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【法務省と千葉法務大臣が民主的政権を崩壊させる】 http://www.asyura2.com/10/senkyo82/msg/630.html
「刑事訴訟法の一部を改正する法律案(取調べの録画・録音による可視化法案)」について、 普天間問題、内閣記者クラブ問題、冤罪防止法案の延滞と民意からの離反が内閣を崩壊させると思う。支持率低下の原因は、「政治と金」ではなく、「内閣の優柔不断」に対する国民の諦めが原因だからである。 公約の実現は二種類に分けて実現させるべきである。 遅延や混乱が内閣を危機に落とし込む公約の早期実現については、関係大臣によるばらばらな行動や発言を抑えること。そして、官僚の意見に対して批判的な評価をしない閣僚の発言が支持者の諦めの原因となっていることを認識すべきである。 普天間問題、内閣記者クラブ問題、冤罪防止法案についての民意は先の総選挙で明らかである。内閣総理大臣が議長となって整然とした解決をしてゆくべきである。 以上が結論と提言であるが、「刑事訴訟法の一部を改正する法律案(取調べの録画・録音による可視化法案)」について時系列的整理を行った。 ■日本は国際連合の人権(自由権)規約委員会に加盟している。その委員会で日本の人権保護に関する法律と人権保護の実態が審査され、1990年ころから数次にわたって指摘されてきた。しかし、日本政府の是正は遅々として進まず、1998年には“総括所見−日本”と題する告是正勧告が出された。 「1998勧告25.委員会は、刑事裁判における多数の有罪判決が自白に基づくものであるという事実に深く懸念を有する。自白が強要により引き出される可能性を排除するために、取調べが厳格に監視され、電気的手段により記録されるべきことを勧告する。(以下、是正すべき項目が列記されている。)」 ■刑事裁判の改善に取り組む姿勢を見せない法務省に業を煮やした野党民主党は、2007/12/04、参議院に「刑事訴訟法の一部を改正する法律案(取調べの録画・録音による可視化法案)」を提出。法案発議者で法務委員会理事の松岡徹、千葉景子両参議院議員他が会見した。 会見で千葉議員(当時)は、これまで衆議院でも同様の法案を提出してきたが、志布志事件や富山氷見事件などの冤罪事件が次々に明らかになっている現状を踏まえ、審議・成立させることが民主党の責任であるとの認識のもと、法案を提出したと表明。 法案では、(1)ビデオ等の録画・録音による取調べの可視化、(2)録画等のない自白の証拠能力の否認、(3)検察官手持ち証拠リストの開示――などを主な内容とし、段階的適用を定めている。 この法案は参議院で可決されたが、衆議院で否決された。 ■それでも、日本政府はのらりくらりと、日本の特殊事情を述べるばかりで、是正が進まなかったので、国際連合人権規約委員会は最後通牒とも言える再勧告を提出した。 とりわけ問題とされたのが刑事裁判における冤罪防止と被告の人権侵害を防止する法律の制定である。 “総括所見−日本”は、福島瑞穂議員のHPにある翻訳を見ると、日本政府の怠慢に対する婉曲な非難から始まる。 是正の行われない事項の多くは、冤罪と被告人権無視を生み出す刑事裁判の是正に関することである。 「19.締約国は、虚偽自白を防止し、規約14条のもとに保障された被疑者の権利を確実にするために、被疑者への取調べの時間に対する厳格な時間制限や、これに従わない場合の制裁措置を規定する法律を採択し、虚偽の自白を防止し、取調べの全過程における録画機器の組織的な利用を保障し、取調べ中に弁護人が立ち会う権利を全被疑者に保障しなければならない。 で始まるが、要約すると次の項目を勧告している。 ■是正する気が無く、人権規約委員会を脱退する意思もない内閣を見た野党連合は、2009/04/03に、民主党・新緑風会・日本、社会民主党・護憲連合の2会派共同で、衆議院で廃案となっていた「刑事訴訟法の一部を改正する法律案(取調べの録画・録音による可視化法案)」を参議院に再提出した。 法案提出者は、直嶋正行政調会長、法案発議者の松岡徹、松野信夫、前川清成各参議院議員、社民党の福島党首である。内容は前回法案と同じである。 