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世界中から優秀な頭脳と若い労働力を集めることの出来る、開放性と発展性こそが米国の活力の源 では日本は?
http://www.asyura2.com/10/senkyo82/msg/650.html
投稿者 ダイナモ 日時 2010 年 3 月 18 日 12:44:30: mY9T/8MdR98ug
 

雑誌「世界」は岩波書店の看板雑誌だからどんなに読者が少なくなっても廃刊にすることはないだろう。現在の発行部数は5万部程度ではないだろうか。唯一といってもいい「左派系雑誌」の発行部数がこれほど落ち込んでいる現状が日本の将来を暗示しているようだ。

http://www.iwanami.co.jp/sekai/

雑誌「世界」編集後記
(2010年4月号)
岡本 厚

 時の首相・中曽根康弘が、「日本は単一民族だから高い教育水準を保てるが、アメリカは多民族だから難しい」と発言し、国内外から激しい非難を浴びたのは1986年のことである。
 時代はバブルに向かう直前、日本経済は絶好調で日本製品が世界中を席捲し、人びとは「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の声に酔っていた。「日本人 (優秀) 論」が盛んに交わされていた頃である。
 いまや隔世の感があるが、中曽根発言の背景にあった「日本人は単一民族」「同一の文化、言語、考え方」(=だから優秀) という考え方は、現在も人々の心の中に根強く生き残り、時折噴出する。
 単一民族意識の裏側にあるのが、異質を排除しようとするゼノフォビア (外国人忌避) である。今月号稲垣・今福対談によれば、ゼノフォビアとは「広く一般大衆の集合的無意識を受け止める心理機制」で、それがきわめて明確に、横綱・朝青龍追放劇に現れているという。
 バブル崩壊以後、「失われた20年」を経験し、なおデフレの中で苦悶し続けている現在からみれば、日本経済の好調が「日本人の優秀さ」によるのではなかったことは明らかである。むしろ冷戦時代、周辺で内戦、戦争、紛争が絶えなかったのに対して、相対的に平和で、人びとが安定した日常生活を送ることが出来たことが大きい。それが証拠には、周辺で戦火が止んだ1970年代以降、韓国、台湾、シンガポールなどが続々成長を遂げ、続いて中国、ベトナムなどが破竹の勢いで発展しているではないか。
 いま、中曽根発言とはまったく逆の議論が行なわれている。「ニューズウィーク」誌国際版編集長のファリード・ザカリアは、「米国は衰退するか」という問いを立て、グローバル化の中で米国の相対的な力の低下(他勢力の台頭)は否めないとしながら、次のように指摘する (Foregn Affairs, May/June 2008、邦訳『アメリカ後の世界』徳間書店)。
 アメリカには発展を支えるダイナミズムがある。その強みの一つは、高等教育の優秀さだ。世界中から優秀な学生が集まってくる。もう一つの強みは、大量の移民を受け入れる寛容さがあることで、2030年までに米国の労働力人口は6500万人増加する。ヨーロッパはほぼ横ばいで、高齢化が進行する。より深刻なのは、アジア諸国で、日本、韓国、台湾、中国はすでに出生率が急低下し、日本では人口減少時代に入っている。中国でさえ今後、驚くほど高齢化が進むという。人口を維持するには移民の受け入れしかないが、ヨーロッパもアジアも、異質の文化をもつ人びとを容易には受け入れられないだろう、とザカリアはいう。
 世界中から優秀な頭脳と若い労働力を集めることの出来る、開放性と発展性こそが米国の活力の源と、自らインド出身のこのジャーナリストは結論づける。
 翻って、移民どころか、かつて植民地として支配し、その結果として日本に住まざるをえなくなった人びとやその子孫を含め、日本に永く住んで社会をともに築いていこうとする外国人に、地方参政権を付与することさえ反対する、一部の人びとの狭量さ、閉鎖性には暗然とする。
 国内において異質なものとの共存、共生を図ることなしに (本号、田中、徐論文)、東アジアにおいて共同体を築くことなど、夢の夢である。進歩性と保守性がまだら模様に存在するのが鳩山政権だ。政権が保守の政策に傾けば、日本の衰退はいよいよ深まることだろう。

