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“被疑者ノート”を公開@第9回公判|亀井金融相が記者クラブに粘り勝ち、他にも記者会見開放が?(ボヘミアンな京都住まい) http://www.asyura2.com/10/senkyo81/msg/529.html
植草一秀の『知られざる真実』 “被疑者ノート”を公開@第9回公判|亀井金融相が記者クラブに粘り勝ち、他にも記者会見開放が?
“被疑者ノート”というのは大阪弁護士会が取調べの可視化を図り容疑者の人権を守ろうと7年前から差し入れを始めたのがきっかけで全国に広まったそうで、中身はアンケートと簡単な日誌を組み合わせたものをイメージしてもらえればいいかもしれません。 ◆「被疑者ノート」で違法な取り調べを防止 ご当地版も登場 違法な取り調べを防ごうと弁護士が容疑者に差し入れる「被疑者ノート」。「日弁連版」を工夫した「ご当地版」も登場、各地で取り組みが広がっている。 今日の公判で公開されたノートは上村さんが逮捕された2日後に弁護人から差し入れられたそうですが、弁護側はこのノートを証拠請求する方針だそうです。検察が(ほぼ間違いなく意図的に)当時の取調べメモを紛失したとかありましたので、証拠採用されればまた1つ大きなアドバンテージになるかもしれませんね。 次回は来週3月3日、そして翌日4日。4日だったかな?には石井一・参院議員が証人として出るとかいう話ですが・・・。もっとも、今週までの9回の後半で相当に大阪地検特捜部のボロが出まくりの異常な状況ですので、これ以上醜態を晒さないためにも早いとこ無罪で打ち切ったらいいのに、とも思いますが、特捜部から丸投げされた公判部にはなんというか同情すら覚えます(苦笑)。 →・村木厚子さんを支援する会 http://www.airinkai.or.jp/muraki_sien/ ─────────────────────────────────── さて、もう1つ採りあげたいのは閣僚の記者会見開放に関してで、まずはこれまでジャーナリストと亀井金融相から要請されても頑なに開放を拒んできた(仕方がないから亀井さんはわざわざ時間を割いて雑誌・フリー系向けにもう1回会見を開いて対応している)金融庁の記者クラブが、とうとう折れて方針転換、クラブに加盟していない記者やジャーナリストも受け入れることになるようです。 よかったですねぇ〜。というか、記者クラブの連中、ザマーミロ(爆)。 金融庁の記者会見のページを見てもらえれば専門知識があまりなくても一目瞭然で、記者クラブ向けのより雑誌・フリー向けの会見の方が、はるかに面白くていろいろと有意義な情報が多いんですもん。理由はもちろん1にも2にも質問者の質が記者クラブの記者の方が総じて劣っているからで、碌に勉強もせず態度だけは横柄で喧嘩腰、しかも質問が下手ときてるから、答える方から良い回答が引き出せない。他方で雑誌・フリー向けの会見では亀井大臣も大塚副大臣もどこか楽しんでるところすらあって、尚且つ鋭い質問を投げかけて丁々発止や化かし合いのやりとりもあり、動画でアップされたものや文字に起こされたものを見ても亀井大臣の人となりや考え方、大塚副大臣とどういう風に仕事を進めているのかとかが理解しやすいです。ニュースや記事にするならこちらを題材にした方がいいんですよね。 早い話、記者クラブ側の自業自得なんですが(爆)。 そして、鳩山政権でこれまでのところ記者会見を全面開放しているのは岡田外相と亀井金融相、原口総務相、あと閣僚じゃないけど小沢幹事長(新聞TVで印象付けられたのしか知らない人にとっては意外でしょうけど代表の時から会見はオープンにしていてネットで配信もしてます)、のみ。普段あーだこーだと偉そうな口を叩いている人に限って記者会見はオープンにしてなかったりするのですが(誰とは言いませんがヒのつく人とかフのつく人とかマのつく人とか阿波の狸爺とか)、記者会見開放派に新たに小沢鋭仁環境相も加わることになるそうです。環境省の記者クラブも頑ななので亀井金融相のように1日2回会見を開く形式になるようですが、なんにしても多忙な中でよくぞ決断していただいたと思います。