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亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(雑誌・フリー等の記者)(平成22年4月13日) http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/674.html
http://www.fsa.go.jp/common/conference/minister/2010a/20100413-2.html 亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要 【大臣より発言】 ただ、今日の新聞だったか、毎日で、本当にレベルの低いというか、「火もないところに煙は立たぬ」というのはありますけれども、ガセの中のガセのガセ記事みたいなことが平気で紙面に出てくるのですよね。何か、拓さん(山崎拓 元衆議院議員)を内閣へと…。彼は、今、自民党のシンクタンクの長でしょう。そんなものを私から…。それは、拓さん自体は確固たる理念のある人で、立派な人かもしれないですけれども、そういう人を…。こんなことは、思いもつかない話でしょう。そんなことが新聞に出ていて。今の(新聞の)レベルは落ちてきていますね。そんなものは、ちょっと考えれば分かる話ですね。国民新党だって、去年までは拓さんが「入りたい、入りたい、入りたい」と言うから、「場合によっては考えても良いよ。しかし、あくまで政策だよ」ということを言っていましたけれども、それは去年までの話であって、今、そういう気は全然ないですから。 【質疑応答】 公益法人が約2万5,000(団体)ある中で、共済事業をやっているところが2,000(団体)ぐらいあると聞いていて、かんぽ(生命保険)の改革が進められる中で、かんぽ(生命保険)も、簡易保険加入者協会で、共済(事業)を別の形でやっていると聞いているのですけれども、「今回の新法で、そういうところも保険事業として認め(られ)る方向にあるのかどうか」ということを、結構、所管の方達とかがすごく気にされていらっしゃるので、その辺の方針のお考えをお聞かせください。 答) 今、これは、中身については、今、大塚副大臣のもとで検討しているところですけれども、基本は、もう善意で零細な組合が相互扶助というようなことでやってきたのが、事業継続できなくなっているところがたくさん出ているのです。そういうことをなくそうと。それは、中には、契約者の立場で(見て)も「大丈夫かな」というようなところがあるかもしれないですけれども、かつてのオレンジ共済みたいな、悪意が固まっている(団体)ばかりというわけではないので。善意でやっているところがほとんどなので、そういうところまでやっていけなくなるようではいかんので、急いで。放っておいたらそうなってしまいますから。今国会でそれをやるということで、大塚副大臣のところでやってくれている最中です。 副大臣) そこは、また追々ご説明します。今、おっしゃったのは、ちょっと最後のところが聞き取れなかったのですけれども、かんぽ(生命保険のこと)ですか。何とおっしゃったのですか。 問) 簡易保険加入者協会です。何か、火災保険とか、保険事業をやっていて…。 副大臣) ちょっと、そこについて、今、検討している延長線上でカバーされているかどうか、確認してみます。 問) 日本インターネット新聞社の田中龍作と申します。 中国で邦人が死刑執行されました。中国の歴史に照らし合わせれば、麻薬に対して厳しい処罰が下るのは、それはそれで理解できるのですが、死刑廃止論者の亀井大臣としては、どうお考えでしょうか。 答) だから、中国も、やはり死刑制度について、世界の趨勢(すうせい)もあるわけですから、基本的には検討してもらいたいと思いますよ。 ただ、私も閣僚という立場で、日本政府の一員ですから、中国に対して内政干渉的なことを言うべき立場ではありませんから言いませんけれども。それは、アヘン戦争とか、いろいろなそういう歴史がありますから、我々の立場だけで判断できないかもしれないですけれども、そういう形で人の命を奪っていくということを…。やはり、私は、日本でも「けしからん」と相当言っているのもあるのですけれども、ただ、日本が(死刑制度を)廃止すれば良いのですよね。制度があることがいけないわけですから。 問) フリーランスの今西と申します。 ちょっとサービサーについてお尋ねします。今、日本では、サービサーはかなりたくさん数が増えておりまして、地方経済が疲弊している一つの理由は、サービサーの回収の厳しさかなと思うのですが、その中で、中小・零細企業の方が、法的知識も含めてサービサーの取立てになかなか追いつかないところがありまして、そんな中で、民主党の一部の議員などからは、仲裁機関と申しますか、何かそういうものを設けてはどうか、というような意見も上がっておるようなのですけれども、その辺の大臣のご見解をお尋ねできればと思うのですが。 