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「まるで個人的な恨みでもあるのだろうか…」新聞の小沢報道で(ウォルフレン論文より)「マスコミ&日米関係」編 (日々坦々) http://www.asyura2.com/10/senkyo83/msg/171.html
http://etc8.blog83.fc2.com/blog-entry-374.html 【転載開始】
≪「日本政治再生を巡る権力闘争の謎」(カレル・ヴァン・ウォルフレン)中央公論≫から 相変わらずマスメディアは低劣なスキャンダル的報道に徹していて、本来のメディアとしての機能を果たしていない。 また「日米関係」について「第二次世界大戦後の占領期、アメリカは日本を実質的な保護国(注:他国の主権によって保護を受ける、国際法上の半主権国)とし、以後、一貫して日本をそのように扱い続けた」として、日本はま未だにアメリカの保護下にあり、二国間としての正式な関係にはなっていないと分析している。鳩山政権で、初めて関係性を"二国間"として属国でない交渉をしようとしていて、そこには日米のこれまた免疫システムが働き、妨害工作が行われていることも指摘している。 氏の論文の中から「マスコミ」と「日米関係」についてピックアップさせていただいた。 「マスコミ」編 ≪日本の新聞は、筆者の知る世界のいかなるメディアにも増して、現在何が起こりつつあるかについて、きわめて均質な解釈を行う。そしてその論評内容は各紙互いに非常によく似通っている。かくして、こうした新聞を購読する人々に、比較的大きな影響を及ぼすことになり、それが人々の心理に植えつけられるという形で、政治的現実が生まれるのである。このように、日本の新聞は、国内権力というダイナミクスを監視する立場にあるのではなく、むしろその中に参加する当事者となっている。有力新聞なら、いともたやすく現在の政権を倒すことができる。彼らが所属する世界の既存の秩序を維持することが、あたかも神聖なる最優先課題ででもあるかのように扱う、そうした新聞社の幹部編集者の思考は、高級官僚のそれとほとんど変わらない。 日本の政治がきわめて重要な変化の時を迎えたいま、新聞が信頼できる監視者の立場に就こうとしないのは、非常に残念なことだ。これまで日本のメディアが新しい政府について何を報道してきたかといえば、誰の役にも立ちはせぬありふれたスキャンダルばかりで、日本人すべての未来にとって何が重要か、という肝心な視点が欠落していたのではないか。 つい最近、筆者が目にした日本の主だった新聞の社説も、たとえ証拠が不十分だったとしても小沢が無実であるという意味ではない、と言わんばかりの論調で書かれていた。これを読むとまるで個人的な恨みでもあるのだろうかと首を傾げたくなる。日本の未来に弊害をもたらしかねぬ論議を繰り広げるメディアは、ヒステリックと称すべき様相を呈している。 日本のメディアは自由な立場にある。しかし真の主権国家の中に、より健全な民主主義をはぐくもうとするならば、日本のメディアは現在のようにスキャンダルを追いかけ、果てはそれを生み出すことに血道を上げるのを止め、国内と国際政治の良識ある観察者とならなければならない。そして自らに備わる力の正しい用い方を習得すべきである。さらに政治改革を求め、選挙で一票を投じた日本の市民は、一歩退いて、いま起こりつつあることは一体何であるのかをよく理解し、メディアにも正しい認識に基づいた報道をするよう求めるべきなのである。≫
≪鳩山が対米外交において失策を重ねていると批判する人々は、ことアメリカとの関係においては正常な外交というものが存在しない事実を見過ごしにしている。なぜならアメリカはこれまでも日本を、外交には不可欠な前提条件であるはずの真の主権国家だとは見なしてこなかったからである。そして日本は最後にはアメリカの望み通りに従うと、当然視されるようになってしまったのだ。鳩山政権は、これまで自民党が一度として直視しようとはしなかったこの現実に取り組む必要がある。 だが問題は厄介さを増しつつある。なぜなら今日のアメリカは戦闘的な国家主義者たちによって牛耳られるようになってしまったからだ。アメリカが、中国を封じ込めるための軍事包囲網の増強を含め、新しい世界の現実に対処するための計画を推進していることは、歴然としている。そしてその計画の一翼を担う存在として、アメリカは日本をあてにしているのである。
ところで、前述のクリントンとゲーツが日本に与えたメッセージの内容にも、姿勢にも、日本人を威嚇しようとする意図があらわれていた。しかし鳩山政権にとっては、アメリカの脅しに屈しないことが、きわめて重要である。日本に有利に問題を解決するには、しばらくの間は問題を放置してあえて何もせず、それよりも将来の日米関係という基本的な論議を重ねていくことを優先させるべきである。 このことからもわかるとおり、「対米従属外交」というよりは宗主国に対しての「対米隷属外交」だったことがわかる。これを転換し「普通の二国間関係」にしていくためには、鳩山政権は、一旦日米関係を白紙に戻すというよりも、断ち切る、くらいの決意が必要である。日本がアメリカを必要としているのではなく、アメリカが日本をより必要としていることも指摘を受けて初めてわかるもので、今までのようにアメリカの顔色を覗うことも全くないし、普天間移転についても、「しばらく放置」して真剣に二国間の関係を見直していけば、マスコミは狂ったように爆音を鳴らすだろうが、国民はそのことの意味がわかれば、納得するはずである。 マスコミや一部抵抗勢力が思っているほど全ての国民がバカではない。
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