★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK79 > 673.html ★阿修羅♪ |
|
^平成維新ではなく平成無血革命という日本の政治路線 http://www.asyura2.com/10/senkyo79/msg/673.html
混迷に陥っている日本の政治は、鳩山首相が「無血平成維新」という間違った発言を、初心方針演説でしたためという鋭い指摘があった。それを指摘したのは「さらば暴政」の著者の藤原記者であるが、対談の相手が小沢一郎民主党幹事長の参謀役であり、全参議院議員だった平野貞夫政治評論家だから、対談が持つインパクトたるや絶大である。 <貼り付け> 『無血革命』後の日本を展望 国民の政治選択に政治家はどう応える 政治評論家 平野貞夫
藤原 実は、私が選挙の結果を見たのはヨーロッパに行く途中のシンガポールの空港でした。直ぐにキオスクで新聞を手にしたら、中国語の新聞は“「回天」”と書いてあった。英字新聞には「レボリューション」と書いてあり、これは革命だと、外では革命と理解していた。だから、これから革命のやり方をきちんと行えば国民が幸せになると思いました。 平野 その“公”と“私”の違いは大切な視点ですね。それと革命という考え方は貴重です。 藤原 そうみると、世界にいろいろ革命があったが、これから日本は、最後にギロチンが出てくるフランス革命にしないで、英国の名誉革命やアメリカ人がアメリカ民主革命と言っている憲法を基にした、アメリカ型民主主義の方向に行くことが重要です。平野さんは国内でご覧になっていていかがですか。 平野 まさしくそこが問題です。選挙での自民党の壊滅的敗北、そして民主党の歴史的圧勝。308 (獲得議席)は奇跡的数字と言える。私が最初に感じたのは“無血革命が実行された”という言葉だったが、その革命を成功させる、定着させることは、具体的なことを言えば政権のつくり方、そして新しい政権の政治をどう世界に示すかということであり、無血革命を成功させるのは大変なことだと思った。 歴史上の大事件を機にデモクラシーの完成へ 藤原 ところが鳩山首相は所信表明演説で、「無血の平成維新」などと寝ぼけたことを言っていた。 “維新”というのはファシストの言葉です。権力内でイニシアチブをどっちが奪ったかという時に使われる。英・仏語に訳すとクーデター。鳩山首相は所信表明で「無血クーデターをやった」と発言したことになり、これではナポレオン三世と同じですよ。 平野 しかし、デモクラシーをどう完成させるか、ということ、議会制民主主義をどう良いものにするかという点においては、初めて日本で民衆が選んだ政治選択でした。日本の2000年というか2600年というか(笑)はともかくとして、歴史上、かつてなかった大事件だと思う。 藤原 今、民主党のマニフェストがどうかとか、予算をこうやるとか言っているが、それは処方箋や処置である。まず第一に、現在の日本が病気だと診断して、これまでの政治が、つまり自公体制がいかに暴政だったかを明確に指摘しなければいけない。しかも、それを民主党の国会議員が理解して疾患に取り組むためには、一番大事な作業が正確な診断をすることです。今まではどうだったか、今までの日本が前近代だったことをはっきりさせない限り、これからの日本の社会が近代社会として世界に通用する国としての方針も理念も出てこない。 平野 今のお話を私流に解釈すると、政治家だけじゃなく学者も含めて日本人は歴史認識が基本的にないのです。だから、現代という時代がどういう歴史的段階にあるのか、その中で人間を人間がどういうふうに捉えていくのか。これがないと私は、政治の議論は始まらないと思う。これがまったく欠けているのです。 藤原 その通りですね。 平野 1980年頃からそれが一切ないと私は感じている。 藤原 いや、明治からではないですか(笑) 平野 私のように政治の中にいる人間の立場で言うと、明治生れの政治家には限界はあったが、それらしきものはありました。 藤原 そうですね、「四書五経」をきちんと読んでいましたから。 平野 文明が分かっていた。 藤原 そう、日本人が西欧文明と繋がる必要があった時に、明治の人は大陸文明を識っていたから、文明社会に乗り出すことができたのです。 平野 その通りです。 官僚化した政治家にできるか官僚支配打破 藤原 ところが、今の日本人は漢文は読まないし、中国の古典を理解しない。世界の古典ももちろん読めない。