答) おっしゃるように、大変過酷な追及の中で自殺者が出るというような状況があると思います。これは、「権利の行使だ」と言ったって、売買された「権利」の行使なのですけれども、権利の行使だからといって、そういうものがどんどんまかり通っていくということに対して、「これはもう法的にやむを得ない」ということだけで良いのかどうか。私は、この部分は自由に任せておかないで、国家としても大いに検討していく大きな分野だろうと思いますよ。 問) 通信文化新報の古田です。 先週金曜日、大臣は郵政改革法案について、「(4月)20日過ぎぐらいに提出になるのではないか」というお話だったのですが、自・公・みんなの党の3党が、「改革法案に一致して反対する」というようなことをもう言っていまして、会期が6月(まで)ですので、その辺の見通しがどんなものかというところを。 答) これは、今までの国会での質問の中で、もう3党が反対されるということは私も強く感じておりましたから、そういうことはあり得るだろうと思いますけれども、我々は、もうどうしてもやらなければならない改革だと思っておりますから、もう来週の閣議、できれば火曜日ぐらいの閣議では決定して、国会に提出したいと。今度は、会期が限られていますから、そういう予定ということで出して、ぜひ成立させたいと。私は、成立すると確信しています。 問) 大多数の良識ある日本国民は成立を期待していると思いますので、一つよろしくお願いいたします。 答) ただ、皆さんご承知のように、相変わらずマスコミが「けしからん、けしからん」と、未だもって未練がましく言っているのですよね。 問) 週刊朝日の川村です。 ゆうちょ(銀行)、かんぽ(生命保険)の資金の運用についてなのですけれども、先日も「良い財投」というような表現をなさっていて、テレビなどでのご発言を聞いていると、地域のためになると。イメージ的には、やはり「地方の公共事業へ」というようなご発言をされているわけですけれども、そういう公共事業をやる場合に、国の普通の事業であれば国会審議があり、地方自治体の事業であれば地方議会の審議があって決まっていくわけですが、ゆうちょ(銀行)の場合、そこにどうやって入っていくのかという過程がちょっと分からないということと、そういうふうになるのかどうかということも含めて、やはり「良い財投」というのは、今は、計画を立てて国会審議をやっているわけですけれども、そういうものが「より良い財投」なのではないかということになってきたと思うのです。まあ、今回、何百兆円を集めるか分かりませんけれども、ゆうちょ(銀行)の今後の資金運用については、運用先について、一々その審議を経ないわけですよね。こういうところを…。 答) これは、私が日本郵政の手足を縛って、どういう運用をするかまで、具体的なことまでどうこうと言うわけにはいきませんけれども、郵政改革というのは、やはり地域、日本経済全体にとって…。今のゆうちょ(銀行)、日本郵政では、むしろ足手まといにもなっていますし、弊害を与えていますので。今度、地域にとっても、国家全体に対しても有用な存在になるように改革するわけですから。その運用についても、従来のように、簡単に「国債で運用するのが一番楽だ」ということで、それだけやっていってほかの運用を考えないみたいな…。はっきり言って、まだノウハウができていないのですね。だから、齋藤社長もその中で悩んでいるのですけれども、民間から(人材を)大量スカウトするわけにもいかないですし、その辺りをどう養成していくのかということを含めて、また、地域の金融機関とか、そういうところとの協調も考えながらやっていくということの中で、幅広い運用を考えていけば良いと思います。 そのことが「民業圧迫になる」というような批判もありますけれども、一方では、今の金融機関が、そうした資金の運用面、預かった預金の運用面で、必ずしも地域経済なり日本経済全体のために運用しているかというと、反省してもらわなければならない面が多々あると思いますよ。今の金融機関というのは、安易な運用ばかりして国債に行くとか、外国にどんどん流していくというようなことだけで、残念ながら、日本経済のために使っていくという視点が欠けてきていますよね。だから、そういう面では、この日本郵政が、ゆうちょ(銀行)、かんぽ(生命保険)の事業展開の中で、やはり、そういうこともやれるという…。そうすると、民間金融機関等が「民業圧迫だ」と言うのですよね。 相手方(ゆうちょ等)がちゃんとしたことをやることで「圧迫だ」と言うなら、自分たちもちゃんとしたことをやれば良い話であって。私がずっと、半年ばかり、郵貯問題なりモラトリアム法で聞いていると、金融機関は、自分たちが置かれている社会的使命、役割をちゃんと果たしているのかなという反省がなくて、「新しい競争相手みたいなものが強くなったら困る」と言う。残念ながら、マスコミもそれに乗ってしまって、私どもがやろうとしていることを金太郎飴みたいに批判してきているという面が強いと思います。