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普通の会社員が人を裁きその重圧に苦しむということ(日刊ゲンダイ) http://www.asyura2.com/10/senkyo83/msg/294.html
http://news.biglobe.ne.jp/entertainment/725/gen_100328_7252647827.html 普通の会社員が人を裁きその重圧に苦しむということ 宝くじには当たらなくても、裁判員には当たってしまう。昨年5月にスタートした裁判員制度が、もうすぐ1年。仕事への障害はないものか? 裁判員になって戸惑わないよう“先輩裁判員”に体験を聞いてみた。
今月16日に新潟地裁で始まった裁判で、裁判員裁判は全国の50地裁10支部のすべての裁判所で開かれたことになる。 今回、取材に協力してくれたのは、会社員の3番さん(※1)。共働きの妻と、幼児がいる。評議の内容などについては守秘義務(※2)があるため、法律に触れない範囲内で〈裁判の流れ〉〈裁判所の雰囲気〉などを聞いた。 「午前9時、候補者は全員、大きな待合室みたいな部屋に通されました。そこで紙が配られ、〈この事件の被告人を知っていますか?〉〈この事件に関わりがありますか?〉〈この事件に関して取り調べを受けたことがありますか?〉という3つの質問に答えた。事件は、新聞、テレビのワイドショーなどでも大々的に報じられ、たまたま私の近所で起きた事件でもあったため、鳥肌が立つような思いでした」 待合室には癒やしの音楽が流れ、お茶やコーヒー、グルメ雑誌などが用意されていた。2月末時点で、合計337件の判決が言い渡され、裁判員を務めた人は補充裁判員を含め、約2800人だ。 「呼び出し状と質問状は、公判の始まる2カ月ほど前に自宅へ届いた。そのため、当日の仕事の調整はできました。ただ、2割くらいの人は呼び出し状を無視し、裁判所にすら来ていなかったようです」 全国平均の出席率は、約88%。出席の求めに応じない場合、過料(※3)を科せられるが、実際に適用された例はない。
待合室で質問に記入すると、次は面接に進む。 「面接といっても、あっけない。裁判官や弁護人が待合室に現れ、〈3番さん、さっきの紙に書いた内容は間違いないですね〉といった程度です」 面接で被告弁護側と検察側は、それぞれ4人の候補を、理由を示さず、不選任請求できる。 「物すごい目つきで何度も顔を見られた。感情的になりそうな人を避けているのだと思いました」 面接が終わると、書記官がパソコンで抽選をし、裁判員に選ばれた人を番号で発表する。 「裁判長は、とても気さくな人でした。ただ、集中審理で毎日、裁判がある。大量の情報を咀嚼(そしゃく)し、結論を出すため、思っていた以上に大変。〈これも経験だ〉なんて、軽々しくやれるものではないと思います」 3番さんを見守った奥さんにも話を聞いた。 「帰宅が遅くなるので、夫から選任の電話を受けた時点で、私のほうは予定などを全部キャンセルしました。子供の送り迎えは交代でやっていますが、裁判中は私が引き受けました。評議するのは夫とはいえ、家族の協力は絶対に必要。痛ましい事件だっただけに、裁判後の夫の心のフォローにも気を使いました」 ちなみに、この事件の被告には、ほぼ検察の求刑通りの重い判決が下された。 ※1=裁判員は全員、番号で呼ばれる ※2=6月以下の懲役または50万円以下の罰金 ※3=10万円以下の迷惑料で刑罰ではない
「裁判員の心労の重さは相当で、不眠を訴える人もいます。また、第一印象だけで不選任請求を決めるなど、手続きが乱暴という意見もある。さらに裁判員のための休暇制度を設けることは企業に義務付けられておらず、特別有給休暇の導入は半分程度とされる。守秘義務も生じ、現状ではサラリーマンが裁判員をやるメリットは少ないといえるでしょう。呼び出し状を無視しても実際は何のおとがめもない。真面目な人がバカを見ています」 (日刊ゲンダイ2010年3月25日掲載)
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