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税金は何のためにあるのか
http://www.asyura2.com/10/senkyo83/msg/566.html
投稿者 ダイナマイト四国 日時 2010 年 4 月 02 日 17:22:17: .w4H36izobxdw
 

現政権は税制改革も行おうとしているが、世間では意外と注目されていないような気がする。参考になる記事があったので紹介する。

以下、「きまぐれな日々」(http://caprice.blog63.fc2.com/)より一部引用。
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今回の討論でもっとも私の注意をひいたのが税制改革に関する議論だった。田原は先週の番組でも用いたフリップで、日本の消費税率がいかに低いかを強調し、消費税率引き上げの言質を与野党から引き出そうとしていた。もちろん、自民党の谷垣総裁は消費税率の引き上げを主張し、自民党の主張に理解を示すかのような中途半端な発言をした菅財務相に対し、「4年間消費税率を引き上げないと選挙前に公約したことを懺悔せよ」などと迫っていた。

しかし、3月26日に行われた税調専門家委員会の資料を見ると、対国民所得比の個人所得課税の比率が、日本は他国より際立って低いことが示されている(下記URLのpdfファイル17頁)。
http://www.cao.go.jp/zei-cho/senmon/pdf/sen2kai1.pdf

この資料を見ると、日本の対国民所得比個人所得課税の比率は、スウェーデンと比較すると3分の1であることはもちろん、アメリカと比較してさえ半分強しかない。法人所得課税の比率はスウェーデンやアメリカよりやや低い程度で、ドイツよりは高く、マスコミや財界が言うほど企業が税金を搾り取られているとはいえない。問題の消費課税の比率は、英独仏の半分程度で、スウェーデンの4割強だが、アメリカより高い。この資料は、外国についてはOECDの資料、日本については2010年度の当初予算ベースに基づいていると記されているが、この数字を見る限り、税調の専門家委員会が「まず所得税の検討から始める」との方針を打ち出した理由がよくわかる。つまり、日本は金持ちが応分の負担をしておらず、だから税収が伸びないのである。それは、分離課税だらけの税制によるところが大きい。

専門家委員会の委員長を務める神野直彦教授は、日本がアメリカのような「小さな政府」の新自由主義路線をとるのであれば直接税中心の課税として、「大きな政府」の福祉国家路線を選択する場合に限って消費税率を引き上げるという思想を持っていると私は理解している。もちろん、「大きな政府」を目指す場合でも、まずなすべきことは対国民所得比個人所得課税の比率の引き上げであることはいうまでもない。逆進性を持った消費税の増税をもって財政再建を行うことは逆分配につながりかねないので好ましくない。

ところが、自民党は「小さな政府」を掲げているにもかかわらず、消費税率の引き上げを主張している。これでは筋が全く通らない。しかし、菅財務相はそんな自民党の主張に理解を示すような発言をするのだ。これには、「何を言ってるんだ」と切れそうになった。社民党の福島瑞穂党首も、税収を増やすことは言いたがらない。マスコミが「菅財務相が消費税の議論開始を言明した」と報じた時には、福島党首が「まずムダの削減をすべきだ」などと、まるで新自由主義者のような発言をしていたことは、2月17日付エントリ「福島瑞穂と菅直人に「喝」! 税制改革をもっとPRせんかい」で批判した通りである。

その時にも亀井静香の対応をほめたが、昨日の党首級討論でも、亀井静香だけが「税制全体の見直し」という政府税調の示している軸を決してぶれさせなかった。亀井静香は、財源のない政治はあり得ない、所得税や法人税など税制全体を見直すのだとはっきり述べ、田原総一朗から「そんなことは聞いてない。消費税をどうするのかと聞いてるんだ」という突っ込まれても、「消費税は4年間上げないと言ってる」と、2月16日に記者に質問された時と同じように田原を一蹴した。亀井静香は、相手が下っ端の記者だろうが田原総一朗だろうが言うことを変えない。

亀井静香は積極財政論者としても知られ、昨日のサンプロでも繰り返し積極財政を主張していたが、不況期には財政出動を行い、経済が上向いてきたところで税収増の方策を講じるのがまともな行き方であることは当然だ。それも、他国と比較してもっとも課税負担率の少ない個人所得課税から見直していくのが当たり前のやり方であり、この筋道にもっとも忠実な発言をしていたのが亀井静香だった。神野直彦教授は、民主党や社民党に影響を与えているとされる学者のはずだが、菅直人や福島瑞穂よりもよほど亀井静香の方が神野教授の考え方に近いようにさえ見えた。民主党はもちろんのこと、社民党までもが福祉国家への道筋を明確に示せない現状には頭痛がしてくる。

所得税増税なんかをしたら金持ちが逃げ出さないかだって? 逃げ出すはずないじゃん、世界に冠たる個人所得課税比率の低い日本から。負担が増えたところで他国並みになるだけなんだから。いや、逃げ出したい人には勝手に逃げ出してもらえばよい。だって、そういう人たちは、応分の分担をして日本社会の役に立つのが嫌だというのだから、売国奴以外の何者でもない。そんな人たちに逃げ出されたところで、日本にとって痛くもかゆくもないのである。
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(引用以上)

つまるところ、なんだかんだで「金持ち優遇制度」と呼べる税制が続いてきたが、実態として低めに設定されている所得税を増加させるのが歳入を増やすために有効なのだという話だ。「消費税を上げるか維持するか」という議論にさして意味がないことが分かる。

ただ、所得税増となると世帯収入を直撃するため、国民からの了解も得にくいのではないかと思う。払った税金がまともに使われていないため、どうしても「取られる」という印象が強い。

そこについては、国民側の意識転換も必要だろう。
なるほど、と思える意見があったのでついでに一部引用する。(http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=229325)より

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税金は何のためにあるのか

(前略)

改めて税金を考えると、元々国家が社会統合に資する為のお金であり、税金が真っ当に機能すれば、なんら問題が無かった訳である。
しかし、国家は市場に蝕まれ、政治家・官僚は私権獲得に走り、その結果としての巨額財政赤字があるわけで、国家機構に代る税金の使い方を取り決める新しい統合機構が必要となる。
これまでの税金に対する一般的な意識は、「出来る事なら払いたくない」、「サラリーマンは、一方的に搾取される存在」というもので、何らプラス価値足りえなかった。
この意識には、自らが身を置く社会のために、税金を何に使うかという思考そのものが無く、傍観者もしくは被害者的な意識でしかなかった。

万人による認識形成の場づくりに、お金を使うことは、このような国家機構をどうして行くかという議論の場の形成に直結し、一人一人が税金の使い方を考える当事者としてのスタートラインとなる。
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(引用以上)

国民自らが「税金を使う」という意識で政治を監視、または意見表明していくことが活路ではないだろうか?  

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コメント
 
01. 2010年4月02日 17:38:41: tAX1s
日本が個人課税が少ないと言うのは間違い。
欧州では健康保険などの特別会計も含んでいる。
健康保険や基礎年金は無料。
米国は健康保険は民営だが、その他は公営。
日本の税制を言うなら特別会計も含めて検討すべき。

日本の税金はもちろん公務員達の高給に使うのが一番の目的。
独法や公益法人など準公務員を入れれば1年に100兆円が
公務員給与に消えて行く。


02. 2010年4月02日 17:40:57: .0UGN
民主党から特別会計のとの字も出てきませんねぇ。

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