だから、そういう意味でも、運用面について、一番頭の痛いところなのですけれども、そうした従来の安易な、かつては財投とか国債引受けとか、そういうことを続けていたわけですけれども。例えば、国債を買ったことによって、そのお金が社会的・国家的に有用に使われていくこともさりながら、国債というルートを通じないで、直接、産業資金に使われていくということだって良いわけです。別に、国債を通じなければならないことはないわけですから。 問) そういう公共性のある事業に融資をかける場合、何らかの段階で議会の審議というのは必要なのではないかと思うのですけれども…。 答) だから、そこらは、例えば、地方債等を引き受けていくというようなことも一つの方法ですし、自治体が、大事な、いろいろな事業をやっていくような場合に、その受皿の一つとして役割を果たすこともあるだろうし、あるいは、地方自治体がいろいろな事業をやる場合に財源がないわけですから、それに対して地方の金融機関がピシッと対応していっていない場合には、ゆうちょ(銀行)が、それを補完するという以上に積極的にバックアップしていくということもやっていけば良いと。それは、やり方だと思うのですけれども。これは、今後、日本郵政が考えていく大きな課題だと思いますね。 問) 世界日報の野村でございます。 マスコミさんと検察さんのいじめに遭いまして、内閣の支持率が危機ラインとされる30%寸前まで来ているというふうなことでございまして、「普天間問題も失敗すれば、内閣は総辞職すべきである」という議論がマスコミから出ているのですけれども、この辺りを大臣はどのようにお考えになられていますか。 答) それは、私も30年国会議員をやっていて、その前も一国民という立場で見ていると、本来の政策外のところでこんなに激しく、「政治とカネ」とか…。(もちろん、)これも政治と関係ありますよ。(関係は)ありますけれども、政策外のところでの批判とか…。 普天間なんかにしても、まだ結論が出ているわけではないでしょう。「5月末までに(結論を)出す」と言っているわけですから。結論が出ていないのに、それを「出せるだろう、出せるだろう」などと。それは、結論が出るまでは、いろいろ紆余曲折があるのは当たり前の話でしょう。「それまでの間を透明化しろ」と言ったって、交渉事が全部透明化できるわけがありません。そういう交渉事というのは、外から見ていると迷走みたいに見える場合が多いのですよ。その状況を、「迷走している。けしからん」といって報道しまくったら、国民から見たら「この内閣は何をしているのだ」となってしまうでしょう。 だから、そういう意味では、私はこんなに悪口を…。はっきり言って、悪口ですよ。このマスコミというのは、批判ではなくて悪口ですよ。本当にそうですよ。まともな批判ではなくて悪口ですよ。ここまで感情的にくどくど悪口を言われれば、(支持率が)下がるのは当たり前です。まだ、今の程度で持っているのがおかしいぐらいですよ、本当に。だから、あまりそういうことではなくて、もう鳩山政権は、国家・国民のためにバシッと政策を断行していくということに限ると思いますよ。 問) フリーランスの岩上です。 今の検察とマスコミの偏向、偏向捜査と偏向報道に関連してですけれども、去年、西松事件がありました。これは、迂回献金問題ですけれども、ちょうど、今週の週刊朝日が取り上げておりますが、「たちあがれ日本」のトップに立たれた与謝野(馨 衆議院議員)さんも、オリエント貿易から1億円の迂回献金疑惑があります。これは、駿山会という政治資金団体に対して迂回献金が行われたと。ところが、これについて検察は、西松建設に対してはあれだけの捜査を行い、小沢(民主党幹事長)さん絡みだと執拗な捜査が行われましたけれども、与謝野さんに対しては全く捜査が行われていないと。同じ捜査機関の出身として、警察のキャリアであった亀井先生からご覧になって、これはデュー・プロセスが守られているのか、捜査の公正性は守られているのかという点が非常に疑わしいのと、これをめぐってのマスコミの報道のあり方、我々はマスコミではありませんけれども、この1年、我々から見ても、記者クラブメディアのあり方というのは非常に歪んでいると思います。この点について、お考えをお聞かせいただきたいと思います。 答) もう、残念ながら、常にスケープゴートを作るのではないですか。そうしたスケープゴートだけをつまみ食いして、徹底的にやってしまうと。それは、ある面では特捜だって万能ではないですから、この世にある違反事件を全部検挙できるわけではないですよ。そういう意味で、「それをやれ」と言っても無理な話ですけれども、やはりそういう場合、その辺りをちゃんと見る目が国民にないといけないと思います。交通違反だってそうでしょう。岩上さんだって、しょっちゅう(交通違反を)やったって、しょっちゅう捕まるわけでないでしょう(笑)。 問) いや、私は、免許取消しになって、今、乗っていないものですから…(笑)。 答) そうですか。それだったら(交通違反を)やる心配はないですね(笑)。