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反基地へと傾くグァム 【毎日jp】より2つ http://www.asyura2.com/10/senkyo83/msg/755.html
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100403ddm001010015000c.html 在日米軍再編:普天間移設 在沖縄海兵隊8000人の移転先 「反基地」傾くグアム <追跡> 在日米軍再編で、在沖縄海兵隊約8000人の移転が予定される米領グアムは今、地元知事が4年後の移転期限の延長を求めるなど急速に「反基地」へ傾いている。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先として、「県外・国外移設派」はグアムに受け入れを期待するが、当初は知事らが受け入れに前向きだった現行計画は実施さえ危ぶまれる。リゾートの島からはオキナワと似た構図が浮かび上がる。(3面に「転換期の安保2010」) ◇拡張、重い負担 島の中心部ハガニア。3月23日、オバマ米大統領の顧問(環境政策担当)を務めるホワイトハウスのナンシー・サトリー環境諮問委員長が地元議会を訪れ、議員らの意見を聞いた。協議は非公開だったが、毎日新聞が入手した議事録によると、さながらサトリー氏への糾弾集会となった。 ベン議員「島民は新たな土地接収には断固闘う。基地拡張は我々の生活を今後300年変えてしまう」 エスパルドン議員「基地拡張に伴うインフラ整備に米政府は何の支援もしていない」 レスピシオ議員「連邦政府とグアムの歴史的に不平等な関係を今こそ正すときだ」 激しいけんまくの議員に、サトリー氏は「基地拡張がグアムの人々にとっても利益となるよう最大限努力する。皆さんの声はすべてワシントンに持ち帰ります」と答えるのみ。具体的な約束はなく、官僚的対応が参加者を落胆させた。 基地問題担当のグサーツ議員は「失望した。パートナーシップというなら大統領は責任を果たすべきだ」と語った。 きっかけは昨年11月に米軍が出した暫定環境影響評価だ。「寝耳に水」(クルズ副議長)の新規の土地借用や大規模な海底しゅんせつ計画があった。米環境保護局(EPA)は今年2月、この暫定評価に対し、「環境保護の観点から不十分」と烙印(らくいん)を押し「計画通りに実施すべきでない」との意見書を軍に送った。島に衝撃が走った。 米軍によると、土地借用は、移転する海兵隊の射撃場確保などのため。しゅんせつは原子力空母を入港させる目的だ。 工事関係者を含め、島の人口はピーク時に今の1・5倍の26万人に急増する。それなのに水供給や下水処理施設計画などを軍は十分に策定していない。 EPAは意見書で「島全体で水が不足し、(汚水による疫病など)公衆衛生を含めた甚大な影響が出る」。海底しゅんせつ計画も「28ヘクタールもの貴重なサンゴ礁に受け入れがたい影響を与える」と指摘した。 ◇インフラ整備費3700億円 「日本が払うか」 グアム政府のシンセキ基地拡張局長は「連邦政府は資金負担を確約せず、島が破綻(はたん)する」と言い、こう問いかけた。「日本政府が払ってくれるのだろうか」 北部にアンダーセン空軍基地、中西部にアプラ港海軍基地を抱えるグアムは面積の3割が米軍用地だ。01年以降のアフガニスタン戦争とイラク戦争で戦死した島出身者は17人に上る。 カマチョ知事は2月15日の年次教書演説で「人口1人当たりで、米国のどの州よりも人命と土地をささげてきた」と強調した。 さらに求められる「犠牲」。グアム議会は2月11日、基地拡張計画の修正を求める決議を採択。カマチョ知事も4日後の教書演説で「基地拡張を14年より後に延期すべきだ」と宣言した。日本の社民党は普天間飛行場のグアムへの全面移設を提案した。だが、グアム議会や知事は現行の移転計画にすら厳しい感情を抱いている。 オバマ大統領は3月末に予定していたグアムや豪州への外遊を延期した。 グアム観光相を務めるクルズ議会副議長は言う。「正直、来なくてよかったと思った。ワシントンの人間はバーチャルでしか考えていないのではないか。島で何が破壊されようとしているのかを見てほしかったが、人々と語り合う予定すらなかったからだ」【グアム・ハガニアで隅俊之、外信部・杉尾直哉】 英訳 【関連記事】 http://mainichi.jp/select/seiji/news/20100403ddm003010128000c.html 転換期の安保2010:オキナワの苦難、ここにも グアム、米軍が「水」支配 「沖縄が抱える重荷を分かち合いたいと思う。