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高校・大学教育が陳腐化しつつある。原因は大規模な高校入試不正では? http://www.asyura2.com/10/senkyo80/msg/396.html
週刊朝日 2010年2月12日号に「東京六大学VS.SAPIX (中学2年生)」という記事がある。各大学30人にSAPIXという塾に通っている中学二年生と同じ問題をやってもらい、成績を比較したものだ。その中に、3*4−9÷3 というような問題がある。今その雑誌が手元にないので正確な数式が思い出せないが掛け算割り算が引き算と混ざっている問題で、小学校でやる問題だ。しかし、この問題の正答率は、塾に通っている中学2年生が100%なのに、東京六大学の学生の正答率は9割に行っていない。しかも、東大の現役の学生でさえ間違った答えを出しているのだ。その記事には、ゆとり教育の弊害がここまで来たと解説してあったが、自分はそうではないと思う。 自分は、県立高校の入試選抜会議、それも教職員70名ほどが出席していた会議の録音テープを入試不正の証拠として県教育委員会へ提出してある。その会議では一般入試で最下点を取った生徒を合格させたとはっきり述べているのだ。しかし、県教委はそれを無視をしている。そして、僕がインターネット上に開いているホームページや各種の選挙、その中には知事選も含まれるがそういった選挙で入試不正のことを訴えても全く反応がなかった。つまり、自分が告発している高校だけの特有な問題ではなく、たぶん、全国的な広がりのあることなのだ。「分数ができない大学生」という本が出版されたのが1999年。県立高校への推薦入試が大幅導入されたのが大体1993年だ。鳩山邦夫が中学校現場での業者テスト廃止をやらせたのが1992年だったはずだ。 つまり、その頃から公立高校への入試不正が全国的に大規模に始まっているのではなかろうか。そして、その結果、東京六大学と言われる平均以上のレベルを持つはずの大学でさえかなりの学生が中学レベルの基礎学力が身についていない。 多分、この影響は非常に大きい。いろいろな経緯をみると、これは、全体として日本の国力そのものを貶めようという狙いのもとにやられていることだ。高校段階で定員の3割程度の人たちが背中にリモコン装置をつけられて、ネットワークに組み込まれ、ほぼ一生自分の良心ではなかなか物事の判断ができないような状態にされているはずだ。そして、より深刻なのは、自分の力で物事を解決していこうという気持ちがどんどんと失われつつあるということだ。入試不正、と言っても現実には半数以上の人たちは何もしなくても合格点が取れているはずなのだが、ともかく高校段階でそういった不正にかかわってしまうと、本来だれでもが持っている高校段階での様々な問題を乗り越える経験ができなくなり、問題解決へ向けて努力するより場当たり的な対応しかしなくなるからだ。 一般公務員からいわゆるエリートといわれる中央官僚、マスコミから東証一部上場の企業、そういったところへ、高校入試不正を経た人たちがなかり入り込んでいるはずだ。しかし、その結果、政府機構や地方自治体、そして一般企業まで、さまざまな意味で弱体化しつつある。特に、国や地方自治体の財政悪化はひどいものであり、少子高齢化に伴う市民の預金取り崩しが始まり、1500兆円といわれる個人金融資産が減り始め、遅くとも2020年には銀行や生保がこれ以上国債や地方債の引き受けができなくなるはずだ。団塊の世代が今大体62歳ぐらい。10年後には皆70代になる。その時、年金支給や健康保険の負担がどの程度になるか、少しは想像してみるべきだ。公務員が税金を引き上げて自らの給与だけを確保することは日本のような均一性を重視するような社会ではとても無理だ。 つまり、今、公務員への就職を目指して仮に入試不正に手を染めても、結果は、何の成果もないことになる。それどころか、普通にやれば身につくはずのちょっとした困難に自らぶつかりそれを乗り越えていくという能力を失ってしまうのだ。 個人個人の市民が入試不正という誘いを受けた時、それに乗ってしまうのはよく理解できる。しかし、その背後で日本社会は確実に弱体化されつつあることに気が付いていただきたい。
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