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政治家に訊く:石川知裕(THE JOURNAL) http://www.asyura2.com/10/senkyo80/msg/254.html
http://www.the-journal.jp/contents/politician/2009/10/post_1.html 【第6回】政治家に訊く:石川知裕 ───────【基本情報】─────── ───────【質問事項】─────── 私の生まれ故郷は北海道の足寄町(あしょろちょう)という、香川県とほぼ同じ面積の日本一広い町です。過疎化が進んでいる町ですが、地域を元気にしたいという思いのが一番のきっかけです。 Q2:政治家になる前はどのような仕事や活動をしていましたか? 私は大学在学中から小沢一郎さんの書生として働き始めました。小沢事務所は必ず東京と岩手両方の事務所で勤務することになっています。私の場合はまず東京で日程調整や経理を務めました。その後岩手で何年か働き、また東京へ戻りました。片方だけだと仕事が身につかず、地域のこともわかりませんので、必ず転勤することになっているのです。 Q3:どのような政策にいちばん力を入れていますか? 私の選挙区は十勝地方です。面積は1万km2と岐阜県とほぼ同じ面積です。基幹産業が農業です。生乳の生産量は全国で約800万トン、その半分が北海道産です。十勝については100万トンと日本の生乳の8分の1を生産している地域です。そんな十勝では農業政策に一番力を入れていきたいです。 地方の雇用は公共投資によってある程度守られていましたが、だんだんと公共投資は減ってきました。これからは1次産業を基盤とした雇用を作っていかなければいけません。いま民主党が掲げている6次産業化、いわゆる農業と商工が一体となって連携を取り合うことに力を入れたいです。 Q4:6次産業化は地域の中で連携させるのですか? 北海道で捕れたスケソウダラが九州へ移動して高額な明太子になりますが、加工や流通で生み出される付加価値はできるだけ地域に落ちるようにしたいと思っています。そのためには規制を緩めたり、申請に必要な膨大な書類を簡素化することも必要です。そして何より地方分権を進めて、自分たちの町が生きていく方向性を自ら決められるような体制にしてあげることが大切だと思います。 Q5:日本をどのような国にしたいですか? かつては総中流社会といわれ、活力ある国でしたが、今は格差が広がり何より若者が夢や希望を持てなくなっています。明治維新の場合は近代国家を目指し、太平洋戦争が終わり国土が荒廃した後は三種の神器に象徴されるような物で生活を豊かにしてきました。ここに来て日本という国が目標を失いかけている。これからの日本人は世界に出て世界中をもっと豊かにしていくんだという若者を作れるよう教育をしていくことが大切だと思います。 Q6:今回の「政権交代」をどう感じましたか? 新しい政策を次々に打ち出していることが一番政権交代の実感がわくところです。政権交代によって政策転換ができていることは国民の皆さんが一番感じているかと思います。これまで大胆な政策転換はできませんでした。それは自民党も官僚も一体となって物事を進めてきた結果、自分たちの失政を認めることにつながる政策転換はできなかったということです。 Q7:民主党の政権維持のポイントは? これから政策を実行するにあたり、新しく法律を作る、または1つの政策を変えるとなったときに、それによってプラスになる方もいればマイナスになる方も出てきます。そこで常に民主党が「国民の生活が第一」ということを忘れずに改革を進めていけば必ず選挙で勝利できると思います。 Q8:地元(北海道)で抱える問題は? 雇用が問題です。私の選挙区でいうと農業の総生産高は約2,500億円で10年前から徐々に伸びています。公共投資はピークが約1,900億円で今は800億円を切っています。半分以下に落ちている中で雇用も失われています。だから農林漁業といった1次産業を基幹としてどのように雇用を作っていくかが今後の課題です。そうしないと仕事がないから札幌に行くという発想になってしまいます。 