投稿者 南青山 日時 2010 年 2 月 18 日 00:36:32: ahR4ulk6JJ6HU
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/2010-02.html#20100217
党首討論が行われました。本題の前に、民主党が支持を減らすのは、政治とカネの問題ではありません。一部の議員を除き、政治とカネの問題では自民党よりクリーン、国民はそう見ています。
五輪を見ていても垣間見えるのは、日本人は過程を大事にし、結果には拘泥しない姿勢です。つまり高い目標を掲げ、それに邁進し、努力する態度を美しいとして賛辞を送ります。民主党が掲げたマニフェストは高い目標であり、個人的には半年やそこらで結果を導き出せるものではない、と考えています。しかしこれから将来を見据えると、普天間、年金など、それに至る過程で妥協案に逃げたり、弱気な発言を繰り返すことで、将来的に民主党で改革が出来るのか? そのことに国民が不安を抱き始めたことが、民主党の支持率に跳ね返っていると見ています。
英政治家は「およそ事業をするのに必要なのは、する力ではなく、それをやり遂げる決心である」という言葉を残しています。意志なき処に道はない、という言葉もありますが、閣僚などの発言に国を導く強い決意が感じられない。年金、医療、保険、公務員制度、あらゆるものが機能不全を起こしており、明治維新以来の改革が、小幅な改変に止めては、政権交代をした意義が薄れます。
自民党時代は甘い現状認識、見通しで多くの問題を先送りしました。外交では波風立てぬよう振舞うことで、国際社会の地位を低下させました。民主党の問題は、この国をどこへ導くか、その決意を強く言葉や態度で示せるかどうかです。結果として失敗することもあり、達成できないこともあります。しかし国民はそうした失望より、今は努力の跡すら見られず、誰も幸せにならない結論を導こうとしていることに、信を失っているということを忘れてはいけません。
一方で自民党は、他人の足を引っ張り、タナボタを得ようとするような戦略が目立ちますが、これでは凋落の一途です。自民党に政権が戻れば、どんな国にするかの具体像も描けず、一度否定された国の形に拘っても変革の兆しは見出せない。古い議員ばかりがTV中継のある予算委に出てきて、新聞や週刊誌で読み齧った知識で質疑をしても、竹林の清談ならぬ縁側の政談でしかありません。
そんな中の党首討論も、予算委の延長でしかありませんでした。予算の恒久財源を問うても、春からの事業仕分けの成否により決まるので、今が責め時ではありません。結果として政治資金規正法に前向き、後ろ向きだけはハッキリしたので、自民党にとってはマイナスの印象です。
これまでの政局で見えたこと、それは未だに立ち居振る舞いだけは、与野党とも総選挙前と同じ、民主党は調整型で右往左往し、自民党は空威張りするが中身はない、ということです。民主党は胸を張り、目標に向けて邁進する姿を、自民党は健全野党として、政策論争を。それがなければ数年後には、両党とも党首討論の場に立てない、そんなことにもなりかねないのでしょうね。
(南青山コメント)
「民主党が支持を減らすのは、政治とカネの問題ではありません」
この冒頭の指摘は、意表をついているが、案外正しいのかもしれない。
新聞やTVはたしかに「政治とカネの問題」で支持率を減らしている、と連呼している。
しかし、政治とカネの問題なら、自民党の方が汚いことは、国民は皆承知のことだろう。
それよりも、改革が思ったよりも進まない、いや進んでいないように見えて仕方がない、といったところなのかもしれない。
正確に言えば、たしかに小沢や鳩山のカネにまつわる報道は、民主へのボディブローになっているのだろう。
しかし、それよりも、民主党政治家の多くに覇気が感じられない、何か頼りなげで、本当に改革をやる気があるのか疑わしくなってきている、そんな気分が支持率に反映しているのではないか。
だから、極論かもしれないが、いま必要なのは改革の着実な進展よりも、あっと驚くような改革を断行して、国民の改革への期待の気持ちを今一度燃え立たせることなのではないだろうか。
思い起こせば、事業仕分けに対してのあの反響の大きさは、無駄削減に対する評価というよりも、ようやくなしとげた政権交代を実感できるある種のイベント(祭りといってもいい)だったからかもしれない。
政権交代からすでに半年が過ぎようとしている。
やる気を示せばいい時期は過ぎている。
国民は、何でもいい、民主党政権だからこそできたという、国民が政権交代をしてよかったということを実感できる何か、政権交代の果実を求めているのではないか。
それは何だろう、普天間問題の劇的な解決か、天下りの全面禁止か、企業献金の禁止か、取り調べの全面可視化か。
子供手当ては、政権交代を実感できるものではあるが、自公政権でもやられていたことだから、インパクトは少ないだろう。
ともあれ、その答えは、国民を少しリサーチすればすぐに出てくるだろうし、民主党は、すぐに実行できる何かを見つけ出し(もちろん、劇的なものでなければならない)、政権交代の成果として、目に見える成果として、国民の前に差し出すべきではないか。
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