他の閣僚にも少しずつ広がるといいですね。ホントは首相が先頭に立って記者会見フルオープンにしてくれるといいんだけど(苦笑)。 〔※2/26追記:会見開放派に枝野幸男・行政刷新相も加わることになるそうです。記者クラブ(内閣記者会)主催のものと別途に枝野大臣主催で週1回、フリーや海外などの記者にも開放した会見を行うとのこと。さすが、それでこそ枝野幸男。〕 記者クラブメディア関連では、検察と報道をテーマにした創出版の緊急シンポジウムがいよいよ明日に迫りました。ストリーミングで生中継もされるので、ぜひこちら[http://opinion.infoseek.co.jp/]でご覧いただければと思います。また、パネリストの1人でもある元大阪高検公安部長の三井環さんが、ジャーナリストの青木理さんとともにBS11の番組に最近出演された際の動画がアップされてましたので、併せてぜひご覧いただきたいと思います。
「権力とメディア 世論誘導の実態」:三井環氏(2) (動画) この動画を新しいウィンドウで見る「権力とメディア 世論誘導の実態」:三井環氏(3)(動画) ◆【郵便不正公判】詳報 声詰まらせ泣き出す元係長 《元係長の上村勉被告が証言台に立った。検察官はまず、前日の証言内容に訂正がないか確認。その後、起訴前に地裁で勾留理由開示公判が開かれた際の状況を尋ねた》 検察官「裁判官にどういう説明をしたか」 上村被告「『村木被告と共謀して』という部分は自信がないし、記憶もあやふやだと申し上げた」 検察官「裁判官は」 上村被告「『あなたは事件のキーマンだから、記憶にあることだけをしっかり述べて』と言われた」 検察官「裁判官に『絶対に関与していない、独断だ』とは言わなかった」 上村被告「はい」 検察官「村木被告の関与を認める調書にもう署名しないとは思わなかったか」 上村被告「後悔するが、一刻も早く拘置所を出たかった。他人を犠牲にして自分のことばかり考える、卑しい自分になった」 《淡々と答える上村被告。ここで検察官は上村被告の自筆の反省文を示した》 検察官「村木被告からの指示を書いているが」 上村被告「最初に書いたときは入れなかったが、『この文章、抽象的だね』と検事に言われた。『弁護士に相談したい』と逃れようとしたら、『相談なんかしてどうする』と言われ、保釈も近かったし、これで勾留が長引くことになったら…怖いから…無理矢理に書かせたものです」 《上村被告は途中から声を詰まらせ、泣き出した。検察官はさらに尋ねる》 検察官「無理やりというが手をつかまれたか」 上村被告「心理的に圧迫をかけられたら同じ」 《検事への恐怖感を訴え続ける上村被告。弁護人は反対尋問で、凛の会についての認識を尋ねた》 弁護人「障害者団体に対するあなたの姿勢は」 上村被告「できるだけ助けてあげたいと思った」 弁護人「証明書は本来の目的の障害者同士の情報交換に役立てると認識していたのか」 上村被告「はい。経済的に弱い障害者団体が安く送れればいいと。課長が出そうが係長が出そうがどっちでもいいと思った」 《午後、尋問は再び取り調べ状況に戻る。女性弁護人は、上村被告が取り調べ内容を記した「被疑者ノート」のコピーを示した》 弁護人「(逮捕2日後の)5月28日の取り調べ事項の欄に『1人で発行するつもりだったのだから村木(被告)から倉沢(被告)に渡したのはおかしい、と認めなかった』。村木被告から受け取ったと倉沢被告が言っていると検事から聞いたのか」 上村被告「はい。何でこういう展開になるのか全く理解できなかった」 弁護人「29日の取調官の態度の欄は」 上村被告「『上村さんだけうそをついているととられる』『記憶がないなら関係者の意見を総合するのが合理的。多数決で私に任せて』と検事が言った」 弁護人「偽証罪と書いてあるが」 上村被告「村木被告がかかわっているようなうそを法廷でつけば罪になる」 《上村被告は淡々と当時の心境を吐露していった》 弁護人「大きな字で『もうあきらめた』。抵抗する気力を無くしたのか」 上村被告「はい」 弁護人「6月15日、『検事の言うことを信じてみようと思う』とは」 上村被告「偽の証明書が2枚あるのかと。