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【新党「たちあがれ日本」を論ず】 れんだいこのカンテラ時評706 http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/292.html
2010.4.10日、平沼赳夫元経済産業相(衆、70)、与謝野馨元財務相(衆、71)、園田博之前自民党幹事長代理(衆、68)、藤井孝男元運輸相(参、67)、中川義雄元副内閣相(参、72)の国会議員5名が新党「たちあがれ日本」を結成した。代表に平沼氏、共同代表に与謝野氏が就任した。石原慎太郎東京都知事(77)が発起人になり党名の名付け親となった。メンバーの平均年齢は69.6歳。 取りざたされていた鴻池祥肇元官房副長官、鳩山邦夫元総務相、無所属の小泉龍司、城内実両衆院議員らは様子を見守った。後藤田正純元内閣府政務官ら中堅、若手議員は動かなかった。丸山和也参院議員は拒否した。中山成彬元国土交通相(落選中)や歴史認識問題で更迭された田母神俊雄元航空幕僚長に参院選への立候補を打診していると伝えれている。 平沼氏は記者会見で、「民主党政権は絶対に容認できない。自民党も野党として力がない。民主党政権を打破するため、保守の力を結集したい」と訴えた。与謝野氏は「政治人生のすべてをかけた最後の戦いだ。残された体力、気力、使命感を振り絞って新党成功のために身をささげたい」と強調した。 基本政策「日本復活に向けて」を発表した。これによると、自主憲法制定の憲法改正を前面に掲げている。与謝野氏の主張してきた消費税引き上げは明記されなかった。財政再建派の与謝野氏と積極財政派の平沼氏の折衷案として「規制緩和と消費税収で創(つく)る雇用によって『安心』と『成長』を同時に達成する」との表現に落ち着き、両論が混在する自民党に限りなく近づいた。「郵政民営化」についても盛り込まれなかった。「打倒民主党」、「日本復活」、「政界再編」を結党趣旨に掲げ、夏の参院選で与党過半数割れを目指すとしている。 この「たちあがれ日本」をどう評すべきだろうか、これを愚考したい。マスコミも日本左派運動もこのところ失語症に陥っており、ろくなジャーナルを為し得ない。よって、れんだいこが解析しておく。れんだいこの興味は次のところにある。 こたびの新党結成が露骨な政党交付金狙いであることは論をまたない。まさに今や日本は政界の政党助成金から庶民の生活保護金まで税金給付画策に忙しい。日本経済の失速に応じて政治献金も次第に痩せ細りつつあり、平沼派がこれを取れに行った面は否定し難い。企業、団体、業界からの政治資金全面禁止の流れが政党交付金狙いを加速させている感がある。既に論評するにも足らない幾つかの新党が生まれているが、今後もこの式の分党化が促進するものと思われる。 それはさておき、平沼と与謝野の合流の裏にあるものは何なのかを語らねばならない。政党交付金だけのことなら与謝野の他にも候補が居るだろうに、何故に与謝野が加わったのか。平沼が与謝野を取り込んだのか、取り込まれたと見せての与謝野の逆取り込みなのか。興味深いことに、「たちあがれ日本」の命名は石原都知事と報道されているが、このネーミングに早くもケチがついている。既に2001.9月、竹中平蔵と桜井よしこの共著で「立ち上がれ!日本『力強い国家』を創る戦略」なる同名の書籍が出版されていると云う。これを思えば、平沼がシオニスタン系の手のうちで踊らせられようとしていることになる。石原が根回しだけして加わらないのも臭い話である。 与謝野の背後に中曽根−ナベツネが居るのは衆知の通りである。こたびの新党立ち上げに石原慎太郎東京都知事が露骨に立ち働いたのも報道の通りである。いずれも名うてのシオニスタンばかりである。これを思えば、平沼が遂にこの勢力に取り込まれたことになる。