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鳩山首相は前原国交相を更迭したらどうだ。
ついつい、こう噛み付きたくなる。ＪＡＬ問題では「潰さない」発言が迷走の末、法的整理。トヨタ危機では米国と一緒になって「（トヨタは）問題を軽視していたような気がする」などと言う。自分が米国に乗り込んで、事態解決を図るのが仕事なのに、評論家ヅラの大臣にはウンザリだ。
揚げ句が先月２８日にはこの発言なのである。
「支持率が下がり、選挙も負けている状況では国民の負託に応えられない。どうすれば参院選に勝てるのか、考えていただくことが大事だ」
小沢辞めろ、というのである。内閣の大臣が鳩山の後ろから鉄砲を撃つ。実力大臣ならいざ知らず、チョンボ続きのチンピラが不平不満をぶちまける。こんな連中はとっととクビにすればいいのである。
呆れたといえば、北沢防衛相もそうだ。普天間問題では、ことごとく、鳩山路線に冷水をぶっかけ、だったら、自分で解決策を見つけてくるのかと思ったら、こんなことを言う。
「（小沢幹事長は）夏の参院選前に自ら国民に対し説明する、あるいは自らの立場をどうするというようなことはおっしゃるのではないか。そのことは強く期待したい」
「今日のような状態になったときには現状をよく把握して戦略展開し、前回参院選のように１人区に全力投球して確実に（与党で）過半数を取るような戦略を検討する時期に来ているのではないか」
要するに、民主党単独で過半数を目指し、２人区に２人の候補者を立てようとしている小沢路線に真っ向からノーを突きつけ、見直しを迫ったのである。
こちらも鳩山・小沢執行部に対する露骨な“揺さぶり”というしかないが、さて、北沢は長野選出の参院議員で今夏、改選を迎える。長野は２人区。民主党が自分しか立てなければ、民、自で議席を分け合い、無風当選。しかし、民主が２人候補者を立てると、激戦になる。
●政権交代の歴史的意義が分からないのか
「何のことはない。自分の保身で、小沢路線は駄目と言っているわけです。そんなレベルで現職大臣が執行部に弓を引く。ちょっと信じられない話です」（民主党関係者）
北沢なんて、小沢のおかげで大臣になれたようなものだ。それよりも何よりも、政権交代という歴史的な変革期に、個人の都合を持ち出す神経が分からない。鳩山政権は日本を大きく変えようとしているのに、その大義を理解せず、自分勝手な言動をする。大臣がこれじゃあ、オシマイだ。民主党の面々は本当にガキみたいなのが多い。これでは、歴史を動かせないのだ。
●鳩山支持率下落という世論調査は作られている
前原や北沢がアタフタするのは鳩山内閣の支持率が下がっているからとされる。
朝日の調査では昨年１２月に前月の６２％から４８％に急落し、先月はついに３７％になった。時事通信の調査も３割台。最新の日経の調査では４３％だ（３月１日付）。
こうした世論調査でメディアが必ず聞くのが、「政治とカネ」の問題で、朝日なんか（１）鳩山の修正申告を納得できるか
（２）小沢は国会で説明すべきだと思うか
（３）小沢は幹事長を辞任すべきか
（４）小沢と鳩山の対応に納得できるか
（５）参院選で小沢問題を重視するか
（６）石川衆院議員の辞職勧告決議案を審議しない民主党に納得できるか、
とまあ、ネチネチ質問６連発だ。これだけやられれば、民主党を支持しているのがいけないことのように思えてくる。
日経も同じで、「小沢氏が参考人招致や証人喚問に応じるべきか」「投票で、そのことを考慮するか」としつこく聞いている。聞かれれば、「イエス」と答える人が大半だろうが、それをもって、＜「政治とカネ」民主に影＞と大きく報じるわけである。
おかしいのは、どの新聞も「検察の捜査は行き過ぎだったと思うか」という質問を一切していないことだ。この辺が意図的なのだが、こうなりゃ、鳩山政権の支持率も下がる。しかし、それでも支持が４３％もある。ここに注目すべきだろう。「持ちこたえている」という見方だってできるのだ。
「５割を切りましたが、麻生内閣の末期はひとケタですからね。これだけバッシング報道が続いている割にはこらえている。どの調査も小沢、鳩山の説明に納得していない人が８割もいるが、彼らが不支持に回っているわけではない。民主党の政党支持率も４割以上あり、自民党をダブルスコアで引き離している。新聞が書くほど民主党政権の危機ではありません」（政治評論家・山口朝雄氏）
