投稿者 亀ちゃんファン 日時 2010 年 4 月 09 日 06:09:30: GqNtjW4//076U
http://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/1e0519e3baa119e77a3256a1610b7275
2010年04月06日
〔転載開始〕
沖縄配備『海兵隊の抑止力は、非常に疑問』
『沖縄に海兵隊は必要か』4月3日毎日オピニオン記事「ニュース争論」
普天間問題を考える時に重要な視点が一つ欠落している。
『抑止力として海兵隊が沖縄に駐留する事が果たして必要か?』、という問題である。
2人の安全保障のプロに正面から論争してもらった。『立会人・倉重篤朗専門編集委員』
テレビに良く出ている自衛隊OBの森本敏氏と、自民党歴代内閣で5年以上も安保担当の官房副長官補としてつい最近まで日本政府の中枢で普天間問題のみならず日本の安保・防衛問題を仕切る官僚トップにいた元防衛庁の柳沢協二氏の論争が実に興味深い。
『海兵隊の抑止力を否定』
テレビで偉そうに言っている割には、今では崩壊した陳腐な20数年前の冷戦思考しか出来ないこの森本氏は論理的な説明が苦手で感情論に終始。
現状認識が単純な『善と悪』の古臭い東西冷戦イデオロギー優先で、『アメリカの正義』『アメリカの善意』を無条件で信じていて、無条件親米派か米国の代理人的な発言が目立つ
進駐軍時代のギブミイ、チューインガム程度の社会認識である。
冷戦崩壊から20年余、現在非対称系の永久に終わらない対テロ戦争を続けているアメリカ軍に対する認識がゼロで、時代錯誤も甚だしい。
直前まで防衛キャリア官僚トップだった柳沢協二氏に、安保問題や米軍の現状、国際社会常識の知識や判断での間違いを指摘されていた。
討論の一番最初に、防衛官僚トップの柳沢氏は、沖縄海兵隊の地理的な意味は既に無く、航空優位で嘉手納(空軍基地)の位置づけの方が遥かに重いと指摘。
現状では一個大隊規模の『海兵隊』が、この地域の抑止力としてどれだけ不可欠なのか非常に疑問(海兵隊に抑止力は無い)と、今までの自民党政府やアメリカ軍の主張を繰り返していた主要マスコミの基本論調に対して、根本的な疑問を明確に表明しているのです。
軍事問題の専門家としての、森本、柳沢両氏の主張を要約して対比してみると、
(地理的な沖縄の意味)
★森本
(海兵隊の抑止力を肯定して)沖縄の海兵隊はアジア太平洋地域に常に短時間で進出出来る体制を持つから抑止力がある。
海兵隊はハワイ、グアム、沖縄の3戦略拠点を自由に動く事で、面の抑止力としての役割を果たしているので、沖縄が抜けると抑止機能が落ちる。
★柳沢
海兵隊は、地域の軍事バランスを維持する(抑止力)というよりは、むしろ緊急派遣部隊だ。
(軍事バランス維持は陸軍の役目。
その為に韓国には陸軍が配備されているが、沖縄には配備されていない。)
海兵隊はハワイからオーストラリアまで広くローテーションを組んで展開、活動しているので、何故(海兵隊の沖縄配備)なのかの説明が無い。
★森本
(抑止力として)米陸軍部隊が配備されている欧州とは違い(抑止力の陸軍配備は韓国だけ)なので朝鮮半島以外に転用出来ないので(仕方なく)海兵隊が(陸軍の代用)抑止力として機能している。
★柳沢
海兵隊がそういう性格(陸軍の代用抑止力として、紛争地の近くに常駐)の部隊であれば、(現在であれば)インド洋のディエゴガルシア島基地に常駐する必要があるが、その様なことは無い。
沖縄の軍事上の地理的な意味は無く、海兵隊基地があるのはインフラが整い軍人やその家族の居心地が良いから。
(日米同盟の意義とは)
★森本
例えば、米海兵隊がいなくなると、尖閣列島に中国が出てきた時に陸自では陸上兵力が十分出ないと言うこともありうる。沖縄に海兵隊があるから対応出来る。
★柳沢
尖閣は今の防衛大綱でも陸自の本来の役目の範囲で、離島の防衛力を強化している。
そもそも、原則的に日中2国間の対立にアメリカは介入しない。
★森本
米国は竹島など領有権紛争地域での紛争には(原則的に)介入しないが、(中国)正規軍が取りに来れば介入する。
★柳沢
正規軍が侵攻してくれば日本有事そのもの(戦争状態)。
通常(現実には)台湾や中国の沿岸警備隊が来るが、直ぐに自衛隊派遣では双方が引っ込みがつかなるなり紛争が拡大するばかり。(今までは日本の海上保安庁(水上警察)の警備範囲)
★森本
(中国正規軍が尖閣列島を取りに来ても)米国は多分直ぐ海兵隊を派遣することには成らない。
おそらく最初は96年の台湾海峡事件のように空母機動部隊により抑止機能を果たす。
その機動部隊の中に(沖縄の地上部隊を乗せた)海兵隊の揚陸艦も含まれる。
★柳沢
96年から十数年。アメリカはQDR(4年事に見直される国防指針)の中で中国は米に対するアクセス拒否能力をつけているといっている。
ますます海空にポイントが移って、海兵隊を台湾有事で投入できない状況だ。
『抑止力』の中身について、日米の考えが一致しているのか、どうか?
