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武村正義元蔵相「カネもないのに「あれもします、これもします」というパフォーマンス政治を続けていたら、国民は信用しない」 http://www.asyura2.com/10/senkyo80/msg/464.html
人は自分のことはよく分かっていなくても他人のことならよく分かる場合も多い。引退したこのおじいさんの言がそれに当てはまるかどうかは読んでみてのお楽しみ。以下は「モジックス Zopeジャンキー日記(http://mojix.org/2010/02/14/kirari_takemura)」から転載。 ============================================== 2010.02.14 武村正義元蔵相「カネもないのに「あれもします、これもします」というパフォーマンス政治を続けていたら、国民は信用しない」 JBpress - 疑惑だらけ小沢氏は政界引退を!居座り続ければ民主党分裂――武村正義元蔵相 「ムーミンパパ」の愛称や、「小さくともキラリと光る国」でおなじみ、元・新党さきがけ党首、元蔵相の武村正義氏への単独インタビュー。 特にすごいことを言っているわけではないのだが、実にマトモでバランスのとれた、国民目線に近い意見で、おかしなところがほとんどないと感じる。 そして国民目線でありつつも、小沢幹事長や鳩山総理をよく知るベテランの立場から、言うべきことを遠慮なくズバズバ言っている。立場的にもキャリア的にも、こういう苦言を小沢氏や鳩山氏にはっきり言える人はきわめて少ないだろうから、これは貴重なインタビューだろう。 以下、インタビューからいくつか抜粋。 ■ 「政治主導」について <もっと大きな問題はこの国の財政であり、突き詰めるとこれも政治主導(が引き起こした)。官僚、中でも財務省は常に均衡主義だから、歳入・歳出のバランスを取ろうとする。一方、政治は増税を嫌い、出す方は大盤振る舞い。862兆円(=国と地方の長期債務残高)という借金を積み上げてしまった。これこそが、政治主導の結果である>。 <平たく言えば、政治家は素人だが、対する官僚はプロ、専門職である。政治家は広く薄く何にでも関わるが、特定の分野にスペシャライズできない>。 <急に大臣や副大臣になり、官僚に「おい!」「こら!」と命令しても間違うことが多い。素人の政治家が途端に胸張って官僚に指図しているが、心配してしまう。「最後は政治が判断する」という意味は、責任を負うということ。その過程では、官僚や学者、民間人から幅広く意見を聴かなくてはならない>。 ■ 普天間移設問題について <自公政権の下で紆余曲折を経て(沖縄県名護市)辺野古(への移設)で意見集約されていたものを、新政権が「ご破算で願いましては」と仕切り直して県外あるいは国外移転を言い出した。ようやくまとまったものをご破算にするのは、凄まじく拙い政治である。この問題を見ていると、「民主党は幼い」と思わざるを得ない>。 <米軍基地は「超迷惑施設」であり、どこへ行っても嫌われる。しかし日本の安全保障のためには、どこかに決めなくてはならない。それでも当てがあって鳩山首相が(辺野古以外への移設を)言っているならよいが、私の知る限りそれはない。岡田克也外相や北沢俊美防衛相は当てがないのを知っているから、最近はギブアップのようだ>。 ■ 鳩山総理について <元々育ちが良いから、人はいいのだろう。だけど最近の鳩山さんは言を左右にするし、クロをシロと言っている。例えば、母親から毎月1500万円もいただいていて、「全く知らなかった」と堂々と繰り返している>。 <言葉で巧みに切り抜けようとしており、まさに巧言令色。だから「いい人」という形容詞は止めなくてはいけない。昔に比べて、「あっぱれ」というぐらい言葉は巧みになった。でもそれが災いしている>。 ■ 小沢幹事長について <小沢さんというのは先ずは、普通のオッサンの一人。町内会やPTA、会社に普通にいるタイプであり、私は珍しい人だとは思わない。 <キャラクターは違うが、小泉純一郎(元首相)さんはやや明るいヤンチャ。小沢さんはちょっと暗いヤンチャだが、逆にそれが近寄りがたい凄みや怖さを演出している。 <2009年8月の総選挙の直後、民主党の中枢の人間、今ではある大臣と話をした。「総選挙を小沢抜きで戦っていたら、どういう結果になっていたか」と尋ねた。