教育水準もそういうレベルに達していない。だから、文明から逸脱した文化のレベルでの議論をして、文明の議論が行われていないのです。 平野 要するに、明治時代には人間の在り方とか、国や社会の在り方の根っこの部分を、平民でも指導者でも誰でもが考えなければいけないという意識があった。だから、別に学問をしなくてもいいのだし、皆が学問をやれるわけじゃないが、それなりに考えようとしました。 藤原 官僚の中にも私利私欲で動く人もいるが、誠実な人も沢山いるから、国家は機能するのです。私の全てを相似現象ととらえる目で見ると、個々の中の役割を果たした人たちは、皆んなそれぞれ大きさも違うし、タイムスパンも異なっているが、少なくとも相似現象としてパターンの形で捉えられるのです。 平野 その相似現象が今、起きている。どういうことかと言うと、官僚が政治家化したのは官僚にも責任はあるが、政治家を選んだ国民にも責任がある。ところが、民主党はそういう思考をしない。鳩山新政権で官僚を叩くとか、予算の事業仕分けとか、いろんな形で政治主導と言われることが、相似現象として政治家が官僚化してきていたものです。 英国に間接支配されるアメリカ資本主義 藤原 フランス革命でみると、貴族と共にブルジョアがいて、農民と共に商人がいる。こういうパターンの中で、官僚の役割を貴族が演じていると思う。その上に王様がいるわけだが、あの時期は絶対王政から立憲王政に変わろうとしていた。それでは、立憲王政に変わるパターンの中で王様に相当するのは誰かということに興味があって、私は米国でじっくりと観察した。実はアメリカが王様をやっていたのであり、それが王様連合と運繋していて、神聖同盟に相当するのが国際金融資本で王様同盟だったわけです。 平野 要するに、無血革命が起きて、鳩山政権をつくってみたらどうもおかしいと小沢は痛感した。官僚政治を打破すると叫んだ人間が、逆に官僚化して、官僚のレベルでものを考え、官僚の意識で政治をしようとしている。しかも、国会を動かし権力を行使することが、行政事務のひとつだという認識があると、危機感を生んだ。 訪英から帰国した小沢が目指す「国会の改革」 藤原 私が旅行する時には、40年前の昔の友達がそれぞれの国で閣僚や財界のトップだから、彼等と話をすれば、彼等のものの見方が分かる。だから、彼等から答を教えてもらわなくても、彼等の考え方を探るだけで会う価値があるし、小沢がそういうことを打診しに行ったのではないかなと、相似象で理解できる。 平野 その通りです。 藤原 世界のプロは、このように相似象で見ているのであり、小沢ならそれをやって当然です。 平野 それで彼が帰ってきて言ったのは、「国会の改革だ」と。国会を変えなくては308議席を取っても何もならん、何も変わらんというのが結論だった。 藤原 私が冒頭で、日本が非近代であると断言した。そこから脱皮するには、政教分離をきちんと行うことです。それではじめて日本は近代国家として国民の幸せのために政治は何をしなければいけないかという出発点に立てる。そして、前の政治が如何に悪かったかと、悪かった人は法治国家である以上は、きちんと裁判で明らかにし、税金を八兆円注いで救った銀行を十億円で外国に叩き売った行為が、犯罪かどうかとはっきりさせることです。 平野 その部分、法に基づく支配というのが、わが国では非常に問題だ。特に、先の選挙で先生は3 50議席獲らなければいけないと言うが、308人を獲った。これは西松建設問題で小沢代表(当時) の秘書逮捕という、検察のファッショ化がなければ240という過半数を巡る戦いとなったと思う。 藤原 そうですね。 平野 アメリカの資本主義の犠牲になって、国民の生活がギリギリになり困っているところに、自民党のなかにも同じような人がいたが、小沢代表の件だけをやった。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
▲このページのTOPへ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK79掲示板
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK79掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。 すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。 |