だから、そういう交通違反の取締りと同じだとは言わないですけれども、罪を犯している人が、全部処罰を受けているとは限らないわけです。私は、そういう罪を犯して良いと言っているのではないですよ。だから、やはりそこらは国民全体が政治家を…。スケープゴートみたいな形でやられている政治家だけ「悪いやっちゃ、悪いやっちゃ」ということではなくて、やはり、全体を冷静に見る目が必要だと思いますよ。残念ながら、(そういう目は)ないですね。私なども、「悪いやっちゃ、悪いやっちゃ」ばかり言われていますけれども。悪いことをしていないのに「悪いやっちゃ」と言われ(続け)ていると、国民から見たら「悪いやっちゃ」ということになってしまいますから。今のマスコミというのは…。やはり、一つには、マスコミ報道ですよ。 (以上)
亀井内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要 【大臣より発言】 【質疑応答】 先日、平沼(赳夫 衆議院議員)さん、与謝野(馨 衆議院議員)さんが、新党を作るということで合流する、ということを発表。与謝野さんが自民党を離党されました。さらに続いて、杉並区長の山田さん、それから横浜市長だった中田さんが「(日本)志民会議」という新党を作る動き、いろいろなところで新党(結成)が非常に活発化しています。さらに、それに加えて大連立があり得るのではないかとか、読売のナベツネ(渡邉恒雄 読売新聞グループ本社代表取締役会長)さんがいろいろ糸を引いているのではないかとか、いろいろな思惑、いろいろな憶測が語られておりますが、参院選を前にしてこの動き、どんな政局になっていくのか、ずばり亀井先生にお聞きしたいのですが。 答) あなたが推理作家的に推理したら良いのではないですか(笑)。だけど、結局、不安定な状況で起きてくる現象だと思いますよ。これは、一つは、やはり政治が不安定だということもありますし、国民の心情が非常に不安定になっていますね。そういうことから起きてきている現象だと思いますが、新党というのは、理念とか政策で集まって結党するということがあるべき姿ですから。それぞれの党で、これからの課題とか、皆さん方もいろいろ書いておられるけれどもね。 問) フリーの竹川と申します。 以前から、「民間の金融機関は中小企業への融資をあまりしない」とか、「産業育成に役立っていない」ということをご指摘なさっているのですけれども、一方で、逆に、大臣も認めていらっしゃるように、郵政にお金が集まっても、融資とか運用のノウハウがないということであれば、「郵政に資金が集まって運用とか融資ができないのであれば、むしろ中小企業とかの融資とか産業育成とかに支障があるのではないか」という意見があるのですけれども、それについてはどのように思われますか。 答) よくそういうことを言われるのですけれども、私は、まず、今の金融機関が自分たちの存在意義、社会的責任というものを感じながら仕事をやってもらいたいと思いますね。そういう、ちゃんとした金融機関もたくさんありますが、残念ながら、今のところそうではない金融機関(も多い)…。本来、人間の社会は生産者と消費者があれば良い話なのです。だけど、社会が複雑になってきた場合に、その中間に信用とか、融資とか、そういうことがなければなりません。それが(そういう)絶対不可欠なものとして金融が動いているんでしょう。ところが、残念ながら、それが自己目的化してしまって、自分たちの利益追求ということだけに走り出すという危険性は常にはらんでいるのですよね。 アメリカがそういう状況になりました。今、オバマ大統領は、その是正に躍起になっているわけですけれどもね。残念ながら、過去を見ていると、日本の金融機関もそういう傾向が非常に強かったのですね。バブル時代だけではなくて。ご承知のように、今も預貸率なんか見たって非常に落ちていますね。これは金融機関だけの責任ではありませんよ。そういう実需がないために、金融機関が産業界に資金提供できないということもありますけれども、一方では、やはり金融機関自体が安易な利潤追求に陥っているという面もありますよね。逆に言うと、中小・零細企業だけではなくて、産業界に資金提供して利潤をあげてくる、企業を育てようということ(意識)を含めて、(そういう)力が非常に弱くなってきているのも事実だと思います。そして、日銀から安く資金供給を受けて。そこからこう(融資以外で利ザヤ抜きに)いっているのですよね。そんなことをやったって、デフレギャップから脱することはできませんよね。そういう意味では、金融機関だけの努力ではできないですけれども、やはり金融機関自体が、日本経済に対する責任、地域社会からの責任みたいなものを感じながら経営してもらうということが大事だと思いますね。 それを(民間金融機関は)、今度、ゆうちょ(銀行)の(預入)限度額を上げてゆうちょ(銀行)の商売のやり方が楽になる、ということで、「これは大変だ、大変だ」と。商売なんか、敵方じゃないんだけれど競争相手の条件がちょっと良くなったということだけで、妙な恐怖感が働くというのは間違いなので。