★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK84 > 345.html ★阿修羅♪ |
|
「環境主義」は本当に正しいか?」 V・クラウス著 地球温暖化対策に疑問を呈示 http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/345.html
日本経済新聞電子版 今、地球温暖化懐疑論が勢いづいている。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第4次報告書に誤りがあったこともあって懐疑論者の鼻息が荒い。本書は、その上をゆく地球温暖化否定論とも言うべき本である。 地球の平均温度の上昇など統計的に裏付けられないし、科学的な根拠に基づけば、海面上昇や氷河の後退は温室効果と無関係と著者はいう。また、人間の経済活動の結果地球が温暖化することはない。仮に地球温暖化があったとしてもそれは自然自体の作用によるもので、その影響を人為的に変えることなど不可能で経済的に無意味であるというのが著者の主張だ。 一方、古典的な自由主義者(政府の介入を嫌う市場主義者)である著者の市場に対する信頼は厚い。自由な市場経済では、技術革新が促され、省エネ技術や代替資源が開発される。だからこそ、地球温暖化問題や資源問題などの環境問題も、市場経済での人間の自由な経済活動によって解決されると信じて疑わない。 本書を科学的にも経済学的にも偏ってものごとを見過ぎていると言って否定することはたやすい。だが、これから自国を発展・成長させようと必死でもがいている人の立場に立って同じ地球温暖化問題を考えることは必要だ。こうした人々の意見に耳を傾けない限り、協力して地球環境問題に対処することなどできない。 加えて、共産主義体制で自由を封殺された経験を持つ人々の自由への渇望を私たちはもっと知るべきだ。著者にとって環境主義は共産主義的独裁と同じなのである。著者も環境保全それ自体には反対しない。先進国で地球温暖化防止に努力する人間が「環境主義者」と映らないためにも、本書を一度読んでおく必要があると思う。 (慶応大学教授 細田衛士) [日本経済新聞朝刊2010年4月11日付]
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK84掲示板
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK84掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。 すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。 |