核持込の問題でも、『核』を持ち込むのも使う前提があるからだ。
日本側は持込だけを問題にしている。
米の作戦の中身に、日本は『口を出さない、触らない』という姿勢だったが、もうそれでは済まなくなっている。
(国際力学の変化)
★森本
中国は今世紀中ごろに経済、軍事、人口、生産力で世界第一に成る。
これからの日米同盟は、どこまで日本が衰退する米国を補完するかであり、アメリカの助ける事が日本の国益。
★柳沢
『経済の相互依存』は過去に考えていた以上に深まり、お互いに相手を滅ぼす事が出来ない。
米の軍事力をもってしても強制出来ない。
逆に米が軍事力以外(中国が米の国債を売る)で(中国に)強制されるかもしれない。そういう状況がアメリカの抑止力(軍事力)にも影響することも考えておかないといけない。
戦略問題で根本的な議論が必要である。
『立会人・倉重篤朗専門編集委員』
森本氏の主張は、自衛隊OBの立場と言うよりも、アメリカ政府(軍)の利益を代表した意見に近い。
柳沢氏は、小泉政権以来5年以上も安保担当の官房福長管補として最近まで日本政府の中枢で普天間問題のみならず日本の安保・防衛政策を仕切る官僚トップにいた人物で、今回の問題提起は重い。
今回の森本、柳沢両氏の討論内容では、日米同盟が情報面で極めて非対称になっている現実を明らかにした。
日本側の総合戦略なくして普天間の解決もない。
『かみ合わない認識と議論』 4月5日毎日新聞
3月9日ワシントンで開かれたシンポジウム『アジア地域の安全保障と日米同盟での沖縄』に参加した沖縄国際大学の佐藤学教授(米国政治)。
この間の日本では、米国の対日政策、対沖縄政策に特定の既得権を持つ『知日派』と呼ばれる人々の声のみが報道されてきた
これと軌を一つにして、日本側の声も、米国へは『無条件親米派』とでも呼べるようなものしか届いていない。
シンポジウムでは、海兵隊がオーストラリアまで含むアジア・太平洋の広範な地域でローテーションを組んで演習しており、沖縄はその中の一ヶ所に過ぎない。
つまり、沖縄の海兵隊基地はそれ自体では戦略的意味を持たない。
米側は、今でも沖縄は『我が物』との認識していて『外国』に自軍を置いているとの意識が希薄で、独立国たる日本が条約の下で基地を提供している、という大前提をそもそも認めていない。
『米側、海兵隊の抑止力を否定』
日本側の質問、『在沖縄海兵隊は抑止力なのか』との問いには、アメリカ側は沖縄の海兵隊の役割として、南シナ海やマラッカ海峡まで広い地域における有事対応する為とした。
米側は、北朝鮮や中国との対決が一義的な在沖縄海兵隊の役割であるとは言わない。
日本国民に宣伝している海兵隊の役割と、実際の役割の乖離は明晰だ。
『政府は米国の代理人か』4月6日毎日新聞
『基地負担の重み、想像を』 富田琉球新報編集局長
普天間飛行場移設問題では、あろうことか日本政府は米国の代理人と化し、各報道機関もこれに追従しているように映る。
ゲームは敗戦ムード一色に包まれている。
戦いの最前線で『県外移設』を目指して踏ん張る沖縄県民は足をすくわれ、敵味方の区別も定まらないまま困惑している。
本来なら、『沖縄頑張れ、きっと勝てるぞ』と声を上げるのが政治家であり、これを補強するのが報道機関の役割であるはずだ。
ところが、まるで逆の現象が目立つ。
岡田克也外相、北沢俊美防衛相、平野博文官房長官は其々気ままなことを言い続けている。
〔転載終了〕
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