アメリカが物を買ってくれないのなら中国に売るしかなくなる。政治家の中にも日米中の正三角形という人も出てくるのであり、それがアメリカから見れば反米に見える。だからこそオースリン氏が言うように日本切り捨て論まで出るのですが、日本に圧力をかければ鳩山首相も退陣に追い込んで選挙でも負けるように巻き返しの圧力に出て来ている。 鳩山首相の東アジア共同体構想もアメリカを排除したものでありアメリカを苛立たせている。アングロサクソンの外交基本戦略は分断して統治するという事であり、日中が関係を強化することはアメリカにとっては悪夢になる。そのような関係が深まれば日米安保の解消にまで繋がるからだ。これは90年代から続いてきたジャパンバッシングの当然の帰結であり、アメリカはいつになったらバッシングを止めるのだろうか? つまりアメリカは日本叩きをすればするほど日本を中国に追いやっている事にいつ気が付くのだろうか? 民主党は中国に擦り寄ることで政権を取ることが出来た。台湾も馬政権の誕生で中国寄りになりいずれ併呑されるだろう。アメリカは台湾の独立を認めずきわめて冷たく扱うようになり武器売却も延期されがちになった。アメリカがそれだけ中国におもねっているからそうなるのですが、曖昧な外交をしているのはアメリカの方なのだ。 オースリン氏が言うようにアメリカの言うとおりにすれば許してやるよと言う態度では日米関係はますます乖離していくだろう。冷戦体制の崩壊から20年が経ち在日米軍の存在価値も日本人は疑いを持ち始めた。中国の10隻艦隊が日本近海を堂々と航行するようになりましたがアメリカ海軍の影がだんだんと薄くなってきました。 日米が離反すればアメリカのアジアにおける橋頭堡を失う事を意味し、アジア諸国もその影響は大きい。だからアメリカは苛立っているのですが、鳩山首相をルーピー呼ばわりしてワシントンポストは日本の首相を侮辱した。鳩山首相はルーピーなのではなくバカな振りをして沖縄の普天間問題を拗らせて沖縄米軍基地問題を日本国民にアピールしようとするものだろう。
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