投稿者 純一 日時 2010 年 4 月 07 日 11:41:38: MazZZFZM0AbbM
http://electronic-journal.seesaa.net/article/145846660.html
2010年04月07日
北教組問題で自民党が民主党を攻撃しています。「民主党は労
組丸抱え選挙だ」という批判です。ここで誤解のないように述べ
ておくと、労組を含む特定の組織が特定の政党や特定の政治家を
支援することは悪いことではないし、違法でもないのです。それ
が「政治」であるからです。
したがって、特定組織が候補者を擁立し、選挙においてその候
補者が当選するよう支援をするのは別に間違ったことではないの
です。参議院選ではそういう「組織選挙」が展開されるのです。
これはかつての自民党の得意技であったはずです。自分たちで
やっておいて、立場が変わると今度は相手を批判する──それが
現在の自民党の姿勢です。
しかし、特定政党や政治家が特定の組織のために利益提供し、
国民全体の利益を犠牲にしていた場合は、厳しく糾弾されなけれ
ばならないのは当然のことです。したがって、組織選挙は別に悪
ではないのです。このあたりの議論がごっちゃになってTVや新
聞では報道されているのは困ったことです。
さて、鳩山内閣と民主党の支持率は確かに低下しています。そ
のため「小沢やめろ!」という議論が党の内外から噴出している
のですが、かなり見当はずれの議論であると思います。鳩山内閣
がモタモタしていることも支持率低下の原因であるからです。
「小沢やめろ!」と叫ぶ人たちは、参議院選の本質が組織選挙
であるということをわかっておらず、参議院選での過半数獲得の
ためにこれまで小沢がやっていることを理解も評価もしていない
人々です。小沢が辞めれば選挙に勝ていると思っているらしいで
すが、小沢が辞めたら民主党はもたないと考えます。
ところで、参議院選挙とはどういう選挙でしょうか。復習して
おきたいと思います。
議員定数は「242」ですが、半数改選なので「121」──
これが「選挙区」と「比例代表」の2つに分かれ、それぞれの定
数は次の通りです。
―――――――――――――――――――――――――――――
「選 挙 区」 ・・・・・ 73
「比例代表」 ・・・・・ 48
―――――――――――――――――――――――――――――
選挙区は各都道府県に一つ置かれ、比例代表は全国統一で行う
のです。問題は選挙区の「73」です。全国47ある選挙区は1
人区は「29」、2人区以上は「19」あるのです。小沢幹事長
はその複数人区──とくに2人区については2人目の候補者を立
てようとしているのです。つまり、民主党による選挙区の独占を
狙っているのです。
例を上げて説明しましょう。京都府は2人区です。現職は民主
党の福山哲郎氏──既に公認を得ています。もし、ここに民主党
が福山氏以外の候補を立てないと、知名度の高い福山氏の当選は
間違いないでしょう。そして、もう一人はおそらく自民党がとる
はずです。つまり、民主党と自民党が分け合うことになります。
小沢幹事長は、ここに昨年当選したばかりの衆院選の比例近畿
ブロックの河上満栄議員を2人目として公認したのです。もちろ
ん、衆議院議員をやめさせての立候補です。昨年の衆議院選で参
議院議員をやめて当選した青木愛氏のケースと同じです。
さて、これによって、楽勝のはずであった京都府選挙区は一転
して激戦区になります。福山哲郎氏も選挙戦略の練り直しを迫ら
れるでしょうし、対抗相手の自民党候補も必死になるので、無風
区が激戦区に変貌するのです。
果たして「勝算」はあるのでしょうか。2人の候補擁立で共倒
れになるリスクもあります。この複数擁立作戦について、小沢幹
事長は次のように述べています。
―――――――――――――――――――――――――――――
1人区にだけ過半数の大目標を押しつける形になっては、党と
して、仲間同士として非常に不公正、不公平だ。複数区にも複
数立てて、1人区と同様、泥にまみれてみんなで頑張る。
──2010年4月1日付、朝日新聞より
―――――――――――――――――――――――――――――
さて、自民党の目標は、参議院選は「90議席」を狙っている
のです。最初は100議席を目標にしていたのですが、谷川参議
院幹事長は90議席に目標を下方修正したのです。
民主党の参議院の現有勢力は116議席、これに統一会派を組
む国民新党の6人を合わせて過半数ギリギリの122議席、社民
党を加えても127議席しかないのです。
したがって、もし、自民党が非改選を含めて100議席近くを
取ると、与野党の勢力が逆転し、民主党はかつての自民党のよう
に「ねじれ国会」に苦しむことになります。自民党は当然それを
狙ってきます。しかし、自民党が90議席を確保するには、今回
の参議院選で54議席当選させる必要があります。果たしてとれ
るのでしょうか。
過去2回の参議院選では、2004年が49議席、2007年
は37議席です。しかも、そのときは自民党は与党なのです。そ
して今回は野党に転落して54議席──これは自民党にとって、
絶望的に厳しい数字であるといえます。
それに今回の選挙は選挙資金も乏しく、得意とする組織選挙は
ほとんど機能しないはずです。もともと参議院自民党は「族議員
の牙城」と呼ばれ、農協をはじめとして、日本医師会、日本歯科
医師会、看護連盟、建築業などの業界の代表が候補として出馬し
票とカネを集めてきたのです。
しかし、今回はそれらの自民党支持組織のほとんどは、小沢幹
事長によって切り崩されているのです。民主党の中ではすこぶる
評判の良くない「陳情の一元化」はそのための仕掛けなのです。
これらの工作が民主党内で内外に小沢の政治とカネやその手法の
独裁性を批判している議員たちにやれることなのでしょうか。
鳩山内閣の仕事ぶりに比べると、小沢工作は著しく進捗してい
るのです。 ――[小沢一郎論/65]
≪画像および関連情報≫
●日本医師会原中勝征新会長・民主党寄り鮮明へ
―――――――――――――――――――――――――――
日本医師会は4月1日、2年の任期切れに伴う会長選挙を行
い、去年の衆議院選挙で民主党を支持した茨城県医師会会長
の原中勝征氏が現職らを抑え、新しい会長に選ばれました。
原中氏は夕方に記者会見し、「政権交代で、官僚に握られて
いた政治を政治家がやることになったが、そうした政権に対
して、医療の現場の経験を生かした意見をきちんと言ってい
きたい」と抱負を述べました。また、原中氏は、日本医師会
の政治団体の日本医師連盟が、政権交代を受けて自民党を支
持してきたこれまでの方針を白紙撤回する一方、参議院選挙
の比例代表で自民党の候補者の推薦を決めていることについ
て、「すでに機関決定をしているが、近く連盟の総会を開き
あらためて討議していきたい」と述べました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100401/t10013579911000.html
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