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副島氏サイト「学問道場」より記事転載 「平野貞夫vs藤原肇」@ 〔ライジング・サン(甦る日本)〕 http://www.asyura2.com/10/senkyo84/msg/196.html
http://ameblo.jp/kriubist/entry-10504835757.html 【転載開始】
私も日々副島先生やお弟子さんの中田安彦氏などの論文や直さんの投稿する記事を読み勉強しています。 今回は「日本政界情報メモ」から、平野貞夫vs藤原肇の対談文(「財界にっぽん」より)が3回に分けて投稿されていましたので、こちらでもみなさんに紹介します。 この対談からは、様々な面から日本や政治を見る事が出来ますし、深く考えることもできるのでとても良いのではないかと思います。 (転載貼り付け開始) [4260]「『無血革命』後の日本を展望 「財界にっぽん」2010.2月号を貼り付けます。 (転載貼り付け開始) 「『無血革命』後の日本を展望 政治評論家 平野貞夫 半世紀以上の長い歳月のなかで構築されてきた構造を変えることは、普通であればそれ以上の歳月を要する大事業である。だからこそ革命が必要なのであろう。“無血革命"で誕生した民主・社民・国新連立政権は、困難な大事業の推進に取り組んでいるが、その理念・意識がどのようになっているかが、大事業の完成にとって重要な位置を占める。そうした事象に精通した2人が忌揮のない言葉で語ってくれたのが、本対談だ。今号を第一回として数回にわたってお届けする予定である。 〔民主党大勝の選挙を海外では革命と捉えた〕
平野 私に言わせれば、そういう発想がもう古い。もっと深刻な問題がある。それで折角のご提案ですから、まず、藤原先生から政権交代についての感想を聞いてみたい。 藤原 実は、私が選挙の結果を見たのはヨーロッパに行く途中のシンガポールの空港でした。直ぐにキオスクで新聞を手にしたら、中国語の新聞は“「回天」”と書いてあった。英字新聞には「レボリューション」と書いてあり、これは革命だと、外では革命と理解していた。だから、これから革命のやり方をきちんと行えば国民が幸せになると思いました。 平野 その“公”と“私”の違いは大切な視点ですね。それと革命という考え方は貴重です。 藤原 そうみると、世界にいろいろ革命があったが、これから日本は、最後にギロチンが出てくるフランス革命にしないで、英国の名誉革命やアメリカ人がアメリカ民主革命と言っている憲法を基にした、アメリカ型民主主義の方向に行くことが重要です。平野さんは国内でご覧になっていていかがですか。 平野 まさしくそこが問題です。選挙での自民党の壊滅的敗北、そして民主党の歴史的圧勝。308 (獲得議席)は奇跡的数字と言える。私が最初に感じたのは“無血革命が実行された”という言葉だったが、その革命を成功させる、定着させることは、具体的なことを言えば政権のつくり方、そして新しい政権の政治をどう世界に示すかということであり、無血革命を成功させるのは大変なことだと思った。 〔歴史上の大事件を機にデモクラシーの完成へ〕
平野 しかし、デモクラシーをどう完成させるか、ということ、議会制民主主義をどう良いものにするかという点においては、初めて日本で民衆が選んだ政治選択でした。日本の2000年というか2600年というか(笑)はともかくとして、歴史上、かつてなかった大事件だと思う。 藤原 今、民主党のマニフェストがどうかとか、予算をこうやるとか言っているが、それは処方箋や処置である。まず第一に、現在の日本が病気だと診断して、これまでの政治が、つまり自公体制がいかに暴政だったかを明確に指摘しなければいけない。しかも、それを民主党の国会議員が理解して疾患に取り組むためには、一番大事な作業が正確な診断をすることです。今まではどうだったか、今までの日本が前近代だったことをはっきりさせない限り、これからの日本の社会が近代社会として世界に通用する国としての方針も理念も出てこない。 平野 今のお話を私流に解釈すると、政治家だけじゃなく学者も含めて日本人は歴史認識が基本的にないのです。だから、現代という時代がどういう歴史的段階にあるのか、その中で人間を人間がどういうふうに捉えていくのか。これがないと私は、政治の議論は始まらないと思う。これがまったく欠けているのです。 藤原 その通りですね。 平野 1980年頃からそれが一切ないと私は感じている。 藤原 いや、明治からではないですか(笑) 平野 私のように政治の中にいる人間の立場で言うと、明治生れの政治家には限界はあったが、それらしきものはありました。 藤原 そうですね、「四書五経」をきちんと読んでいましたから。 平野 文明が分かっていた。 藤原 そう、日本人が西欧文明と繋がる必要があった時に、明治の人は大陸文明を識っていたから、文明社会に乗り出すことができたのです。 平野 その通りです。 〔官僚化した政治家にできるか官僚支配打破〕
藤原 官僚の中にも私利私欲で動く人もいるが、誠実な人も沢山いるから、国家は機能するのです。私の全てを相似現象ととらえる目で見ると、個々の中の役割を果たした人たちは、皆んなそれぞれ大きさも違うし、タイムスパンも異なっているが、少なくとも相似現象としてパターンの形で捉えられるのです。 平野 その相似現象が今、起きている。どういうことかと言うと、官僚が政治家化したのは官僚にも責任はあるが、政治家を選んだ国民にも責任がある。ところが、民主党はそういう思考をしない。鳩山新政権で官僚を叩くとか、予算の事業仕分けとか、いろんな形で政治主導と言われることが、相似現象として政治家が官僚化してきていたものです。
平野 要するに、無血革命が起きて、鳩山政権をつくってみたらどうもおかしいと小沢は痛感した。官僚政治を打破すると叫んだ人間が、逆に官僚化して、官僚のレベルでものを考え、官僚の意識で政治をしようとしている。しかも、国会を動かし権力を行使することが、行政事務のひとつだという認識があると、危機感を生んだ。 〔訪英から帰国した小沢が目指す「国会の改革」〕
平野 その通りです。
平野 それで彼が帰ってきて言ったのは、「国会の改革だ」と。国会を変えなくては308議席を取 っても何もならん、何も変わらんというのが結論だった。 藤原 私が冒頭で、日本が非近代であると断言した。そこから脱皮するには、政教分離をきちんと行うことです。それではじめて日本は近代国家として国民の幸せのために政治は何をしなければいけないかという出発点に立てる。そして、前の政治が如何に悪かったかと、悪かった人は法治国家である以上は、きちんと裁判で明らかにし、税金を八兆円注いで救った銀行を十億円で外国に叩き売った行為が、犯罪かどうかとはっきりさせることです。 平野 その部分、法に基づく支配というのが、わが国では非常に問題だ。特に、先の選挙で先生は3 50議席獲らなければいけないと言うが、308人を獲った。これは西松建設問題で小沢代表(当時) の秘書逮捕という、検察のファッショ化がなければ240という過半数を巡る戦いとなったと思う。 藤原 そうですね。 平野 アメリカの資本主義の犠牲になって、国民の生活がギリギリになり困っているところに、自民党のなかにも同じような人がいたが、小沢代表の件だけをやった。
(転載終わり) 【転載終了】
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