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普天間問題を、豪州やシンガポール、インド、韓国など地域の各国の方が、今の事態を日本より深刻に受け止めている。 http://www.asyura2.com/10/senkyo81/msg/662.html
株式日記と経済展望 2010年3月4日 木曜日 ◆普天間めぐる元米国防副次官インタビュー 主なやりとり 3月3日 朝日新聞 ――それでも鳩山政権が辺野古案以外の案を提示したら米国はどうしますか。 普天間飛行場は、安全や騒音の問題を抱えているから継続使用となっても長続きしない。最終的には海兵隊は撤退しなければならなくなる。 これは日本の政治家や政府当局者もよく分かっていることだ。 普天間にヘリコプター部隊がいられなくなれば、沖縄全体さらには日本全体の海兵隊のプレゼンスももたなくなる。単にヘリコプター部隊、海兵隊の飛行場だけにとどまらない話だ。米軍の日本における軍事プレゼンスが持続できるかどうかという問題になる。 ――佐世保を母港とする海軍の強襲揚陸艦、岩国飛行場に駐留する戦闘攻撃機部隊なども撤退するということですか。 沖縄の海兵隊が撤退することになれば、(それを運ぶ)強襲揚陸艦や、(海兵隊の)戦闘攻撃機部隊を(日本に)置いておく必要もなくなる。 ――どこに行くのでしょう。 一部はグアムに移駐するかも知れないし、ハワイあるいは米本土西海岸に移る部隊もあるかも知れない。 ――米議会の空気は。 米議会も失望している。アジア太平洋地域での前方展開を維持できるかどうか、疑問視し始めている。 ――もし海兵隊が日本から撤退することになった場合、日本の抑止力に与える影響は。 その信頼性に非常に大きなダメージを与えることになる だろう。日本が日米安保条約6条に規定されている、基地の提供義務を果たせない、果たすつもりがないというのであれば、米国も5条に定められている日本防衛義務を再検討しなければならなくなる。要はそういうことだ。 ――米国は日本を防衛しないというのですか。 そういうことではなくて、鳩山政権は、米国の日本防衛能力を低下させると、一体どういう影響があるのかということをよく考える必要があるということだ。 ――しかし米国としても、日本から撤退するわけにはいかないのでは。 米国の立場からすれば、撤退するわけにはいかない。しかし、そうするしかない状況に追い込まれれば撤退する。そうなって最も影響を受けるのは日本なのに、日本にはそれが分かっていないように思える。すでに現状がそれに非常に近づいていることも理解していないようだ。 ――撤退したら何が起きますか。中国が尖閣諸島に侵攻すると思いますか。 どうなるかは全く予想がつかない。しかし、友好国、潜在的な敵国を含めた地域の各国に対して明確なシグナルになることは間違いない。日本と米国は安全保障関係を適切に維持できないということだ。各国は事態の成り行きを注視している。 実際のところ、豪州やシンガポール、インド、韓国など地域の各国の方が、今の事態を日本より深刻に受け止めている。驚くべきことだ。 ――海兵隊が撤退して生まれる軍事力の空白を、日本が埋めることはできるでしょうか。 それは日本の政府と国民が決めることだ。しかし、忘れてならないのは、失うものは単に軍事的な能力だけではないということだ。日本は、抑止力の基礎となる、同盟の能力と戦略的な連携関係も失うことになるのだ。 最終的には海兵隊の撤退は、日米同盟の基本的な持続可能性にも疑問を投げかけることになる。おそらくアジア太平洋地域全体の米軍の兵力配備・構成も大きく変更する契機となるだろう。撤退が引き起こす連鎖反応を甘くみるべきではない。 ――鳩山政権が結論を出すのが、「5月」という期限を越えてしまったらどうなるでしょう。 決定を遅らせることに何ら価値を見いだせない。