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池田香代子ブログ 高校無償化、朝鮮学校はだめなの?! 後段 http://www.asyura2.com/10/senkyo81/msg/255.html
http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/ 朝鮮学校を無償化から外すのは、「北朝鮮に経済制裁を続けても日本人拉致問題に進展が見られない状況を考慮、さらなる強硬姿勢を示すため」と見られています(記事はこちら)。まあ、それしかないでしょう。けれど、それで拉致問題の解決が進むのでしょうか。そんなわけはないこと、ちょっと考えればわかることです。政権が交代しても、相変わらず拉致問題を自分の政治パフォーマンスに利用することしか考えていない政治家が拉致問題担当相におさまっている、それは誰にとっても不幸だと思います。こんないやがらせをしても、北朝鮮憎しに凝り固まっているごく一部の声高な人びとが、いっとき溜飲を下げるだけでしょう。 先の記事によると、朝鮮学校を高校授業料無償化から外すために、政府内には、「『授業内容と本国の教育課程が日本の学習指導要領におおむね合致していると確認できること』を無償化対象の条件とすることで、国交がなく教育課程が確認できない北朝鮮を除外する案が浮上している」そうです。もっともなように聞こえますが、では特定の国に依存しないインターナショナルスクールはどうなるのでしょう。個別に確認するしかないと思うのですが。日本と国交がなく、民族学校を経営しているのは、北朝鮮と台湾の人びとです。台湾とは交流があるのでその教育カリキュラムが確認できる、だからOKなのでしょうか。でも、確認のために台湾まで出かけはしないでしょう。台湾系の学校に行くでしょう。だったら、朝鮮学校にも行けばいいのです。「国交がなく教育課程が確認できない北朝鮮」というのは、とんだ言いがかりです。 どこの民族学校も、それぞれの価値観に沿ってカリキュラムを組んでいるでしょう。とくに近現代史などは、朝鮮学校だけでなく、中国系の学校も韓国系の学校も、日本のそれとはぶつかる面もあるでしょう。アメリカンスクールは無償化の対象なのかどうか知りませんが、民族学校としては最大の規模と豪華さを誇りますが(なにしろ校舎は六本木ヒルズにもあるのです)、そこだってたとえばヒロシマナガサキへの原爆投下について、日本とは異なる考え方を教えているかも知れません。 文科省の人が朝鮮学校に出向いたとして、そのカリキュラムが「日本の学習指導要領におおむね合致していると確認できる」かどうか。この「おおむね」が曲者です。裁量の余地は、多ければ多いほど、判定者の恣意を許します。判定者は、判定するという権力を行使するのですから、おおきな裁量の余地は、絶対的な権力を保証するものにほかなりません。もちろん、教育カリキュラムは、どれほど「合致」しているかなんて数値化できない部類のものです。ですから「おおむね」としかしようがないのはわかりますが、そこに権力の恣意が働いたのでは、社会的公正があやうくなります。ここに、私たちの市民力、民主主義力が問われるわけです。それは公正なことなのか、また目的と手段にわたって合理的なのかと、政治家を問い詰めていかねばなりません。 きのうご紹介した、日本が拒否した人権理事会の勧告を思い出してください。このくにの刑事にかんする3項目(死刑廃止、警察取調べの可視化と記録、代用監獄廃止)以外の5項目は、外国人やマイノリティの人権にかかわっていました。そのうちの2項目は新しい問題(難民審査の独立機関設置、不法滞在者の匿名告発の廃止)、残りの3項目は古い、このくにの過去に起因する問題です(従軍慰安婦問題の国際基準での解決、人種差別禁止法の制定、在日コリアン差別の撤廃)。そのすべてに、北朝鮮は韓国と並んで、被害者の立場でかかわっています。 人権理事会勧告という同根の課題のひとつである高等教育漸進的無償化を解決するにあたって、ほかの課題に深くかかわる在日の人びとの片方の、しかも子どもたちを、これみよがしに冷遇するというのです。北朝鮮の支配層は痛くも痒くもないどころか、むしろ歓迎するでしょう。日本を攻撃する恰好の口実が転がりこむのですから。そして、国際社会は日本の政治や社会を軽蔑しはしないでしょうか。 なにより、朝鮮学校に通う子どもたちやその親たちを、社会ぐるみで深く傷つけることになりはしないでしょうか。朝鮮学校の子どもたちは、この社会を構成するたいせつなメンバーです。その感覚は、日本国籍の子どもたちとなんら変わりません。むしろ、かの国との架け橋となりうる貴重な人材です。私の友人にも、そうした人びとがいます。むしろ進んで包摂し、融和していくのが、この社会がとりうる唯一妥当な道だと思います(同化を促すという意味ではありません、念のため)。この子どもたちから教育の機会均等を奪い、かれらにはおよそ関係もなければ責任もない政治問題のとばっちりを浴びせてよしとする、そんな社会は品位を欠くと言わざるをえません。 今年は朝鮮「併合」100年ということで、相互理解を深めていこうとする動きが、学会や教育界やマスメディア(NHKの「日本と朝鮮半島2000年」)などに顕著です。 久しぶりにかっかしてしまいました。
フィンランド人とスウェーデン人はいつもケンカばかりしている。両国は仲が悪いと判定しても間違いないだろう。しかし、それはほとんどスポーツだけの世界だ。つまり「仲が良いほどけんかする」という世界の話だと思う。両国の歴史的にも、いろいろとあったのだが。 日本と朝鮮も似たような関係に昇華して発展されられたら、と思う。
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