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前代未聞の不祥事、若林氏辞職で幕=徹底調査は行わず−二重投票問題 http://www.asyura2.com/10/senkyo83/msg/601.html
(2010/04 /03-00:31) 時事通信 http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&rel=j7&k=2010040200842 自民党の若林正俊元農水相の「二重投票」問題は議会制民主主義の根幹を否定する前代未聞の不祥事だ。ただ、与野党とも若林氏の参院議員辞職で幕引きを図ろうとしている。過去に同じ行為がなかったか、全議員を対象にした徹底調査に極めて消極的。議員一人ひとりの自浄能力が厳しく問われそうだ。 「自分の席は死角になると思っていた」。若林氏は問題が発覚した1日、自民党の参院幹部への事情聴取にこう釈明したという。実際、若林氏は3月31日の参院本会議で、隣席の青木幹雄前参院議員会長の投票ボタンを代わりに押し、二重投票は10回に及んだ。仮に確信犯だとすれば、「今回が初めて。魔が差した」との言い訳は通らない。 今回の問題は、マスコミ関係者から民主党に証拠写真が持ち込まれて発覚。民主党は1日、直ちに若林氏に対する懲罰動議を提出した。その裏で民主党の輿石東、自民党の尾辻秀久両参院議員会長が同日、ひそかに会談し、早期に事態を収拾させることを確認した。 青木氏は参院自民党の重鎮で、夏の参院選で改選を迎える。民主党にとって自民党の大失態は格好の攻撃材料となるはずだったが、同党の平田健二参院国対委員長は2日の記者会見で、若林氏や他の議員の調査について「必要ない。この一件はこれで終わり」と否定した。 こうした中、自民党関係者は「民主党も同じことをしていたとのうわさを聞いたことがある」と指摘。ある民主党参院議員も「わが党の二重投票の可能性は完全に否定できない」と漏らす。 「衆院のカーボンコピー」などとやゆされた参院が独自性発揮のための取り組みとして、押しボタン方式を導入したのは1998年。当時は「牛歩」による野党の採決引き延ばしを防ぐ狙いもあった。 投票からおおむね30分で賛否が参院のホームページに公表されるため、地元の有権者などから、メールで感想が送られることもしばしばあるという。投票行動が直ちに有権者の視線にさらされ、それをごまかすために二重投票が行われていたとすれば、「言語道断」(関係者)と言わざるを得ない。 一方、国会図書館によると、海外では、議員のなりすまし投票が問題化したアルゼンチンで指紋照合システムを導入した例がある。今回の問題をきっかけに国会で今後論議される可能性も出そうだ。
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