時間がたてば事態はさらに悪化するだけだ。 ――東アジア共同体をつくり、地域各国との信頼醸成を進めれば米国の軍事力に対する依存を減らすことができるという考え方があります。 もしそれが、鳩山政権の考える日本の安全保障政策であるのならば、米国に説明すべきだ。両国はそれが同盟関係にどういう影響があるのかを真剣に協議する必要がある。しかし、日本に駐留する米軍の能力を削減し、同盟を弱体化することが、日本の安全を高めることになるのだろうか。中国や北朝鮮をより大胆にするだけだ。 ――民主党の小沢一郎幹事長は、「第7艦隊で米国の極東におけるプレゼンスは十分だ」と発言しました。 小沢氏が本当にそう発言したとは思えない。が、もしそうだとしたら、空母打撃部隊といういわば米国にとって「虎の子」の戦略能力を、我々が日本防衛のために必要だと考える軍事力(海兵隊)を不要だと宣言する国に置いておくと考えるのは間違いだ。ある部隊はとどめて、他の部隊は撤退させるということができると考えるのは幻想だ。 ――オバマ政権は、もっと柔軟なのではないですか。 これまで述べたのはあくまで私の個人的な見解だが、それは私の8年におよぶ米政府内での勤務経験に基づくだけでなく、現職の米政府当局者との活発な意見交換にも裏付けられたものだ。米国政府内の日本に対する不満は広くかつ深いものがある。オバマ政権はある段階で何らかの妥協をするかもしれないが、まだ全く分からない。ただ、そうした米側の妥協は同盟を弱体化するものであり、どのような結果を招くのかはよく考えなければならない。それは、すでに始まっているように見える日本の自己矮小(わいしょう)化をはるかに超えたものになる。 (私のコメント) リチャード・ローレス元米国防副次官のインタビューからも分かるように、普天間基地問題は一つの海兵隊基地だけの問題ではなく、アメリカの世界戦略の根幹に関わってきます。このように考えればアメリカにとって日本は最重要同盟国のはずですが、オバマ大統領は中国を最重要相手国と演説しました。21世紀は中国とアメリカとで決めて行きましょうと呼びかけた。 もはやアメリカにとっては日本は居ても居なくてもどうでもよい存在に存在に扱われてしまった。それが自民党政権の崩壊にも繋がったのではないかと思う。「株式日記」でも日本がアメリカを見捨てればアメリカの世界覇権は失われると書きましたが、オバマ大統領にはその認識が無かったようだ。 オバマ大統領がアジア訪問をしても日本のは23時間滞在して中国には4日間滞在した。日本と話し合う問題が無かったのではなく普天間基地問題があった。クリントン国務長官も中国にはオバマ大統領と同行したが日本には来なかった。このようなアメリカン政府の態度を見ればアメリカ離れを促しているのはアメリカ政府自身のように見える。 このように問題が拗れる背景には、アメリカ政府によるジャパンバッシングの問題がありますが、90年代の悪夢がトヨタ叩きで再び甦ってきたように見える。クリントン政権の悪夢がオバマ政権で再び行なわれるのだろうか? 90年代の日本たたきの目標は日本の金融機関であり銀行も証券会社も保険会社もズタズタにされた。 今回のジャパンバッシングの標的は日本の自動車会社にあるようですが、トヨタは最悪の場合はアメリカからの撤退も視野に入れておくべきだろう。欠陥車で集団訴訟に持ち込まれれば懲罰的罰金が科せられて数兆円の罰金判決が出るかもしれない。だから豊田章男社長はアメリカでの公聴会の後すぐに中国に飛んだ。 オバマ大統領が最近になって台湾に武器を輸出を決めたり、ダライラマとの会談をして中国を怒らせていますが、このような対中政策の変更は7月の米中サミットの頃とは大違いだ。日本は放置していてもアメリカに従属しているという甘い見方があったのだろう。それともアメリカ自身が米軍再編で日本からの撤収を考えているのだろうか?
