投稿者 クマのプーさん 日時 2010 年 3 月 13 日 23:23:43: twUjz/PjYItws
http://gendai.net/news.php?m=view&g=syakai&c=020&no=44997
2010年03月13日 掲載
参院選自民1人区は全滅
消滅目前の自民党
自民党の与謝野元財務相が月刊誌で「このまま手をこまねいていたら、自民党は近い将来、永田町から消え去ってしまうだろう」と書いていたが、本当だ。脳死状態の谷垣自民。それを尻目に着々と選挙準備を進める小沢。
両者を見ていると、戦う前から「勝負あった」のではないか、と思えてくる。
小沢というのは、恐ろしい男だ。こと選挙に関しては、詰め将棋のごとく、攻めてくる。
たとえば、今月3日、民主党は参院選の1次公認を発表した。比例名簿にさりげなく載っていたのが小寺弘之前群馬県知事である。
「小寺さんといえば、元自治官僚。中曽根陣営の支援を受けて当選した元知事です。そんな人が民主党の比例で出る。もちろん、後援会を引き連れてです。その後援会は中曽根陣営と重複する。今度の選挙で改選を迎える中曽根弘文元外相は泡を食っているでしょうね。群馬選挙区は前回選挙から定数2が1になった。食うか食われるかなのに元知事の離反は痛い。群馬選挙区では民主の現職、富岡由紀夫氏が有利になってきました」(地元の選挙関係者)
小寺を口説き、出馬に持っていったのはもちろん、小沢だ。前々から秋波を送り、今年1月、電光石火で仕掛けたのだ。
●神出鬼没で「自民王国」切り崩し
その小沢は今月5日、鳥取に出没した。2人の公認候補とともに会見に臨むためである。ひとりは選挙区から立つ新人の坂野真理。32歳の精神科医だ。もうひとりは比例区から出る田村耕太郎参院議員。なんと、元自民党の現職議員だ。
「鳥取の自民は強い。石破政調会長の地盤ですからね。民主が大勝した昨年の衆院選でも、自民は県内2議席を独占した。そこで、小沢はアウンの呼吸で自民党の現職参院議員、田村を民主党に引き入れたのです。田村が民主に鞍替えしたことで、今度の参院選がガ然、有利になっただけではない。民主党は参院で社民党抜きでも過半数を確保した。一石二鳥、三鳥の妙手でした」(政界関係者)
坂野は若くて、かわいらしい。浮動票が見込めるうえに、田村が持ってくる組織票が加わる。万全の選挙対策だ。こうして、小沢は次々と自民王国を切り崩している。
それに対して、谷垣は国会での論戦も迫力不足だし、選挙対策でもやられっぱなし。ますます、アホに見えてくるのだ。
●参院のドンを筆頭に自民の大物議員は総崩れ
こんな調子だと、本当に自民党は参院選で壊滅的惨敗を喫するのではないか。ヘタすりゃ、選挙前に分裂、消滅なんてことがあるかもしれない。
なにしろ、参院選の雌雄を決する1人区で自民党は全滅の可能性すらささやかれているのである。選挙分析で定評のある政治ジャーナリストの野上忠興氏はこう言う。
「29の1人区で民主党は前回23勝6敗でした。自民党が強いのは中曽根弘文氏の群馬、青木幹雄氏の島根、岸信夫氏の山口、鶴保庸介氏の和歌山などです。常識的に見れば、このあたりはまず、落とさない。でも、それが最近は分からなくなっているのです。群馬は尻に火がついているし、青木幹雄氏も互角という情報があります。安倍晋三元首相ががっちり票を固めている山口だって、どう転ぶか分かりませんよ。青木氏の島根は、07年の参院選では国民新党の亀井亜紀子が制した。昨年の衆院選の比例票は自民17万票、民主14万票でした。単純に比べると自民圧勝ですが、社民、国民新党の票が6万5000もあるのです。これが上乗せされると、民主候補が逆転する。山口も同じで、社民、国民新党で4万8000票、共産党票も5万近くある。さらに学会・公明が10万票。去年の衆院選の比例票を見ると、民主、自民とも31万票で拮抗していた。去年は特別だとしても、こりゃ、どうなるか分かりませんよ」
中曽根、青木、岸らが落ちたら、自民は目も当てられないことになる。二階俊博元経産相が地盤を固める和歌山だって、あれだけ二階疑惑が世間を騒がせた後だ。「捜査当局の動き次第では、まだまだどうなるか分からない」(地元民)の声がくすぶる。前回、自民が勝った大分や福井も接戦だったから分からない。
こうして見ていくと、1人区全滅はあり得る。「まさか」とタカをくくっていられる自民党関係者はいないはずだ。
●学会票も組織票もカネもない
周到な小沢は先月26日、創価学会の秋谷栄之助前会長とホテルで会談した。これも計算ずく。学会・公明の自民離れを印象付けるのが狙いだ。自民党の候補者は気も狂わんばかりではないか。
「自民党にとって、最大の誤算は、ここにきて、自公選挙協力が成り立たなくなったことでしょうね。自公協力を推進してきた太田昭宏前代表の参院選出馬を取りやめた公明党は、民主党との関係修復に舵を切った。参院選では得意の“人物本位”という形で、中立になるか、民主党候補の支持に回るはずです。それでなくても、自民党は農協、医師会などの支持団体が離れている。最大の票田だった公明党・創価学会の協力を得られなければ、選挙にならないと思います」(政治アナリスト・伊藤惇夫氏)
ないない尽くしの自民党はカネもない。政党助成金が50億円も吹っ飛び、経団連からも見放された自民党は、パーティーを開いても全然、カネが集まらない。候補者に配る軍資金すらないのである。
これじゃあ駄目だ。自民党は今後も離党者が相次ぐ。櫛(くし)の歯が欠けるように組織が細る。離党者が出るごとに、支持者や後援者も離れるから、ますます、選挙はきつくなる。消滅危機は現実だ。
「岐阜では今月1日、松田岩夫参院議員が自民党に離党届を提出、除名処分になりました。民主党から出馬する元政策秘書を支援するためです。これも小沢シナリオ。秘書を一本釣りし、議員もろともひっくり返す大技です。自民党はなす術(すべ)なしです」(選挙対策関係者)
●小沢は「勝負あった」と笑っている
大新聞・TVは二言目には民主党の危機を煽るが、見当はずれだ。「政治とカネ」の問題がくすぶり、鳩山政権の支持率が下がっても、小沢は「フフン」と笑っている。もう「勝負あった」も同然だからだ。
「今度の選挙は、かつての国政選挙とは様相が一変します。これまでの選挙は自民党候補が組織票、民主党候補は浮動票頼みだった。しかし、今回は経済団体から労組まで組織という組織の票は民主党に集まり、逆に自民党は個人票と浮動票で戦うしかない。でも、今の自民党に誰が投票しますか。もちろん、民主党に失望した無党派層もいるでしょうが、彼らは棄権するだけです。だから、投票率は下がる。でも、これは組織票を固めた民主党有利に働く。小沢幹事長が『民主党の支持率はまだ高い』と言ったのは、計算できる票はがっちり抱え込んでいるよ、という自信の表れだと思います」(伊藤惇夫氏=前出)
これが冷静なプロの見立てなのだ。与謝野が予想するように、自民党に明日はない。
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