でも長い間、米軍基地を受け入れてきた私たちは疲れ果ててしまった」。グアムに暮らす女性、デビー・キナータさんがいう。1898年に米西戦争で米国の植民地となった島は、第二次大戦では旧日本軍による占領と米軍の奪還を経験した。今では島の3割を米軍用地が占め、アジア太平洋の軍事拠点となっている。 米領ながら「準州」扱いのグアム。連邦下院に地元から送られる代表には議決権はない。米大統領選挙では、住民に投票権もない。マリアナ諸島に暮らす先住民族チャモロ人の血を受け継ぐキナータさんは「自分の人生を決める選択肢がない。島に生きる人々のとても悲しい物語です」という。 沖縄もまた薩摩藩侵攻を経て日本に組み込まれ、大戦中は陸上戦を経験、戦後は在日米軍基地の約7割が集中する。グアム大のベベクアル教授(グアム史)は「今も植民地のような状態が続いている。沖縄とグアムは似ている」と指摘する。 グアムでしばしば語られる「米国による支配」の象徴が「水」。島の飲料水の水源は北部の地下水と南部の湖。うち湖は米軍用地の敷地内にあり、グアム州政府は米軍から水を購入している。乾期に水不足に陥ると米軍は軍用の給水を優先し、住民への給水を止めてしまうという。 グアムの人々の米国本土に対する思いは複雑だ。ベベクアル教授によると、第二次大戦後、グアムの人々は、自由と繁栄を象徴する「アメリカ人になりたい」と英語の習得に取り組んだ。結果、伝統的なチャモロ語を話す人々の数は激減した。「アメリカ人化」し、土地を提供しながらも、「なぜ虐げられるのか」という疑念も尽きることはない。 一方で、莫大(ばくだい)な投資による基地経済に期待する声があるのも事実。グアム商工会議所軍事委員会のピーソン委員長は「大統領を選べない代わりに、徴収した所得税や法人税をワシントンに送らなくても良い。受け入れれば、さらに税収だけでも相当な額になる。壊れたままになっている水道管も修理できる」と語る。グアムもまた基地受け入れをめぐって揺れている。 アプラ港米海軍基地が近くにある中心部ハガニアの砂浜で、漁師のビロリアさんが仲間と漁の準備をしていた。空母受け入れのための海底しゅんせつで、希少な魚も絶滅の危機にあるという。「多くの利点もあるだろう。何も基地が悪いというんじゃない。ただ、チャモロ人が受け継いできた美しい海を守りたいだけだ」 ◇雇用のため「重荷負う」−−テニアン サイパン島の中心部ガラパン地区。免税店が建ち並ぶが、観光客はまばら。フローレンス市長は「島は道路だけとなった。まるで骸骨(がいこつ)だ」と嘆く。北マリアナ連邦への観光客は航空機の就航数が減少し、かつて年間約74万人を数えたが現在は約40万人。グアムの約110万人と大差がある。 北マリアナ連邦自治政府は昨年11月、基地招致担当ポストを設置した。 サイパン島から4人乗り小型飛行機で約15分。大半が緑に覆われたテニアン島は、広島と長崎に原子爆弾を投下した米軍のエノラ・ゲイ号とボックスカー号が飛び立った地でもある。中国人資本のホテル以外に目立った建物はない。失業率は約20%。平均収入は年間約1万5000ドル(約140万円)に過ぎない。デラクルス市長は「人々は生きるのに精いっぱい。恒久的な基地を誘致すれば雇用を確保できる」と語る。 米軍は約30年前に島面積の6割を軍用地として借りたが、有効利用されておらず、現行の米軍再編計画でも一時的な射撃訓練が行われるだけ。デラクルス市長は「2400メートル級の滑走路が4本もあり、ヘリ部隊の受け入れも可能。日米両政府が普天間飛行場の移設先を探しているなら、テニアンを」と訴える。 基地を受け入れれば、米兵による犯罪などネガティブな面も不安視される。デラクルス市長は「必要な法律や手続きで防ぐことはできる」と反論し、「それでも」と続けた。 「日本が米国の防衛力を必要としながら、米軍をこれ以上受け入れたくないのは奇妙かもしれない。だからこそ、私たちと日本は協力できる。原爆を落とした爆撃機が飛び立った島の人々の善意の証しとして、私たちは日本人の重荷を引き受けたいのだ」 ============== ■ことば ◇在日米軍再編 【関連記事】
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