私も検事も正しいと思った」 弁護人「6月23日、『保釈という甘い誘惑に負けてしまった』」 上村被告「拒めば保釈に反対されると思った」 《起訴当日の7月4日まで記録は続いた》 弁護人「7月4日『トランプとは、手の内に入れたつもりか』。検事とトランプをしたのか」 上村被告「はい」 《この日終了するはずだった上村被告の証人尋問は終わらず、次回3月3日も続行することに。裁判長は弁護人に対し、被疑者ノートを証拠請求するよう求めた》 ◆ぶら下がりを拒否した岡田大臣と、記者クラブに勝利した亀井大臣に拍手 先週末、次のような記事が外務省記者クラブを揺るがせた。 〈【岡田外相が閣議後の取材を拒否へ 外務省記者クラブへ通告へ】 岡田克也外相は18日までに、閣議後に首相官邸や国会内で行っていたぶら下がり取材に今後応じない意向を外務省記者クラブに通告した〉(産経新聞3月18日WEB版) 最初に筆者の立場を明確にしておこう。筆者は、今回の岡田大臣の決断を完全に支持する。 まず、指摘しておきたいのは、新聞各紙が「岡田大臣の取材拒否」と書いているが、それは事実と若干異なるということだ。 ▼岡田大臣への記者クラブの風当たりはなぜ強いのか なぜなら、就任以来、火・金曜日の閣議後の大臣会見を一貫してフルオープンで開催し、現在もそれを継続している人物こそ岡田大臣その人だからだ。 鳩山内閣の閣僚で取材機会の公平性と平等性に最も腐心してきたのは、他でもない岡田大臣である。それは、政治取材をしているジャーナリストたちに問えば、間違いなく共通の認識になっていることを知るであろう。 にもかかわらず、新聞・テレビなどの記者クラブメディアからの岡田大臣に対する風当たりは強い。なぜか。記事の続きをみてみよう。 〈岡田氏側は、閣議や閣僚懇談会での発言は、あらかじめ用意された発言要領以外は公表しないと閣内で申し合わされていると指摘。閣議があった日の午後には記者会見をしているが、これまでも閣議後の取材は短時間で済ませていた。 記者クラブ側は、民主党政権の閣議では実質的な議論が行われているとされているため、閣議後の取材機会は重要と主張。しかし、岡田氏は、2月に入ってからぶら下がり取材に対し「何もありません」と言うだけで、後の質問は無視して立ち去るケースが続いていた〉(同産経新聞) じつは岡田大臣が首相官邸で番記者たちの質問に答えないのは、その後に外務省内での正式な記者会見が控えているからだ。そこにはフリーランスや海外メディア、ネット、雑誌、専門誌などの記者たちが待っている。 つまり岡田大臣は、ぶら下がりという非公式な会見ではなく、正式な会見で対応しようとしているだけなのである。 しかも、岡田大臣は就任直後にもこのぶら下がり会見の廃止を記者クラブ側にずっと求めてきた。これまでは「妥協」という形で霞クラブ側の要望に応えて我慢してきたのだが、今回、それを解除しただけの話なのである。 ところが、記者クラブ側の反発は強い。翌日の会見でも、読売新聞の記者からこの点についての質問が飛んだ。 少し長くなるが、重要なやり取りなので質疑応答の一部を紹介しよう。 〈閣議後の会見ということで、他の閣僚の方々は閣議の直後にずっとやっていらっしゃいます。結局大臣だけが閣議後のぶら下がり会見も含めて取材の機会がなくなるということで非常に記者として残念なことですが、閣議後の会見というのは、この会見もそうですが、あらゆる重要政策、或いは政局についてタイムリーな話についても政治家としての大臣の見解をお伺いしたいということも非常にある訳です。 その中で、閣議後のぶら下がり取材の機会は我々の貴重な機会として、削減をして欲しくなかったという点では非常に残念です。「閣議のこと以外は発言しない」という括りを最初にされたのは大臣のお考えですが、閣議以外のことも是非聞ける機会として閣議直後のぶら下がりは是非続けて欲しかったということですが、閣議直後に他の閣僚の方々全員に対してお話をお伺いしたいときに岡田大臣だけ(話が)聞けない、或いは岡田大臣だけが「発信がない」となることについて、改めて大臣の見解をお伺いします〉(読売新聞記者) この質問に対して、岡田大臣はこう答えている。 