投稿者 官からアメリカ人へ 日時 2010 年 3 月 10 日 20:03:29: Dx5sTVjBq/alo
【社説】多数の貧困層を保護しなければ少数の富裕層も危うい
記事入力 : 2010/03/09 08:19:58
昨年、韓国の貧困層が305万8000世帯を数え、初めて300万世帯を突破した。全1692万世帯の18.1%に相当する。貧困層は昨年1年間で13万4725世帯増えた。景気低迷で7万2000人分の雇用が失われたためだという。
世帯数全体を所得順に並べた場合、中央値の50%未満が貧困層、50−150%が中産層、150%以上が高所得層に分類される。
韓国社会の貧困層の比率は、2006年に16.7%、07年に17.4%、08年に17.5%と年々高まっている。政府の福祉支援を含む可処分所得を基準とした貧困層の比率も15%に達し、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の12%を上回っている。中産層の比率も06年の60.8%から昨年は58.7%に減少した。社会の中核を支える中産層が崩壊し、貧困層に転落していることになる。韓国経済の最近の特徴として、経済が成長しても雇用が増えない点が挙げられる。成長を主導する分野が大量雇用を必要とうするサービス産業ではなく、労働力を最大限減らす自動化を特徴とする製造業だからだ。
韓国が今、これほどの自由民主主義を享受し、韓国経済が内部対立で崩壊することを防ぐ「衝撃吸収装置」を備えるようになった要因は、1970−90年代にかけ、成長を続けた中産層のおかげだ。同様の論理で、中産層の減少と崩壊、そして貧困層の拡大は、近い将来に自由民主主義と自由市場経済の基盤を揺るがす要因となる。こうした現実の前で、自由民主主義の基本原理が「結果の平等」ではなく「機会の平等」だと言ってみたところで無意味だ。形式的な機会の平等が実質的な「結果の不平等」を生み、それが「機会の平等」をも脅かすことになれば、自由民主主義を根底から覆してしまうからだ。
大検察庁(最高検に相当)の犯罪分析報告書によると、生活水準別の刑法犯比率は、上流層が0.6%、中流層が21.4%なのに対し、下流層は43.9%に達するという。少年犯罪の場合、下流家庭の子供が62%を占める。このため、社会的不平等を生む要因が教育格差にある点を直視し、経済的論理ではなく、「社会保護」の観点から貧困層問題に総合的に取り組む必要がある。貧しい多数を保護できない社会は、結局少数の富裕層も守れない結果を招く。韓国社会が階層の差を乗り越え、貧困問題解決の緊急性に気づかなければならない理由もそこにある。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/news/20100309000010
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