「抜き」というのは、小沢さんが幹事長ばかりか、国会議員も辞めていたと仮定したらという意味でね。 <(小沢氏の政治責任の取り方には)2つの方法がある。もう多くは語らず、黙って辞める。あるいは、もし残るなら国民がそこそこ納得するまで、徹底して説明する。 ■ 民主党について <小沢さんが今のような存在であり続けると、民主党は分裂する可能性をはらんでいる>。 <「小沢一色」で400人に上る大集団を染め抜いてコントロールすることは無理だ。本来の民主党は議論が自由に行われ、明るい集団だった。そこに小沢さんという「渡来人」がやって来て、「原住民」の明るい雰囲気をあっという間に一色で染め上げてしまった。少々、異常だと思う>。 <小沢さんの考え方がますます強くなっていくなら、(反小沢系議員が)恐らく反旗を翻すことになり、民主党に亀裂が入る。小沢さんが早く去れば、元の民主党に戻る可能性が高く、当分割れることはない>。 ■ 自民党について <自民党については、私は「寿命説」を唱えている。「ご苦労さんでした。役割を終えたから、幕を閉じてください、さよなら」というわけだ。「一から新しい自民党を創り直してほしい」という激励でもある>。 <舛添(要一前厚生労働相)さんはそんなことを言っているが、自民党も全く新しい党名でフレッシュな党首で新保守主義を掲げ、再出発すれば「新自民党」に対して国民の関心は結構集まってくる>。 <しかし、昔の自民党のまま残った人が入れ替わり立ち替わり役職に就くようなら、人気は上がらない。解党的出直しではなく、本当に解党して党名や綱領も変えて早く立ち上がってほしい。そうすれば、民主党に対抗できる国民の支持が沸いてくると思う>。 <1億2000万人の国民の中から、自民党はいちばん優れた人を選ぶべきだ。マスコミでも経済人、民間人でも、あるいは世界の中から素養のある人を公募して、党首や幹事長にすればよい。それぐらいの再出発をしないといけない>。 <自民党がもたもたしていると、2010年夏の参院選ではみんなの党が民主党嫌い(の有権者)の受け皿となり何百万もの票を集める可能性がある>。 ■ 日本の将来について <もうこの辺で「大国主義」と決別しようというのが、私の答えになる>。 <明治以来140年余、なぜか日本は絶えず大国を目指してきた。前半の約80年は軍事大国をまっしぐら。第2次大戦後は経済大国の道を走り、一定の成功を収めた。今は立ち止まってしまい、「さあ、どうしようか」。中国が日本を抜こうが抜くまいが、それはいい。国民意識として、大国主義に別れを告げられないだろうか>。 <世界を眺めると、魅力のあるのは中ぐらいか、小さな国になる。英国、フランス、ドイツの人口は数千万人であり、スウェーデンやデンマーク、ニュージーランド、スイスはもっと少ないが、キラリと光る国である>。 <日本はこれから人口が減っていき、やがて8000万人ぐらいになると、大国の時代はあり得なくなる。だから、中ぐらいの国だけど、中身は世界から一目を置かれる国として存在し続けるにはどうしたよいか。それを考えなくてはならない>。 ■ 財政について <足元では、経済と財政を良くすることが大問題。国と地方を合わせて862兆円(の長期債務)は手に負えない赤字だ。今の民主党政権を例えるなら、消費者金融で年収の20倍以上もの借金を抱えるオヤジが子どもに対し、「家を新築するぞ、外国にも連れて行ってやるぞ」と言っているようなもの。全く無責任な話に聞こえる>。 <借金を減らすのにウルトラCはない。消費税は年金・医療を中心とした社会保障政策の安定に必要だから、(消費税率)十数%ぐらいまではそれに使ってしまうだろう。財政再建に回す余地はない。25〜30%まで引き上げるのは不可能だ>。 <では借金はどうするのか。国民には個人金融資産が1400兆円超あり、相続税や贈与税など資産課税を強化しておカネ持ちから(資産の)何分の1かを納めていただき、協力してもらえないかと思う。格差を縮小する効果もある>。 <総理大臣が裸になって国民にお願いしなくてはならない。しかし、今みたいに「消費税は4年間上げません」とか、カネもないのに「あれもします、これもします」というパフォーマンス政治を続けていたら、国民は信用しない。真っ正直に財政や国の行方を語れる宰相が現れてほしい>。 関連: 関連エントリ:
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