●自民党は絶対に参院選で勝てない
それなのに、前原らが騒ぐのは、それが党内権力闘争だからだ。ポスト鳩山を狙い、何かにつけて声を荒らげる。これが彼らの戦略で、１日も反小沢の７奉行が集まり、ゴソゴソやっていた。彼らが民主党の危機をあおっているのだ。
選挙分析で定評がある政治ジャーナリストの野上忠興氏はこう言う。
「鳩山政権の支持率低下や長崎県知事選の敗北を受けて、多くのメディアは“民主党は参院選も危ない”みたいな書き方をしていますが、見当違いです。
自民党は衆院選の大惨敗を受けて、政党助成金が激減した。経団連も献金見直しをしたことで、業界、企業献金もごっそり減った。さらに学会・公明党が距離をおき始めたことで、３つのないないづくしに苦しんでいる。カネ、業界・組織、学会です。これでは参院選に勝てません。
その証拠に、鳩山政権の支持率が下がっても、自民党の支持率はちっとも増えていません。これは致命的です。支持率下落は、民主党になびいていた無党派層が一瞬、態度を決めかねているだけの一時的現象だと思います」
これが専門家の冷静な見方なのである。
日経の調査では支持政党なしは１７％。これまでは無党派層の多くは民主党に流れた。だとすると、潜在的な鳩山政権の支持率は５割を超えるのではないか。
●これまでの常識を打ち破る改革を貫け
鳩山政権は気まぐれな世論の動向に一喜一憂することなく、改革路線を貫くべきだ。
「とにかく、ひどいのは何かにつけて、民主党政権の足を引っ張ろうとするやからが多いこと。６０年間も続いた自民党政権と癒着した旧体制勢力が最後の抵抗をしているのです。その中には各省の課長級、捜査当局、大手メディアの幹部クラスも含まれる。彼らが民主党政権の不手際や失態、支持率低下を拡大して喧伝（けんでん）しているわけです」（民主党衆議院議員）
問題なのは、それに乗っかるバカな大臣や反小沢勢力がいることだ。彼らを気にしていたら、財源難など常識的な理由によって、ほとんどの改革が頓挫してしまう。
これまでの価値観を大きく変換し、自民党政権では絶対できなかったことを次々に断行するのが鳩山政権の使命ではないか。こうした発想についていけない連中は切り捨てる。国民のための本当の政治を提示する。そうすれば、「政治とカネ」の問題なんて吹っ飛んでしまう。
鳩山政権は王道を邁進（まいしん）し、改革の果実を一刻も早く国民に見せることに専念すべきだ。
（日刊ゲンダイ 2010/03/02 掲載）
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★民主党の総攻撃は４月から始まる （⇒2010/03/02 オリーブ）
http://www.olive-x.com/news_ex/newsdisp.php?n=85132
目下の課題は、予算と政治主導法案を通し成立させることにある。
４月１日は、選挙日程から３ヶ月余となる期日である。
１０年度本予算が成立し、執行できるようになる。これが政権最大の目標である。
もうひとつは国会法、閣法改正により、内閣人事局、行政刷新会議、国家戦略局などが法的根拠を得る。
（⇒記事全文）
◆小沢幹事長定例会見より（⇒2010/03/03 朝日新聞）
http://www.asahi.com/politics/update/0303/TKY201003030524_01.html
「国会運営の中でも、選挙についても、公明党と協力ということはありません。公明党は公明党の立場で国会運営も選挙も判断するものと思います。私どもはできる限り与党３党一致協力して、その力で過半数、目標の過半数を勝ちたい。そう思っております」
反小沢勢力は幹事長を辞任させたいようですが、身内の足を引っ張るようなことはしてはいけない。選挙の心配をしているよりも自分の為すべきことをやるのが肝要。
党内でガタガタしていたら勝てるものも勝てなくなってしまう。小沢幹事長が言うように、７月の参院選ではなんとしても過半数をとって本当の意味の改革を実現することです。
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