社民党の福島党首は、日本では志布志事件や富山氷見事件など、冤罪事件が後を絶たないと指摘し、「冤罪事件を生まないことが大事なこと」だと強調。裁判員制度実施にあたり必要な条件であるとして、「できるだけ早く審議入りし、ひとつの担保として成立させたい。 極力間に合わせるべく頑張っていきたい」と語った。 この再提出法案は参議院で可決されたが、衆議院で再度否決された。 ■2009年9月には総選挙で勝利した民主党中心の連立政権が誕生した。しかし、千葉景子法務大臣を責任者とする法務省は是正努力を開始したようには見えなかった。 そして、検察による民主党幹部攻撃が激化し、東京地検、大阪地検、札幌地検による執拗な捜査の結果、民主党石川議員を始めとした秘書や支援者に多くの犠牲者が出た。 同時に、「政治と金」問題が民主党にあるという刷り込みがマスコミをあげて繰り返され、内閣支持率が半減するというマスコミ世論調査上の効果を上げて今日に至っている。 ■こうした間に、冤罪事件はますます広がりを見せている。志布志事件や富山氷見事件および高知白バイ事件などの民間人に対する冤罪事件で始まり、政治家への冤罪的捜査が露骨になってきた。 福島県佐藤知事は虚偽の自白を強制され、厚生省村木局長の証人全員が虚偽の自白を強制されたと法廷で陳述し、大久保秘書に至っては虚偽の自白すらなく、検察は倫理的自己崩壊の状態にある。 今や、検察は「正義の番人」ではなく、「悪徳の権化」である。 数人の検察官の立身出世のために、民主的に行われた政権交代を崩壊させるという、言語に絶する退廃ぶりである。 この退廃はマスコミもまた同じである。 ■良心的な元検事は、特捜だけが倫理崩壊していると言う。良心的なフリー記者は検察がマスコミに圧力をかけていると言う。 筆者は、検察警察全体が多かれ少なかれ、国連人権規約委員会の指摘する自白強制を手柄とする冤罪への陥穽に陥っているとおもう。それは、一部検察官の問題ではない。 マスコミは、法務大臣が「検察リークは無い」と公式回答し、毎日新聞の岸井氏が「記者が予想される事件構造を説明して、検察官の顔色で判断する」とテレビで公にした。これは、「誰も責任を取らない−いつも本質的な改善をしない」日本の権力者たちの特性そのままである。 ■2009年8月の政権交代は、100年以上続いてきた秘密主義で無責任かつ強権体質の政治を、公開主義に基づく民主的議論で妥協点を見出してゆく政治へ、改革することであったはず。 法務大臣による閣議決定された「検察リークは無い」回答や、地検記者会見のオープンを問われて、「私が指導できる立場ではない」と回答した挙句に、今回の「可視化法案、今国会見送り=提出は来年以降」(時事報道)である。すでに期待はしていなかったが、諦めが落胆と怒りに変わる。 ■千葉法務大臣自信が発起人となって法案を提出し、参議院で可決(衆議院否決)された法案である。 (1)検討は10年以上前から継続的に行われてきた。国際連合人権規約委員会も具体的な是正勧告を行っている。(2)機材整備の数百億円など問題ではない。少なくとも計画的段階的に実施すると法案に明記されている。段階的にというなら、否認案件や特捜案件から可視化を義務付けすれば良い。 ■法務大臣は、就任したら直ちに是正に着手すべきであった。未だに何もしていない。何もしないのなら、国際連合人権規約委員会から脱退すべきである。法務省内または内閣府内に是正委員会を作って活動していたなら、少なくとも今回の特捜による恣意的捜査を牽制できたはず。大変な怠慢だと思う。 ここまで指摘されてもやる気が無いと言われるのなら、冤罪事件の責任を法務大臣個人が取るべきである。根拠は以下のとおり: ■検察とマスコミの総力あげての民主党攻撃によって民主党の支持率は低下した。 公約の実現は二種類に分けて実現させるべきである。 法務大臣や官房長官はこの点を理解していない。「毅然たる態度で速やかに実現」しないと内閣の命取りになりかねない改革を、漫然と協議調整を重ねて段階的に実現してよいと勘違いしている。 こういう勘違いが政権中枢にあることが静かな革命内閣の咽に刺さった棘であることを、鳩山総理は認識すべきである。
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