◆「米中G2体制の形成そして日米同盟の解体」 6月2日 ユーラシア21研究所 田代 秀敏 米国と中国とが世界を共同で統括する米中G2体制が急速に構築されつつあり,その陰で日米同盟はなし崩しの解体を迎えつつある。 米中G2体制のアイデアは,米国の金融危機が深刻な様相を呈し出した2008年夏に米国側から提案された。 米国政治ではシンクタンクが非常に重要な役割を果している。その中で米国の政策決定に最も影響力がある政策シンクタンク外交問題評議会(CFR)は,機関紙『フォーリン・アフェアーズ』の日本語版2008年7・8月合併号に,著名な民主党系エコノミストであるC・フレッド・バーグステンの「米中によるG2の形成を」と題する論文を掲載した。英語版での原題は“A Partnership of Equals”,すなわち「対等なるものの協力」であり,中国を米国と「対等」な相手と位置づけている。 同論文の主旨は,「古い問題,新しい問題に関係なく,基本的なアイデアはアメリカと中国がG2を形成し,両国がグローバルな統治プロセスの主導役を担うことだ。もちろん,EU,また案件次第では日本のような他の主要勢力もこのプロセスに関与させる必要がある」という一節に集約されている。これは,公然たる,日米同盟の解消および米中同盟の形成の提案である。少なくとも,日米同盟を米中同盟に従属させることの提案である。 すでに2005年9月21日,当時の米国務次官であったゼーリックは,中国に対して国際社会の「責任ある利害関係者」(a responsible stakeholder)になることを要求した。その延長に米中G2が提案されたのである。 米中G2は静かにしかし着実に形成されつつある。 ◆<批判者本人の時代のずれた認識を元にする「正論」という名の「ずれた」批判> 9月11日 金融戦争の現局面 米国は、冷戦時には中ソからの防衛線として、日本を位置付けて来たが、ソ連崩壊と中国の改革開放の進展、さらには米国の軍事的・経済的疲弊によって、日本に米軍を貼り付けて置く政治的意義は、米国にとって急速に薄れている。その結果自民党政権との間で、既に2006年に沖縄の米軍はグアムへ8000名の主力海兵隊を移転(撤退)し、米軍基地を大幅縮小することが合意されている。 韓国の米軍も殆ど撤退することが、既定路線となっている。日本はアメリカの傘の下にいる下で、中国や北朝鮮に対して強硬な姿勢をとる『虎の威を借る狐』の態度を取り続けることは、今後出来なくなることが、上記より自民党政権下で国際的にも織り込み済である。米国自ら軍事的な関与を弱めると言うことは、政治的な関与も弱くなる(=弱くしようとしている)ことは自明である。 <「G2」を敢えて見ようとしないことは、時代錯誤であり犯罪的ですらある> (私のコメント) それに対して政府自民党はひたすらアメリカに追従する政策を保持し続けましたが、小泉外交の失敗は明らかだ。確かにネオコンのような冷戦時代の生き残り勢力は中国を敵視しているが、共和党の主流派はむしろ中国と手を組んでアジアの覇権を維持しようと考えている。政府自民党は明らかにアメリカに裏切られたのだ。 アメリカは中国と手を組んだ以上は日本がいくらジタバタしても手遅れであり、日本がとれる唯一の手段は自主独立外交しかない。米中が手を組む事でそれ以外のアジア諸国も米中の支配下に置かれる事になりますが、ASEAN諸国やオーストラリアやインドは米中のG2体制に反発を持つだろう。日本はこれらの諸国を結集してG2に対抗すべきだ。
既に90年代とは違って、日本にとって中国が最大の貿易相手国となりアメリカ市場は相対的に小さくなった。台湾も中国との経済関係が深まり中台はますます一体化してきている。日本も韓国も中国との関係を深めて日中韓台は一体化してきている。その上で邪魔になるのが在日米軍なのですが、アメリカ政府はこのような流れが分からないのだろうか? このような状況でオバマ大統領のG2発言が、アメリカにとっていかに危険なものであるのか分かるでしょう。米中が対立していなければ日中韓台はますます一体化して行って、アメリカはアジアから追い出されるのだ。普天間の基地問題はその大きな転換期になるのかもしれない。
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