それとも、与謝野が長年のシオニスタン政治から決別し真正保守を標榜する平沼側に寝返ったのだろうか。今後、どちらの優位で党運営して行くことになるのかで判明しよう。 かれこれ思うに、昨年の総選挙での民主党の300議席を超える決定的議席差の圧勝が否応なく政治を変えつつあることが分かる。あれはホント日本人民大衆の投票一揆であった。見えざる神の手が働いたとしか思えない。そういう意味で、「たちあがれ日本」結党は追い詰められたシオニスタン派のもがきと読みたい。第二弾の結集があるのかないのか、恐らくない。あっても政界を震撼させる動きにはならない。そう読むから、躊躇するものが多いということでもある。 ならば舛添派の動きはどうか。舛添派は、与謝野と違い自民党内に渋とく居残り続け、あわよくば党中央を奪還せんとしている。この間中、党中央派の谷垣総裁連合とのキシミが続くことになる。小泉派が舛添を押し立てて失地挽回せんとしている。しかしながら、マスコミが頻りに舛添株を上げようとも越すに越せない関がある。参議院議員が総理総裁になった試しがない。舛添派のもう一つの弱点として、要するに党を飛び出す勇気のない利権派集団でしかない。結局、舛添派も次第に尻すぼみしていくしかないと読む。 かくて、自民党の求心力がますます衰えつつある。党内に小泉派を深く抱え過ぎた咎である。小泉派と反小泉派の共存は限界に達しつつある。にも拘わらず互いが党を割る勇気がない連中ばかりが居残り傷口に塩を塗り合いせんとしている。この浪人暮らしは長くなると云うのに、本質的に共存できないのに互いが共存し合おうとして野合集団化しつつある。自民党の党的生命は終わったとみなしたい。小泉政権時代のレイプ政治による亀裂が予想以上に深い。小泉のかの時の「自民党をぶっ潰す」が歴史の摩訶不思議で本当に自民党を壊したことになる。 こう読むと、政界は今後ますます民主党が壟断して行くと予想することができる。政権交代効果はこれから発揮することになるだろう。有料高速道路の低額限定化政策を手始めに今後ますますはっきりしてくるであろう。日にちが薬となり当面の基盤は盤石とみなしたい。その果てにあるのが民主党内分裂であり、これは小沢派と反小沢派の抗争となる。この間当分、マスコミが反小沢の論評を書き続けるとみなしたい。民主党が、この流動をどう御して行くのかが問われている。 さしあたり鳩山政権が5月危機を乗り切れるかどうか。鳩山首相の手品を見て見たい。米国オバマ政権、中国、ロシア、韓国、北朝鮮、台湾が日本政界の動向を注視している。政治は高等故に何重もの保険をかけながらやりくり算段して行くことになる。故に、どの流れが本ボシなのか見極めないと解けない。 この間、我々が譲ってならないものは、日本の自力更生型の産業的発展であり、二度と参戦しない方向での国際協調であり、財政の健全化である。この三つの解をもって挑めば急進的に処理するのか穏和的に行うのかは別にして課題は一つずつ解ける筈である。「外治より内治優先」、これをカンテラに進めば先行き良し、逆は凶と出る。 最後に付言しておけば、消費税増税論議が喧(かまびす)しくなりつつあるが、れんだいこは料率アップどころか消費税廃止を粘り強く主張したい。その点で、平沼新党の増税論は全くいただけない。平沼は郵政民営化反対では男ぶりを上げたが、消費税増税で過去の人となるだろう。自分で転ぶのだから致し方ない。れんだいこが一言しておけば、消費税は導入させてはならなかった悪税である。これは、国債と同様の国際金融資本の国家籠絡戦略に基づくものである。ということは逆に、これに依拠しない財政健全化の道筋を探ることこそ本当の政治であり、その能力が問われていることになる。これは別の機会に論ずることにするが在地土着派の革命政権の登場によって始めて可能と考える。日本再生にはこの道しかない。 2010.4.11日 れんだいこ拝
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