投稿者 南青山 日時 2010 年 4 月 08 日 23:47:09: ahR4ulk6JJ6HU
http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=87817
7日の時事は、「政府・民主党は7日、鳩山由紀夫首相と小沢一郎幹事長らによる首脳会議を首相官邸で開いた。後半国会の焦点である政治主導確立法案や郵政改革法案などの重要法案について、6月16日までの今国会の延長は想定せず、会期内成立に全力を挙げる方針を確認した。
会議では、首相が「会期内に政府提出法案を成立させてほしい」と求めたのに対し、小沢氏は「当然だ。努力する」と応じた。」と報じた。
これをどのように論評するか。
政治主導法案とは、昨日、衆議院に提出された国家公務員法改正案及び国会法改正案を指す。
国家公務員法改正案とは、内閣人事局を内閣の下に設置し、霞ヶ関の幹部人事を政治主導で実施するものである。
簡単に言うと、国家公務員の幹部人事を国民から選ばれた国会議員の過半数から選出された総理大臣の下に内閣を構成するとともに、伴い霞ヶ関の人事もその政治家が職能等を勘案し出来るようにすることを指す。
更に要約すると、幹部人事を内閣が行うということである。この内閣人事局構想は、ずっと民主党の目玉政策であったが、途中から自民党も幾度か実現を目指したが、実現しなかった。
なぜ実現しなかったかは簡単で、自民党族議員が跋扈していたからである。
自民党政権では、各省庁に対応した族議員がおり、その族議員が霞ヶ関と癒着し、その既得権益を守るために共闘し、結果として内閣人事局を潰して来たのである。
民主党は、この族議員システムを破壊するため、皆さんに悪人と呼ばれている小沢幹事長が陳情を党に一元化するとともに、政策権限を政府に一元化した。
この結果、自民党議員は陳情を受けても、政府に口利きをすることすら困難となるほか、議員自身が政策決定に関わらないことから、所謂、国民の税金に献金などが影響を及ぼさないようになる。
それは、経団連がカネも出すが口も出すという従来システムを踏襲維持出来なくなることを意味し、例えばそれは医師会であっても全く同じである。
陳情は、族議員のほか各省庁にも直接地方自治体の長や企業・団体の長が毎年予算期になると、列を成すのが恒例行事だったのが今年の予算は閑古鳥が鳴いていた。
だが閑古鳥が鳴くことは国民にとってベストだが、自民党議員や各業界・団体、霞ヶ関の政官財トライアングルにとっては、既得権益自体が失われることを意味するから、小沢幹事長は彼らにとって大悪人であり、マスコミもその政官財の一角であるから、毎日大悪人と報じ、いつ辞めるのかと書きまくるわけである。
10年度予算も財源が不安と煽りまくるが、麻生前政権から引き継いだ借金は900兆円近く、一方、受け取った財源はたった37兆円ぽっちでしかない。
麻生前政権が組んでいた10年度予算は95兆円だが、鳩山政権はそこから▲3兆円削り、その予算内で、子供手当て、高校無償化、農業戸別所得補償制度、高速無料化社会実験、緊急医療対策、地方交付金増額を実現している。
勿論、公共事業は2兆円以上削られている。担当閣僚は、前原国土交通相であった。
しかしその予算は三月末に成立した。現在は、各自治体で執行準備に入っている。
4月から高校無償化手続きは始まっているし、6月には第1回目の子供手当てが支給される。予算の関係で実施地域が縮小したが、高速無料化も実施される。
緊急医療体制を支える勤務医報酬の改善も手当てされ、病院には医師が戻りつつあると言う。
この厳しい財源でも、今回厳しい地方財政に配慮し、地方交付金は増額となった。しかも一括交付され、使途は各自治体が決める。
現在、参議院で審議中であるが、自民党族議員が抵抗している。まことにアホらしい限りである。
鳩山首相は、国家公務員法改正案は修正協議に応じないと明言しており、早ければ5月には成立し、速やかに施行され、幹部人事が断行されるだろう。断行だ!
もうひとつの国会法改正案は、国会における官僚答弁を禁止する法案で、これまで自民党政権で国会の裏の方で閣僚の代弁していた行為が禁止され、国会は国会議員が審議する場になる。
更に、政治主導を確実にするため、政府の副大臣、政務官、政務調査官の増員を改正する法案が同時に提出されている。
この二つの法律が成立すると、日本の政治システムが、かなり英国のそれと近くなる。
つまり、官僚主導から、政治主導へと政治が本格的ににチェンジすることになる。
また加えて天下りの温床とされてきた、独立行政法人(100以上ある)を今回事業仕分けし、その改廃方針を決定する。
そのうえで、現在、一本しか法律が無い独立行政法人通則法を改廃し、個別法に改正するプランが枝野行政刷新相から語られている。
このへんはどうしても話が、法律の話になり、国民に分かり難くなるが、簡単に言えば、天下り渡り対策である。
皆さんは、自民党政権下で、高級官僚が天下りと渡りと報酬で数億円という話を聞いて憤慨しただろう、あれだよ。
その省庁の下で、ヌシも悪いやつじゃのー、とかいいながら分け前をもらっていたのが経団連で、その経団連から巨額の広告費を受け取っていたのが大マスコミだから、悪口を書くわけ。
しかし、国家公務員法改正案と国会法改正案が成立すると、これが所謂皆さんが期待した『断頭台』なのだ!
6月には、ダーンと落ちる。でもそれを実現したのは皆さんが民主党を選択したから。
やっぱり天下りや渡りがあってもいいやと思う方は、次期衆議院選挙で民主党にNO!を言えば、従来どおり搾取と増税の政治に戻るだけ。
今回、内閣人事局が成立すると、内閣が国家公務員の人事を行うので、いちいち大臣命令を出さなくても、スムーズに政治主導が進むようになる。
おそらく、事業仕分けを5月連休明けから実施、内閣人事局などの法案成立が同時期なので、6月には『改革』が成るだろう。
また皆さんがご指摘の財源問題、財政赤字問題も、勿論、現在菅財務相が税制改革を検討中で、一方、財政赤字削減は中期フレームで産業政策を強化し、経済を成長させられるよう経済産業省を含む政府総出で政策検討中となっている。
なおここの経済財政政策は、産業政策+金融政策の両輪駆動であり、それについては過去の論評をお読み頂きたい。
重要なことは、一に雇用、二に景気、三に財源で、これを実現するには、需要創出政策が不可欠なことは明らか。
しかしこの経済政策も民主党はきっちりと理解しており、是も政策検討中となっている。
10年民主党で、雇用も、景気も、財政赤字問題も隘路から脱出する。
それを完全にお約束する。
皆さんの御意見もお待ちする。
(南青山コメント)
どうやら民主党の国会、公務員改革は着々と進んでいるようだ。
本文中にあるように、民主党の新政権は「麻生前政権から引き継いだ借金は900兆円近く、一方、受け取った財源はたった37兆円ぽっちでしかない」中で、とりあえずこの半年、よく頑張ったと言っていいかもしれない。
そしてこれからが本領が試されるのだ。
既存の利権勢力は、マスゴミも含めて徹底的な抵抗作戦に出たが、どうやらそれも頓挫しつつある。
とりあえず、もう少し小沢民主党、鳩山政権を見守りたい。
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