それは、いろいろな仕事をしていたら、一般の会社だって商店だって何だってそうですよね。常に競争相手が存在するわけですよね。それは、そういう新しい競争相手が出てくる場合もあります。だけど、それを乗り越えていくというものがないと…。今度の(ゆうちょ銀行の預入)限度額の問題なんかは、「競争相手が弱くなってくれれば良い」と、「手足を縛ってもらえれば自分たちが楽だ」みたいな感覚から捉えるのは間違いです。(民間金融機関)全部がそうだと言っているのではないですよ。やはり自分たちが山の中、島の中まで支店を作る努力をなさらない。これは経営の効率といったらおかしいですけれども、そういうユニバーサル的なサービスを自分たちはやらないで…。そういうところに住んでいる方は、それでは困るでしょうね。(そういう方)の生活を考えて、政府がそこまで金融機関(ゆうちょ等)にやってもらおうという責任を負わせ(ようとし)た場合、一般の金融機関は預金額が青天井でしょう。その場合、ゆうちょ(銀行)については2,000万(円)まで、せめて1,000(万円分)でも上げていくという措置をとったからといって…。郵政はユニバーサルサービスをやっていく義務が課せられるのですからね。(預入限度額が)2,000万(円)に上がったから(といって)、(全ての)預金が1,000万(円)から2,000万(円)にフッと増えるというものではないですし。だから、そういう意味で、こうした状況について、やはり民間金融機関も自分たちの社会的な役割を果たしていくという姿勢をもっともっと持ってもらいたいと。 もっと言うと、ある面では、私は金融の門外漢ですよ。こんな乱暴な男、(金融担当大臣に)就任したとたんに、逆にぶん殴られていますけれども(笑)。乱暴な私が逆にぶん殴られているのです。マスコミやあなたたちからも、まあ全部ではないですけれどもね。なぜ(金融担当大臣に)なったかというと、残念ながら、今の日本の場合、金融はあるべき状況とはかけ離れてきてしまいました。アメリカほどではないですけれどもね。それを「直したい」というのが新政権の一つの目的で、(それで)私みたいな乱暴者が就いたということもあるのですね。だから、私は、そういう意味で、ぜひ民間の金融機関も、自分たちの競争条件が相対的に悪くなった、というような悲観的な考えばかり持たずに、もっと積極的に頑張ってもらいたいと。だから言っているでしょう。「中小の金融機関が、『信用力においてゆうちょ銀行に劣る』と、『競争力が弱い』と言うなら、1,000万(円)のペイオフの限度額を上げる措置もとりましょうか」ということを言ったのですよね。だから、「またちゃんとした融資活動をやって、融資をやっていって(それで金融機関の)資金繰りが悪くなってきたような場合には、金融庁が資本注入というようなこともいたしましょうか」と。そういう面では、金融庁としても、そういう中小・零細の金融機関もきちんと…。小泉・竹中(路線)のように潰してしまうというのではなくて、それ辺りも、政府として重要な役割を果たしてくれているわけですから「お助けもいたしましょう」と。そういう措置もとるわけですから、そういう意味では、本当に頑張ってもらいたいと思います。 問) 「中小企業への資金が回らなくなるのではないか」とか、「むしろ産業育成にマイナスなのではないか」という意見に対しては否定的に…。 答) だから、それはそういうことを言い出したら…。では、ゆうちょ(銀行)の(預入)限度額を1,000万(円)でやっていたら、地域の金融機関はそういう融資その他をどんどんやるのですか、という問題がありますよね。現に、それをやっていないという面があるではないですか、という問題についての反省がないといけないと思いますよ。それを、「(預入)限度額を上げたら、自分たち(へ)のお金(預金)が集まりにくくなるから融資の財源が少なくなる」というようなことを言って。だから、金融庁としては、金融検査マニュアルも変えて、返済猶予したってそれを不良債権という区分に入れていくようなことはしない、ということもやりながら、中小の金融機関が、地域の中小企業に対してちゃんとしたコンサルタント的な立場から面倒を見るように金融庁の検査をやります。これは変えてしまったのです。我々は、(いろいろな施策を)トータルでやっているわけですから、(そのうちの)一部だけをもって「自分たちは大変だ」と言われるのもちょっと、という感じがしますね。 問) 保険毎日新聞の園田です。 来週、共済の新法の素案が出るという情報を得たのですけれども、その柱みたいなものをどういうふうに考えていらっしゃるのかということを、消費者保護をどういうふうに担保するのかという観点から教えてください。 答) これは、残念ながら、この間の法律(保険業法)の改正で、今、特に中小の共済でお互いに助け合ってやっている方々が事業継続できないという状況に追い込まれてきてしまっていますから、そういう、お互い助け合いの共済が継続して事業ができるように法律上でちゃんとやっていくと。