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鳩山内閣の「政治主導」の国家公務員法改正の危険性を暴く(1)/森田実 http://www.asyura2.com/10/senkyo81/msg/584.html
《新連載・鳩山内閣の「政治主導」の国家公務員法改正の危険性を暴く(1)》「若手官僚の迷い深刻」/ルポライター・横田由美子女史の警告〈その1〉 「枝を矯(た)めて花を散らす」(日本の諺)
横田女史は官僚組織の動向を観察して、次のように記している(『政経週報』2010.2.22)。 《若手官僚の聞には悲愴感が漂っている。今後、霞が関から流出していく若手官僚は今まで以上に増えるのではないかと危惧している。政務三役は政治主導で進めたいため、政務官が局長、場合によっては課長のやるべき仕事をやり、課長は課長補佐後期の仕事をしている。 課長補佐の期間は約10年。課長補佐の後期は現場で一番仕事をする時期だが、今では課長補佐前期の仕事をしている。このため、後期に向かって本来、仕事を覚えようとしている課長補佐前期や係長の仕事かほとんどなくなり、どうしていいか分からなくて「自分探し」に悩んでいる。ある課長補佐前期の官僚は「政権交代で1年前とはメ真逆モの政策を振り付けなくてはいけない。自分の存在って何だろう」と、迷い始めている。》 なぜ、このようなことになるのか。鳩山内閣の「政治主導」が、官僚組織の中に混乱を生み出しているのだ。各省の大臣、副大臣、政務官が事務次官、局長、部長、課長、課長補佐の仕事を取り上げた結果、憂うべき現象が起きている。有能な若手官僚が役所での生活に絶望しつつある。これは国力の低下をもたらしている。 鳩山・小沢政権の実際に行っていることは官僚組織の破壊である。官僚組織を破壊すれば、日本がよくなるというのは錯覚にすぎない。いま必要なことは、国民のために「政」と「官」とが協調し、協力することだ。争うことではない。いわんや、「官」を破壊することではない。政治主導は「政」と「官」とが協調する中で、政治家が倫理的卓越性と知的卓越性を発揮することによって実現すべき事柄である。民主党の政治家は、この点をはき違えている。法律で官僚を抑圧することは罪悪である。百害あって一利なしである。私は鳩山内閣の国家公務員法改正に断乎として反対する。(つづく)
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