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正義と信じられてきた検察が日本社会にとって非常に危険な存在になっている。 by郷原 (日々坦々) http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/273.html
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-405.html 2010⁄04⁄12(月) 01:12 郷原信郎氏の最新刊「検察が危ない」を一通りサラっと読んでみた。
「危ない」には二つの意味があるという。 @無条件に「正義」だと信じられてきたが、暴走と劣化を繰り返し、日本の社会にとって非常に危険な存在となっている、ということ。 A社会の中で本来の役割を果たせていないということは、検察という組織自体にとって深刻な問題だ、という側面から危ない。 その上で、「このような危機的状況は、組織にとって、大きな変化・飛躍へのチャンスでもある。と改革に対しての必要性と期待感を示している。 その問題点としては何点かあげていて、改めて検察がなぜ暴走したかがよくわかる。 「自己完結する検察」(P131)という項目の中で郷原氏は、 ≪検察の判断を経ずに事件が刑事司法の領域に入ることはなく、逆に、検察の判断を経ずに刑事司法の領域外とされることもないというのが、日本の刑事司法の特徴である。≫ ≪つまり刑事裁判にかけることは、国家機関である検察官の権限であり、検察官以外が行うことはできない。・・・また犯罪事実が認められても、情状を考慮して起訴しないという「起訴猶予処分」を行うことができる。≫ 謂わば、検察官の気分次第、検察上層部の胸先三寸で告訴を受理するのか、本格的に捜査するのか、起訴するのかしないのかが決めることができる、ということだ。
≪検察と裁判所に関する最も根本的な問題として指摘できるのは、日本の刑事司法が、裁判所での審理や裁判中心ではなく、検察の捜査中心で判断が完結するシステムになっているということだ。 ここで大阪の郵便不正事件の公判を例に出して、取調べでの自白が、いかにいい加減であるかを書いている。 この村木元局長裁判については、本ブログ2/24エントリー「ジャーナリスト江川紹子さんが村木元局長の裁判傍聴の様子をつぶやく」で上村被告の証言がより参考になるので再掲させていただく。 http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-309.html
上村証言によれば、記憶のないことも、検察官から「他の人はこう言っている」と言われ、取り調べの中でだんだんと「そうだったのか」と新たな記憶が構築されていった部分もある、とのこと 上村証人を取り調べた國井検事の態度は紳士的で言葉も普通。暴力もなかった。けれども、「僕の話したことを聞いてくれない。(調書に)書いてくれない。信じてくれない」とのこと。「(國井検事は)自分の興味のあること、都合のいいことしかメモしなかった」 上村証人は、取り調べの時に、調書の内容が事実と違うと述べたこともあった、とのこと。「でも、他の関係者はこう言っている、と(言われた)。上村さんはよく覚えていないようだから、周りの言うことを聞いた方がいいんじゃないか」と検事に説得されたと証言 上村証人は「『想像の話みたいになっちゃうけどね』と言って國井検事が話したことが、調書では私が話したことになっちゃう。悔しくてならない」と泣く なぜ取り調べで真実を貫かなかったのか、という点について、検事に逆らうと、取り調べが厳しくなったり、勾留期間が長くなったり、再逮捕もちらつかされて、「有形無形の圧力があって耐えきれなかった」と上村証人。「とにかくおとなしくしてなきゃダメだと思った」と 上村証人は「村木さんが事件に関与してない絶対の自信があるのか」と聞かれ、「あります」ときっぱり。ちなみに彼は検察側の証人で、以上はすべて検察官の質問に答えたもの。これで検察側は、どういう論告を書くつもりなのだろうか……≫
≪検察官の言うとおり自白したから、早く保釈で出してもらえるのであり、「人質司法」によって冤罪がつくられる仕組みそのものである。身柄拘束長期化のプレッシャーというのが、検察官の意に沿う供述を行わせる動機になっているということである。≫と指摘。 経済事犯、政治資金の事件などは自白するというのは悔い改めて真実を語るのではなく、「こうした取調べから早く開放されたい」「身柄の拘束から逃れたい」といった思いで仕方なく調書にサインする、というのが現実だ、ということだ。 こうした現状を踏まえてどうすればいいかという「検察革命」の最後の章(P166〜)で解決法も提案している。 ・特捜部に40人の検事が常駐していることに対して、分散配置させること。 このように検察組織に関する問題点を整理し、どうしてそうなっているのかを分析し、今後どうしたらいいかを考察している、検察・司法を知る上で大変いい本である。 まだ「検察=正義」と思っている人も、検察に対して疑問をお持ちの方も「必見の書」であることは間違いない。 最後までお読みいただきありがとうございます 少しだけ共感を覚えた方はクリっとお願いします
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