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【角栄と財界との確執、三角大福中の資金源考】 れんだいこのカンテラ時評710 http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/533.html
http://otd10.jbbs.livedoor.jp/1000013618/bbs_plain れんだいこのカンテラ時評710 れんだいこ 2010/04/15 20:04 田中角栄の政治家論、陳情政治論を確認したついでに「角栄と財界の確執考」を確認しておくことにする。とかく金権政治家の元祖元凶の如く云われ指弾され続けている角栄であるが、その指弾は本当に正しいのだろうか。立花―日共―マスコミ連合は、次のような事実を知りながらそれ故に角栄を糾弾して行った形跡が認められる。ケシカランと思うのは、れんだいこだけだろうか。 歴代総理における角栄の特殊性として財界との確執がある。角栄論が語られる時、この面が意図的故意に隠蔽されている気がしてならない。吉田、鳩山、岸、池田、佐藤、三木、福田、大平、中曽根、竹下等々には財界とのそれなりの支援会が結成されていたのに比して、角栄と財界には一種「君子の交わり」的淡白さが認められる。これはどういうことだろうか。暫し黙考せよ。 この背景に、「『土建屋風情に天下を取らせるか!』、これが財界の基調であった」とも云われている。確かに皮相的にはそのようなものもあったであろう。他方、角栄の方も、「俺はあの財界の野郎どもに這いつくばって銭を求めることはしない。血のしょんべんを流し、地べたを這いずり回っても必要な金は俺が用意する」との意地を見せていた風がある。 事実、「田中と財界人の関係については、世間のイメージに反し、田中からカネを求められた財界人は意外と云えるほど少ない。日本興業銀行相談役の中山素平氏は次のように証言している。「田中さんは自分の才覚にモノをいわせ、自分の事業を通じて政治に必要なカネを賄ってきた。この点が、他の官僚政治家とは違う点だろう」。 その理由として、角栄が次のような言を側近に漏らしていたと伝えられている。 「自民党田中派だけは財界からびた一文も金を貰っていない。あれら(財界人)は、80億円献金したからといって800億円のぼろ儲けをして、国民生活を苦境に追い込んでいく。国民を犠牲にする政治は有り得ない。口先ではきれいごとを並べているが、『政治を切り売り』している連中が自民党内にいる限り、思い切った政治ができない。この長年にわたる財界と反主流派の関係を断ち切り、自民党と財界の関係にとどめ、財界が政治に大きく発言する弊害を最小限に抑えねばならない」。 角栄は、いわゆる「財界のひも付き献金」を嫌った。企業・財界から一億円金を貰うと、百億円の利権と口出しを要求してくるからであった。財界のご機嫌取りしていては思い切った政策ができない。そのかわりに自力調達した。つまり自前の打出の小槌をもった。あるいは刎頚の友から用立てして貰った。どう借りてどう返したのかまでは分からないが。かくて角栄は、自分の金を使って政治活動するから、財界のいいなりにならなかった。こうした事情もあってであろう角栄は財界エリートから嫌われた。 事実、物価騰貴の責任をめぐって角栄は財界と衝突している。第一次第二次オイルショックの際に、石油会社の闇カルテルを追及した。財界は、これに抵抗して「企業別割り当て政治献金」の廃止で対抗している。蛇足しておくが、「企業別割り当て政治献金」は角栄前からの慣例として機構化しているもので角栄が元凶ではない。 角栄は、財界主流との付き合いに距離をおいた分、新興資本と起業企業家を育成しようとした。以下概略するが、企業家として業績良からしめ且つ人物識見豊かな人氏が多い。逆は逆である。それが証拠に中曽根系の人脈対比させて見れば面白い。それはどなたかに任せよう。 財界正統で角栄を相手にしたのは日本興業銀行相談役の中山素平だけであった。当時の財界四天王−小林中、永野重雄、桜田武、水野成夫であったが、そのうち永野は角栄を評価し桜田武は嫌った風がある。永野は角栄のどこを評価し、桜田はどう嫌ったのだろうか。して、二人自身の評価はどのようなものなのだろうか。 他の田中系は今里広記(日本精工)、藤井丙午(新日本製鉄)、松根宗一(大同特殊鋼)の資源派。他には土光敏夫(東芝)、平岩外四(東京電力)、安居喜造(東レ)らが高く評価していた。西武鉄道グループの総裁・堤義明は可愛がられた方であり、堤も評価していた。刎頚の友として小佐野賢治が居た。東急の創始者の五島慶太とも懇意であった(とのことである)。裏で戦前の共産党委員長にして転向後は民族系右翼に転じた田中清玄と繋がっていた形跡が認められる。 こうして、角栄は稀有な政治資金自前調達型の政治家となっていた。但し、政商・小佐野が裏からバックアップしており、その他雨後のたけのこのように出現し成長していた新興企業家からの政治献金、公共事業割り当ての見返り報酬的な政治献金(これは、決して強制的なものではなかった形跡がある)が補完していた風が認められる。私腹を肥やしもしたかも知れないが、政治資金は政治闘争を敢行する為の軍資金として使いきっていたように思われる。 これを、今日的基準で批判することは容易い。しかしながら、れんだいこには、最も経済成長し続けていた時代の雄々しい表裏のない政治闘争を繰り広げる為の必要悪ではなかったかと評している。この辺りがキレイ潔癖になることは望ましいことである。しかしながら、それは政治闘争の隆盛を条件にせねばなるまい。水が澄んだと同時に魚が日干しになった、居なくなったでは取り返しがつかないと思う。日本は国際金融資本から狙われている国である。系統的な籠絡作戦が展開されているさなかである。評論家は多い、されど軍師が居ない。それだけ我々の能力が弱められているように思われる。政治家が畳の上での往生ばかりを考えだしたらお終いだ。この辺りをどう考えるのかが問われているのではなかろうか。 2010.04.15日 れんだいこ拝
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