(ただし、)共済の中には、加入者、契約者の利益というのが大丈夫かなという経営というか、それをやっているところがあることも事実なのです。かつて、オレンジ共済みたいなことがありましたけれどもね。だから、そういうことが起きないで、規模が小さいところもちゃんとやっていけるような…。あなたたち(大塚副大臣、田村大臣政務官)がやってくれているのでしょう。大体、最終段階くらいで、まだちょっと、私も法律(案)そのものは見ていないのですけれども、「そういう方向で法律を作ってくれ」ということで。私はあほですけれども、大塚(副大臣)君と彼(田村大臣政務官)が、今、私の意を体してやってくれておりますから。これは、土台は4月中にできるのですか。 政務官) 法案自体は4月中…。1日も早く、ということで作業しています。 答) これは、急いでやらないと潰れてくるところ出てくるのですよ。急いでやります。 問) フリーライターの高橋清隆と申します。 最近、大臣がテレビ出演される機会が多く感じられますけれども、出演されると、司会者を含め、ゲスト、コメンテーター全員に罵られて気の毒に思います。 答) 全然(笑)。 問) 「民業圧迫」だとか、「小泉・竹中憎しでやっているのだ」とか、「選挙のことを考えてパフォーマンスをしているのだ」みたいなことばかり言われて、見ているのが非常に辛いのですが、大臣はどのような心境でおられるのでしょうか。 答) 肩を叩いてもらっている感じです。肩叩きです。疲れている時に肩を叩いてもらうと疲れがとれるでしょう。その程度にしか感じていません(笑)。 問) 国民新党の支持率のことを持ち出される議員などがいるのですけれども、インターネット上では、「国民新党は非常に真っ当なことを言っているのに亀井さんはかわいそう」という意見も物凄く多いのですね。 答) ありがたいですね。 問) そういう数字に表れない亀井ファンに一言メッセージをお願いします。 答) そういう国民新党の必死の戦いを理解していただいて、応援していただいていると本当に励みになります。湊川(の戦い)に出陣するわけですから。足利10万の大軍を迎え撃った(楠木)正成、あの時は負けてしまいましたけれどもね。我々は負けませんよ。支持率なんか気にしません。支持率なんていうのはいい加減ですから。新聞各社のやっている調査なんか本当にいい加減です。世論調査だってそうですよ。(ゆうちょ、かんぽの)限度額を上げたことについて、賛成が二十何%で反対が五十何%と。質問を見たら、郵政見直しがいかに悪いことか、と書いておいて、「ところで限度額(引上げ)は良いですか」と言ったら、もう誘導してしまっています。恥ずかしげもなくやってね。そんな数字なんかは、もう参考にする必要もありません。(だから)といって、私は、民意というか、国民の方々が考えておられることを軽視するということではありませんよ。よく、国民は「愚にして賢だ」ということを言われますけれども、結局は、「愚」どころではなくて、長い目で見ると、やはり国民はきちんと物事を見て判断される場合が多いと思います。ただ、瞬間的には非常に間違った判断をされます。だって、4年半前(の衆議院選挙のとき)にやりましたよね。私なんか「抵抗勢力だ」と、アパッチみたいな扱いを受けてしまって、ホリエモン(堀江貴文氏)という騎兵隊まで送られてしまった。当時はそうですよ。国民の80%以上がそういうことで(一方に)いってしまったわけでしょう。ところが、国民は、2年も経たないうちに、参議院選とか衆議院選とかと逆の結論を出すわけですよ。「やはり間違った判断をした」ということで、また今度それを修正される。今年の夏はどうなるか知らないですけれども、民主党は大丈夫ですか(笑)。 政務官) 頑張ります。 答) だから私は、やはり、あまりにも間違った政治がずっと続くと、途中までやっていても最後はノーと。革命がそうでしょう。やはり、間違った政治のもとで「この王様が良いな」、「この政府は良いな」と思っていた人も、それが間違っている状況が続いてくると、それに対して反抗するでしょう。革命を起こすでしょう。そういう意味では、やはり私は、「衆は賢」だと思いますが、短期的に見ると違う。国民新党は短期的な支持率がゼロになったってへっちゃらです。本当にへっちゃらです。 問) 大川興業の大川と申します。 答) (前に)テレビか何か(一緒に)出たことありますよね。私の悪口を言っていましたけれども、良かったですよ。 問) 私は一言も言っていないです(笑)。勘違いされていると思います。 (私は)イラクに行ってから、イスラム社会と大変仲良くさせていただいていて、そちらにも記事を送ったり、今、アメリカでも連載をしているのですけれども。私は、やはり(ゆうちょ銀行の預入)限度額を上げるのであれば、(ゆうちょ銀行は)世界最大の金融機関ですから、国債を買うというだけではなく、今後、どこに融資していくのかとか、やはりグラミン銀行であったり、ブラック(BRAC)であったりとか、日本がなかなかODA(政府開発援助)でできないところに融資していただいて、日本の金融機関が地域の農村、本当に遠いところの農村を育てると。