〈今のお話だけ聞けば何か取材を制限しているように聞こえますが、全体を見て考えて頂きたいと思います。どこの省庁で、オープンで、そして1時間近く毎週2回、こういう形で会見をしている、そういう大臣がいるだろうかということです。閣議直後が良いか、それとも改めてこういった形で行ったほうが良いかということは、最初に随分議論を致しました。 閣議直後に官邸内や国会の中であれば、それは一部の人しか参加出来ない、端的に言えば記者会の皆さんしか参加出来ない、後の人はなかなか入るのが容易ではない、そういう中で取材の機会が偏ってしまうので、それよりはこのような会見の場で、オープンで取材機会に偏りがない中でやるべきだというのが私(大臣)の基本的な考え方です。 そういう(会見を)オープンにしていない大臣が国会の中や官邸でされるのは、それは一つの考え方だと思いますが、私(大臣)が見ていても、長くても10分か20分で(会見が)終わっている大臣が多いと思います。これだけ長時間、いろいろな質問に答えている大臣はあまりいないのではないかと思います。どちらが良いかという選択の問題、特にその選択というのは、それは聞き手である国民の皆さんにとってどちらが良いかという観点で決められるべき問題だと私(大臣)は思います〉(外務大臣会見録/外務省HP) この答えを聞いて、当コラムの読者はどう考えるか。 ▼亀井・原口両大臣も、記者クラブと戦っている 就任以来、岡田大臣は一貫してすべてのジャーナリスト、メディアへのアクセス権を担保しようと苦心してきた。成熟した民主主義のためには一部メディアの既得権が優遇されるような現在の会見の方式を変える必要があるとして、批判覚悟で改革を断行してきたのも岡田大臣だ。ネットメディアの完全ライブ中継を許し、記者からの質疑に対して、一切の制限や排除を行わない方式を採用した閣僚の筆頭が岡田大臣だ。 少なくともこの5ヵ月間、国民の知る権利、情報公開の見地から、岡田大臣が健全な記者会見を行おうと戦ってきた大臣のひとりであることを、筆者は知っている。 そして、岡田外務大臣に続いて、亀井金融大臣、原口総務大臣が、それぞれアプローチの方法は異なっているものの、旧態依然とした記者クラブメディアとの戦いを続けている。 すでに党では、小沢一郎幹事長が一貫して、フルオープンでの記者会見を続けているし、来週には、これら健全な政治とメディアの関係を構築しようとする閣僚の列に、小沢鋭仁環境大臣も加わる予定だ。 ▼亀井大臣の熱意に折れて記者クラブが方針転換 小沢環境大臣の会見方式は、おそらく亀井大臣と同じ方式の「1日2回の記者会見」になる見込みだ。それは記者クラブ側が主催権を主張することによって発生している問題なのだが、当コラムでも再三繰り返してきたように、不健全な会見方式だと断言せざるを得ない。 だが、当の亀井大臣会見については朗報が入ってきた。3月12日、記者クラブ側の方針転換によって、すべての記者による同時参加での会見開催が決まったのだ。 これまで非記者クラブメディアとの同席を頑なに拒んできた「財研」(金融庁記者クラブ)だが、ついに亀井大臣の熱意の前に折れた形となって、同時開催を逆打診してきたのだ。 これは、記者クラブ側の完全な方針転換といえるが、筆者はそれを記者クラブの敗北とはあえて言わない。 なぜなら単にそれは、ようやく金融庁に、世界標準での記者会見がもたらされることになったに過ぎないからだ。 国民の知る権利のために、政治家が既得権と戦い、メディアが不公平な状況を守る現在の日本の記者クラブシステムは、異常以外の何ものでもない。 記者クラブメディアは一体いつまでこうした古びて不健全な既得権益にしがみついていれば気が済むのか。 そうしている間にも、日本のメディア界は、世界の情報産業の現状から完全に取り残され始めている。 日本の政治とメディアの深刻なガラパゴス化は、すでに現実化し始めている。 【転載終了】
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