30. 熱烈な自民党支持者 2010年2月15日 15:02:12: V/uzXpXm4m5LQ <小沢政治資金問題の全容と今後の展開は?>小沢氏の政治資金規正に関する問題は時間が経つにつれ様々な事が明らかになっており、これらをつなぎ合わると今回の問題の全容が見えてくる。事の発端は2008年9月の麻生政権発足にある。当時麻生は党勢挽回のため、表では小沢代表に国会の施政方針演説で挑戦状を叩きつけ、裏では清和会と組んで小沢代表のスキャンダル探しを本格化させた。 清和会のボス、森喜朗はスキャンダル探しの資金として官房機密費を使うため官房長官に手下の河村建夫を送り込み、官房副長官には謀略が得意な漆間を据えた。漆間は早速、衆議院選挙に備え公安警察などから情報を集めるとともに「日本会議」傘下の右翼団体(在特会など)を中心に秘密組織を結成しネガティブキャンペーンや民主党幹部のスキャンダル探しに専念した。 ところで米国政府は国家安全保障局(NSA)の運営する通信傍受( シギント)システムを活用し、世界各国の要人や企業経営者、さらにはテロリストなどの携帯、電話、FAX、メールを盗聴し、外国政府転覆や産業スパイ、テロリスト暗殺などをCIAに行わせてきた。ブッシュ政権も友党である麻生政権に対しCIAを通じ民主党議員達の会話記録などを提供していたようだ。 そして漆間秘密機関はCIAと公安警察の情報を基に、小沢氏のスキャンダル探しや民主党反小沢勢力の扇動を行ってきた。しかし小沢のスキャンダルはなかなか見つからず、非常手段として2009年3月検察を動かし「西松建設事件」で証拠をでっち上げ大久保秘書を逮捕、起訴に持ち込み、さらにマスコミを操り世論や民主党反小沢議員による小沢批判を活発化させた。 この企みは2009年5月に小沢代表が辞任したことで成功したように見えたが、これ以降、清和会の歯車は徐々に狂い始めた。小沢のタイムリーな代表辞任と鳩山の代表擁立のおかげで自民党は支持率を回復できないまま、9月の衆議院選挙で民主党に大敗し政権を譲り渡さなければならなくなった。 政権交代後、自民党はかつて細川首相をスキャンダルで引き摺り下ろし短期間で政権奪回を果たしたように、鳩山首相に対しても下品なスキャンダル攻撃を本格化させているが、当時と違い、自民党の力があまりにも低下した(人材不足)ため「柳の下に2匹目のドジョウ」とはならないだろう。 ところで自民党も政権を失うと資金調達が難しくなる。麻生政権末期には「官房機密費」をスキャンダル追及資金として確保するため、政権交代直前にちょろまかさざるを得ないまでに落ちぶれた。また昨年末には「西松建設事件」の裁判で検察側が証拠をでっち上げたことがばれてしまい大久保秘書の無罪が確定しそうになっている。 このままでは今までの策謀がばれてしまうと慌てた検察は、今年に入り水谷建設にからんだ政治資金をでっち上げ、大久保秘書や石川議員を逮捕、起訴し、小沢氏を共犯ということで起訴へ持ち込もうと企んだ。とにかく証拠をでっちあげてでも小沢氏を起訴に持ち込めれば幹事長は辞職するだろうと踏んだのである。 ところが検察の判定結果は不起訴であった。新聞報道では現場の検察官が起訴を主張したのに対し、樋渡検事総長が民主党政権への遠慮や人事での報復を恐れ待ったをかけたと報じられていた。しかし小沢の報復を恐れるならば、起訴して小沢の政治生命を絶ったほうが検察にとってリスクは少ないように思える。当然、清和会も待ったをかけるはずが無い。 ではどうして検察首脳は不起訴にしたのか。実はオバマ政権はシギントで得た日本の政治家や検察の内部情報、ルース駐日米大使の現地情報等から、小沢の親米的姿勢と類稀な政治力、さらに自民党の衰退を見抜きCIAに指示して小沢不起訴を検察首脳に働きかけたという説が有力になっている。 その根拠として、本年2月2日に行われたキャンベル国務次官補と小沢との会談や小沢への訪米要請である。この2日後に小沢氏の不起訴が決定した。起訴か不起訴か判らない段階で小沢への訪米要請はいかにも不自然だ。これはどう見ても小沢不起訴にオバマ政権の意向が働いたと見るほうが素直だろう。 清和会も樋渡検事総長も米国に逆らえばCIAに葬り去られることを十分承知しているからこそ小沢を起訴できなかっただろう。恐らくマスコミも3月以降、報道機関への許認可圧力や官邸の(官房機密費をマスコミにばら撒く?)懐柔策もあり小沢批判はトーンダウンするだろう。さらに小沢の頭には自民党議員の汚職追及シナリオもすでに出来上がっているかもしれない。
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