それと同時に、やはり、私は、「置き薬」のシステムは凄く素晴らしいと思っています。今でも日本の離島の離島まで行っています。過疎の医療を凄い応援しています。なので、このシステムはモンゴルでも採用されています。お金も97%戻るということが発覚しました。ですので、イスラム社会の部族社会でも「置き薬」であり、この金融決済のシステム、(つまり)郵便局ですね、これは、世界に通用するのではないかなと。そういう大きな国家戦略を持った上で(ゆうちょ銀行の預入)限度額を2,000万(円)に上げましょうと。日本の金融機関、地域の金融機関も助けましょうと。なおかつ、世界の貧しい国の人たちを助けるということを、大臣自らお考えなのでしょうか。私は、まだ国債を買っているイメージが凄い強いので。 答) さすが大川興業ですね(笑)。私を客員メンバーにして下さいよ(笑)。そのとおりなのです。よく、今日も(衆・財務金融)委員会で何か(質問が)ありましたね。「何か、ゆうちょ(銀行)が国債の受皿になっているのがけしからん」という…。あなたは分かっていると思いますが、逆なのですよ。これは、ゆうちょ(銀行)があるから国債を発行しているわけではないのですよ。本来、国債なんかは出さないのが一番良いわけですよ。 問) 本当にそう思います。 答) そうでしょう。税収が上がらないから国債を発行しているのでしょう。それ(国債)を買う人がいなかったら大変なことになるわけです。例えば、三菱東京(UFJ銀行)とか三井住友(銀行)とか、そういうところがホイホイ全部買えば良いですけれども、それが売れず、ちゃんと消化できない場合には金利が上がってしまうのですよね。そういう面では、今、130、140兆(円)買っていますけれども、国民の方がゆうちょ(銀行)に貯金したお金が安定的に、国として必要な…。仕方なしに出しているわけですから。その国債を引き受けて(くれて)いるということは大変ありがたいことなのですよ。もし引き受けるところがなかったら大変な話になってしまいます。 アメリカなんかそうでしょう。日本が200兆(円)買っているでしょう。中国が100兆(円)ぐらい買っているでしょう。だから、日本の場合は、国にお金がなくて困っているときに、借銭の引受けを大口でゆうちょ(銀行)が引き受けているということで、「借銭を引き受けているのがけしからん」というのは本末転倒なのですよね。だから、本当は国債を発行しないのが一番良いと。だけどそれは、経済、税収が上がらなければしょうがないのですよね。今、大体、(ゆうちょは)国債を(ゆうちょ資産の)8割ぐらい買っていますよ。だから、そういう状況ではなくて、まず、国債をあまり発行しなくてもいいような日本にしていくことが大事ですけれども、今度、ゆうちょ(銀行)の預金量が増えるかどうかは分からないですけれども、あなたがご主張の、その中の地域社会、いろいろなところまで、そういうところにお金を回していく、あるいは、今度は世界だって良いと思うのですよ。やはり、世界的に、国がODAなんかでいろいろ援助したりしているでしょう。だから、おっしゃるように、そういうものとはまた別にお金が流れていくというようなことも考えて。ただ、今、齋藤社長と言っているのは、運用するノウハウがないわけですよ。そんなノウハウというのをすぐに身につけるわけにいかないでしょう。(だから)といって、三菱東京(UFJ銀行)や三井住友(銀行)から(人材を)引き抜いて、というわけにもいかないでしょう。だから、これをどうやってそういう力をつけて…。 問) だからこそ、世界最大のNGO(非政府組織)のブラック銀行のマイクロクレジットのノウハウと合体しつつ、世界に貢献していくということを早くからやられたほうが…。 答) だから、おっしゃるように、世界の知恵も借りたいわけですよ。いろいろな意味で借りて。狭い考えで、島国根性でやることはないのです。そういう貯金された大事なお金を、そうやって地域のため、日本のため、世界のためにも、国債だけではなくてね。また、そういう知恵をくださいよ。こういったものは、学者の専門ではないのですよ。 問) どういうふうにお金が使われているのかというのは、現場に行かれないと分からないと思うのです。 答) これは、財務省や金融庁の役人や郵政の連中が、机の上で考えて良い考えが出るという保証はないのです。あなたのように幅広い活躍している人が体で感じていることで、「こうやったら良いのではないか」、「ああやったら良いのではないか」と。それはぜひお願いします。今度、齋藤(日本郵政社長)に言っておきますから。(秘書官に)ちょっと、齋藤に電話してくれ。 問) えっ、今、電話ですか。 答) いや、私が紹介しておきますから。役人とかマスコミとか、何にも知らない奴がワーワーやっていることだけに耳を傾けて、影響を受けてやったら良いことになりません。 (電話にて、中断) 問) 金融タイムスの大嶋です。 