北海道の人口は3分の1が札幌近辺に集中しています。郡部といわれている地域は仕事が減り地域を離れ、今度は病院の機能が札幌に比べると弱くなり札幌に行ってしまいます。どんどん一極集中が進んでいきますから今度はその流れを変えなくてはいけません。私は日本全国を考えても都会を住みづらくしても良いと思っています。住みづらいから田舎に行こうというようしていけばいいと思います。 ─北海道は全国でも都市と農村の生活差が顕著にわかる地域かもしれませんね スポーツができないんですよ。野球チームが作れません。昔は各学校ごとにあったチームが今では2、3の学校で1つのチームを作っています。そういうものを見ていると何とかしなきゃなと思います。子供がいないとさみしいでしょう。 ...といいつつ私も独身だから偉そうなことは言えませんが(笑) Q9:読者からの質問 ─衆議院選挙の途中で立ち消えたようなFTAと農家の戸別保障について石川議員の本音をお聞かせ下さい。(投稿者: 古人 | 2009年10月 7日 10:15) 日米FTAの締結とマニフェストに載り、その後党内で協議した結果「促進」と変えました。自由貿易の促進は世界の流れですし、日本もFTA・EPAは9カ国と交渉して妥結しています。ただ国内農業にどういった影響を及ぼすかを考えながら、現在は慎重に物事を計っております。今の時点で日米FTA締結はありません。 ただ二国間のFTAと違い、WTOは日本が嫌だと言っても世界が決めてしまうと日本の農業が不利な立場になってしまいます。そのために戸別所得補償を制度化して農業者が安心して営農できるように体制を作っていきます。日米FTA交渉を進めるために戸別所得補償制度を整えようという考えではありません。 これから畑作と稲作は来年モデル事業を始めて、再来年から完全実施。酪農・畜産、林業、水産業については数年かけて制度設計をし、導入していくというのが戸別所得補償制度のタイムスケジュールです。 Q10:書生時代の暮らしをもう少し詳しく教えてください。 これは面白いですよ。一年間は名刺ももらえず、ジャージ姿でひたすら仕事をします。まず朝5時に起きて、最初1ヶ月は車の運転の練習です。戻ってきて庭掃除です。7時に一緒に散歩をした後は、ご家族と秘書約10人分の朝食を奥さんと作り、先生が出られるまで準備を手伝います。その後も雑務がたくさんあります。 いろいろ失敗もしました。小沢先生は鳥が好きで、一度江沢民元国家主席からオウムをもらいました。オウムと一緒に2匹のツグミももらい、飼うことになったのですが、翌日になって2匹のうちの1匹が死んでるんですよ。その時はクビかと思いました。日本の環境に合わなかったそうなので、小沢先生は「生き物だから仕方ない」と言っておられましたが、顔面蒼白でしたよ。 Q11:国民・支持者にメッセージを! 政権が代わって一つ一つ政策を実行していっております。戦後60年間、自民党が築き上げてきたシステムではもはや限界ということで、国民のみなさま方から民主党に政権を移そうと、任されました。 日本を病人にたとえるとお医者さんが自民党から民主党に代わったのです。すぐ薬を飲んで治る病薬はありません。それを同じように、いまようやく我々も病気にかかっている日本を治すためにどういう薬、療法が良いのか、模索しながら徐々に回復させようとしています。すぐ結果が出てくるわけではありません。国民のみなさまにはこの改革を少し長い目で見て、支持して頂きたいと思います。 ───────【こだわり】─────── 「衆参国会議員で設置しているのはうちだけなんですよ!」 石川氏は独身のはず...と思ったのですが、実はこのベビーベッドは秘書用のものだそうです。 議員会館には託児所がなく、国会議員はもちろん子供持ちの秘書の方々はご苦労されているようです。 「働きながら子育てをと言っているだけに自分から実行しないと!」 2009年10月7日、衆議院第一議員会館:《THE JOURNAL》編集部取材&撮影 投稿者: 《THE JOURNAL》編集部 日時: 2009年10月 6日
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