 

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コメント
 
01. 2010年3月18日 13:55:20
さっき、新司法試験のところで考えたけれど、多くの開放性・透明性が求められているでしょうね。

02. 2010年3月18日 14:05:56
能力の足りなかった人、年とって衰えてきた人には永住を認めず、外国に追い出すんですね。
使えるうちだけ自国で働かせて、使えないとなったらポイ捨て。
トヨタの派遣切りにも似てるけど、日本は決して真似すべきでない。

03. 2010年3月18日 14:40:20
米国は衰退しますよ。
9・11以降、夢の国ではなくなった。
吸引力も落ちつつある。
労働力として搾取して、兵役で使い捨て。
大企業優遇が止まない、オバマの経済政策は国民を裏切った。
日本の官僚は、良い労働力悪い労働力に分けて考え、美味しいとこ取りする心算。
漫画規制でも良い漫画悪い漫画、良い同人誌悪い同人誌に分けて美味しいとこ取り。
自分達が良い官僚悪い官僚に分けられて、中国式に悪い官僚には死刑も有りとかなったら、どんなに慌てる事だろうか。
想像力が無いって事は高学歴でも馬鹿って事です。
未だに米国を理想と思う頭の固さとかね。

04. 2010年3月18日 15:43:56
 アメリカの様にスゴ〜イ国にならなくていい。逆にアメリカを反面教師にしてほしい。中層以下の多くの国民が住みやすい国にしてくれた方が断然いいですの。この岡本 厚とかいうのイラネ。

05. 2010年3月18日 15:43:57
テレビで日本で1,2をあらそう科学者や医者のドキュメントを
ときどきやってるが、たいてい居住地はアメリカだ。
理由は研究補助費が多く、研究内容も自由だからというのが多い。
引き抜かれているんだなー、とその都度思った。

日本では研究費は中抜きされて、最終の科学者・医者にはすずめの涙
ってよく聞くでしょ。スポーツでも、スピードスケートの選手が
テレビでいってた。「外国の試合では、幹部の人は困らず、選手は
赤字だって」。


06. 2010年3月18日 16:30:44
親米標榜している雑誌だって、最近はこんなあからさまなアメリカ賛歌載せないんじゃないの。
岡本厚氏は「好戦の共和国アメリカ」や「ルポ貧困大国アメリカ」読んで勉強し直したら。
ちなみにどちらも岩波新書(爆)。

>唯一といってもいい「左派系雑誌」の
編集後記が
>これほど落ち込んでいる現状が
岩波書店の
>将来を暗示しているようだ。


07. 2010年3月18日 18:34:12
日本は劣等感の強すぎる人が多くて人間関係が面倒くさすぎる
能力的に偏った人間の生きにくい社会

08. 2010年3月18日 19:27:30
アメリカは世界一巨大なネズミ講国家です。
その餌はノーベル賞の人材、資源、お金、労働力、麻薬、等なんでもござれ。
地球とて有限資源だからこのネズミ講は必ず行き詰ります。いや既に行き詰まりました。
これの物真似をした国や業界も次々に弾けているのは皆様ご存知のこと。
本家のアメリカも本質的にどんなにあがいても立ち直れません。
遠からず分解するはずです。

09. 2010年3月18日 22:10:57
Xenophobia ― ゼノフォビアという言葉があります。 ”外国人”だとか”異種” ”外部”という意の<xeno>. に<phobia> こちら由来はギリシャ語のphobos (fear)で名詞と連結して、〜恐怖症,〜嫌いといった意味合いになるものです。
「ゼノフォビア」とは?1000人以上の外国人が避難。(南ア) 南アフリカ人が自分たちの生活を侵されたくないと、移民してきた外国人に暴力を振るう「ゼノフォビア(Xenophobia)」。 数年前から徐々に過激化している

10. 2010年3月18日 22:27:16
「尊皇攘夷論ゼノフォビア派(極右)と開国論共存、共生派(東アジア共同体)と中間論派(日和見)」に大別された論争になろう。」

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