預金保険料の引下げについてのお考えをお聞かせください。 答) これは、一つは、「ペイオフのあれ(限度額)をちょっと上げてやりましょうか」とか、まあ、そういうこととは関係なくも、やはり状態が良くなってくれば…。今、(実効保険料率はまぁ)0.084(%)ぐらいでしょう。だから、これは一時に比べて高くなっていますから、そこ(預金保険機構の勘定)の財務内容というか、良くなってきていますから、金融機関の負担を軽減するという意味では検討に値することだと思っていますので、今後、検討したいと思っています。 問) フリーランスの畠山理仁です。 今日で、オープンになったこの会見が40回(目)を迎えるわけなのですけれども…。 答) ああ、もうそうなりますか。 問) はい。ご感想を一ついただければと。 答) 今の大川さんの話ではないですけれども、私は、会見を通じて皆さん方からいろいろな意見、また感覚的なことを含めて、本当にためになります。この下の(記者クラブの)記者会見は、四角四面で一方的な、金太郎飴みたいな質問なりが多いのですけれども、皆さん方の場合は、本当に、非常にバラエティーに富んだいろいろな形からの話が聞けて、私自身、非常にためになります。皆さん方にとってはどうなのか知らないですけれども。 問) 保険銀行日報の片岡です。 今、言った、四角四面の固い質問になりますが、金融担当大臣に就任して半年になりますが、保険業界、保険会社、保険の監督行政について何か所感があったらお話をお願いします。 答) 保険というのは、国民生活にとって「安心」という意味においても、いざとなったときにも、「頼り」という非常に大事なことだと思いますよ。それはもう分かっていて、それぞれやっておられるわけですけれどもね。生命保険業界も、いろいろ批判を受けていることも事実ですね。やはり、契約するときだけうまいことを言うのではなくて、契約者の立場に立って、その方が支払いを受けるようなときというのは、大体が不幸なときですよ。「満期で」という場合もありますけれども。そういうときに、ある意味では「払ってやらあ」というような立場ではなくて、速やかに、「契約して良かったな」と、その人の立場に立って、値切るのではなくて、適正な対応をするということをもっと心がけたほうが良いですね。今、そういう点でだいぶ批判がありますね。 問) フリーランスの早川と申します。 貸金業法のことについてお伺いしたいのですけれども、「NPOバンクには特例措置を設けて」という個別意見が出ているのですけれども、もう少し踏み込んで別枠の法律を作って、NPOバンクとか、市民バンクは別の法律で管理をしていく、といったようなお考えにはならないでしょうか。 答) 結局、今のところこの問題が大きくなっている一つの根本原因というのは、政府系金融機関を含めて、既存の金融機関がそうしたニーズにきちんと応えていないと。緊急の、小口の、しかも担保力があまりないようなところに対しての資金供給について。そういう実態をどう解消していくのか、という大きな問題があると思います。今まで、そういう現実のニーズをサラ金の方とかいろいろな方が、ある面で、社会的な批判も受けながらやってこられたと。そういう状況を、今度、6月のあれ(改正貸金業法の完全施行)で少しでも改善しようということでやるわけですけれども。しかし、この改正によって、それで全部うまくいくかというと、現実のニーズがあるとこを、「おまえたちは切って捨てる」と、「親戚・知人にお金を借りられなかったら、おまえはあの世に行け」というわけにはいかないです。そういうところについて、これは福祉との関係も出てきますよ、あなたがおっしゃっているように。そういうところまで手が届くような対応を、政府としてどうすれば良いかという大きな課題があると思います。私は、既存の金融機関のあり方の問題、また政府系金融機関のあり方の問題等も、この6月の施行と合わせて、そういうことの検討は全体として(行って)いくべきだろうと思っています。 問) 週刊ダイヤモンドの鈴木です。 ちょっと、(会見の)序盤、いつもよりお疲れのようかなと見受けられたのですけれども。 答) 今日午前中、(国会の)委員会に出てね。疲れてはいないですけれども。 問) やはり郵政民営化のほうが難航されているのかなと思ったのですけれども。 答) いえ。おかげさまで、もう大体、大きな道筋はつけていますし。今、法律作成の段階に入っているのですけれども、(内閣)法制局とも詰めたりと、職員も徹夜状態で。優秀ですから、法律を作ることについてもボンボンやってくれていますから、非常にうまくいっていると思います。ただ、できるだけ早くやらないといけませんけれども。(4月の)20日過ぎぐらいにできれば良いかなと。4月いっぱいかかるかもしれませんけれども、できるだけ早く出したいと。今度は、国会が延長できるのか、できないのか、そういうところもありますしね。 (以上)
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