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『誰が日本国家を支配するか』の闘争」(Electronic Journal) http://www.asyura2.com/10/senkyo82/msg/197.html
http://electronic-journal.seesaa.net/ 長崎の知事選と町田の市長選の2つで民主党候補が敗れると、新聞・雑誌・テレビなどのマスコミは、またしても世論調査を行い、小沢の幹事長の辞任を70%の国民が望んでいるなど、民主党の足を引っ張る論調に終始しています。 したがって、あまり深く考えないで新聞やテレビを見ていると民主党は例の小沢の政治とカネの問題で、相当厳しい状況に追い込まれていると錯覚してしまいます。 Electronic Journalは民主党に肩入れするわけではありませんが、民主党はそんなに追い込まれているのでしょうか。そんなに嫌われているのでしょうか。日本経済新聞社とテレビ東京が2月26日〜28日に共同で実施した世論調査によると、「支持または好意を持つ政党は」については、次の結果になっているのです。 民主党 41% 政党支持率で見ると、民主党の支持率は、他のすべての野党の支持率を合計したものよりも高いのです。これだけ民主党が叩かれているのに、自民党の支持率は相変わらず低位にあります。 それに、選挙までには4ヶ月もあるのです。民主党の支持率回復の可能性は十分あるでしょう。なぜ、大マスコミはそれなのに民主党危うし、小沢辞任を!と迫るのでしょうか。大マスコミにしては偏向が過ぎるのではないでしょうか。 小沢は寡黙な人で不必要なことはいっさいしゃべらない。だからいろいろいわれるのでしょうが、きちんと目標を立てて、一歩一歩着実にコトを進めているのです。かつて小沢は自民党を離党すると、新生党を結成して細川連立政権に参画し政権交代─非自民7党一会派─を果たすと、政権交代可能な選挙制度、小選挙区比例代表並立制を成立させているのです。これは小沢にとって大きな一歩といえるでしょう。 その後新進党を経て自由党時代になると、今度は自民党と組んで国会改革を進め、自民党がそれに魂を入れず形骸化させたものの、制度として定着させるなど、結局やるべきことを一歩一歩進めているのです。 そしてその仕上げをするべく、屈辱的な条件を飲んでまで民主党に合流し、自らが代表となった2007年の参議院選で与野党逆転を果たしたのです。そして2009年8月31日に衆議院選で圧勝して政権交代を成し遂げているのです。残るは2010年7月の参議院選で過半数をとることだけが残されているのです。この目標の達成については、今年の1月15日に石川議員が逮捕されるまでは、ほとんど確実に達成されるという状況にあったことは確かです。 小沢は、今年の自宅での新年会の席上、次のように決意を表明しているのです。「今度の参院選、これが本当の改革の、国民の生活が第一、その 政治を実行するための最終戦とそのように位置づ付けている。 何としても過半数を取って、既存の勢力の抵抗を排除し、本当 の意味の改革を実現しなければならないと考えている」─2010年小沢邸での新年会の挨拶より 日刊ゲンダイ/2010.3.2(1日発行) このままにしておくと、本当に小沢は天下を取る─自民党+官僚機構+大企業+大マスコミの連合軍は、危機感を強めたと思うのです。小沢は本気であり、ここで潰さないと、大変なことになると考えたとしてもおかしくないでしょう。 ラスプーチンといわれる佐藤優氏は、今回の検察の動きと民主党について、次のような独特の見方をしています。 「検察の動きをミクロ的に見ていると、かえって事態の本質をとらえることができなくなってしまう。本件について筆者は2009年8月30日の総選挙で民主党が308議席を獲得し、政権交代が起きた結果、「誰が日本国家を支配するか」を巡って起きている権力闘争と見ている。一般の国民の利害とは関係のない「あの人たち」の権力闘争だ」─『中央公論』/2010年3月号より 佐藤氏は明確にはしていないが、ここでいう「あの人たち」とは、明らかに国家公務員上級I種試験や司法試験などの難しい資格試験に合格したエリートを指していると思われます。彼らは、少なくとも自民党政権下においては、実質上日本国家を動かしているのは上級官僚たるわれわれであると思ってきたし、現時点でもそう思っているはずです。彼らは、一般国民を「無知蒙昧な有象無象」として見下しているのです。しかし、民主党は、国家を支配するのは、国民により選挙された国会議員であるべきだと考えています。すなわち、政治主導が行われるべきだと考えています。これは官僚組織にとっては、まさに一大事であり、多少無理なことをしても潰さなければと考えても不思議はないのです。―[小沢一郎論/46]
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