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検察は小沢一郎を起訴猶予処分にする - 幹事長辞任後の党内抗争 (世に倦む日日) http://www.asyura2.com/10/senkyo79/msg/395.html
【今回、小沢氏が起訴猶予処分という決着となる予想は、「国家権力」を操る検察が相手であり、彼我の得失からみて(落し所として)現実的な解決策ということかもしれない。
これは小沢一郎から裏の指示が回っているからで、小沢一郎が検察との闘争モードを転換して交渉の取引に入ったからである。検察の要求は、最初から小沢一郎の政治的屈服であり、検察の前に膝をついて頭を垂れさせ、検察の人事への介入や可視化法案の提出を断念させることが目的だった。 しかし、小沢一郎が任意の参考人聴取を拒否し、検察との正面衝突のパワーゲームに及んだため、それならと強制捜査と秘書逮捕に出て、もう一段上の政治目標すなわち幹事長辞任を標的に据えたのである。 すみやかに幹事長を辞任するなら立件しない、辞任せずに突っ張るなら立件(在宅起訴)に出る、そういう交渉であり、結果的に検察の思惑どおりの決着見通しとなった。1/31にニューオータニの一室で二度目の事情聴取は、その取引の交渉成立を意味する会談だったのではないか。 先週の報道では、検察は再度の聴取は見送るとされていた。おそらく石川知裕の取り調べの中で決定的な証言が掴まれて、小沢一郎の虚偽記載(の指示と了解)と裏金取得の関与が固まったのだろう。 ズバリ、小沢一郎の処分は「起訴猶予」である。幹事長辞任で小沢一郎が検察から得る対価はこれだ。つまり不起訴処分である。不起訴には三つの場合があり、嫌疑なし、嫌疑不十分、起訴猶予だと言われている。事実認定としては限りなくクロだが、検察の裁量でシロにしてやるというのが起訴猶予の措置で、2/4に検察が小沢一郎に対する「起訴猶予」を正式に発表するだろう。マスコミは直ちにこの不起訴処分の三類型について説明し、虚偽記載(政治資金規正法違反)の共犯でクロだが裁量で放免という報道を流す展開になる。 小沢一郎の方は、不起訴だから自分は無実潔白だと主張し、しかし秘書が起訴された政治責任はあるからという論理で、それを幹事長辞任の理由にして責任をとるに違いない。陸山会の政治資金問題についての捜査は一端幕引きとなる。 検察の2/4の説明の中身が注目されるが、小沢一郎の05年の4億円の出入りの資金疑惑と収支報告書の虚偽記載については、石川知裕の尋問で得た証言も含めて詳細に暴露し、小沢一郎の「クロ」の心証を世間に周知させる情報提供に万全を尽くすものと思われる。また、今回の「起訴猶予」が前例として基準になるように、不起訴処分の正当性についても理屈を固めるだろう。テレビに出演する元検事だちは、小沢一郎のクロ(犯罪)の部分を念入りに解説し、検察の政治裁量を正当化するプロパガンダに終始するに違いない。
第一に逮捕(許諾請求)がある。これは検察にとって無理で、国会の同意を得るフィールドにバトルを持ち込むと世論の反発が起きて検察を不利にする。政治を無用に混乱させ、マスコミと世論を味方につけられない。 第四はない。第一もない。あるとすれば第二か第三。検察の捜査と証拠固めは第二の在宅起訴で万全の準備があるのだろうが、第二の場合は政治の混乱と世論の反発がある。 現在、特に小沢問題の世論については、マスコミだけで固めることができない。週刊誌の一部は反検察(親小沢)であり、マスコミの言論人もその立場の者が着実に増えている。 そして大事なことは、裁判になれば、石川知裕は必ず証言を翻すということだ。あれは検察の誘導尋問によって自白を強いられたものだと確実に言う。検察の拷問まがいの取り調べの実態が暴露される。そうなると、判決は無罪となる公算が大きい。検察は面目を失う。だから、法廷闘争に持ち込むことは、検察にとって必ずしも有利ではないのだ。取引で政治決着を図り、小沢一郎の屈服(クビ)を取りたいのである。
鳩山由紀夫もその攻勢を押し止められなくなるだろう。昨年の選挙後に(鳩山と小沢に)苦渋を嘗めさせられた菅直人は、独立に旗を立てる勢力もないまま、状況に流されて小沢派と反小沢派の中間に立ち位置を置かざるを得ない。 ロッキード事件後の田中角栄の闇将軍支配の場合、離党の身でありつつ自民党政権の超越的絶対的支配者として君臨したが、単に最大派閥を数で押さえていただけでなく、手の者である総理大臣の中曽根康弘と官房長官の後藤田正晴の二人が優秀で、この二人に政府を押さえさせていた点が大きかった。闇将軍支配(田中曽根内閣)と言いつつ、田中角栄と中曽根康弘は二人三脚だったのである。 現在の民主党政権を見たとき、中曽根康弘や後藤田正晴の代わりができるのは、ようやく菅直人がいる程度で、それでも中曽根康弘と後藤田正晴ほど強力ではない。鳩山由紀夫は優柔不断で胆力に欠ける。輿石東や山岡賢次では力不足である。昔の配下の平野貞夫や藤井裕久はすでにいない。離党にまで及ぶと、果たして闇将軍支配を敷いて夏の参院選を自分の体制で戦えるかどうか、反小沢組に抗せるかどうか、小沢一郎も自信がないだろう。 となると、検察と妥協しなくてはいけない。第三の起訴猶予(=幹事長辞任と交換)が落としどころとして見つかる。検察との間はこれで手打ちができる。検察とは休戦協定となり、検察リークによるマスコミを使った反小沢攻勢は一旦やむ。だが、保守マスコミによる小沢攻撃は続くし、党内の権力闘争はここから熾烈の度を高めることになる。 幹事長辞任後の党内抗争について予想しよう。まず、新幹事長人事が問題になる。 党内は新幹事長人事で紛糾する。例えば、幹事長は輿石東を認めるが、幹事長代行を二人置き、枝野幸男と玄葉光一郎を就けろと言い、鳩山由紀夫に受け入れさせるというような図が考えられる。そうなると、小沢一郎の傀儡を使った党内支配は微妙になる。 次に、夏の参院選を戦う選挙対策本部長の人事が問題になる。小沢一郎としては、幹事長を降りて輿石東を代わりに置き、自分は選対本部長に就くというのが予定のシナリオである。昨年、西松事件で代表を降りたときと同じパターンを狙う。 選対本部長は選挙の立候補者を決め、カネを差配し、選挙公約と選挙運動の全般を仕切る。つまり幹事長と同じ権限である。そして選挙に勝ち、昨年と同様、選挙カリスマとして威光を高め、選挙後の内閣改造を仕切り、9月の代表戦を仕切り、党最高権力者として絶頂の地位を不動のものにするのである。選挙を挟んで半年も経てば、マスコミも国民も1月の「政治とカネ」の事件は忘れる。 だが、この小沢一郎の選対本部長就任についても、反小沢組から異論が出て紆余曲折が予想され、収拾は簡単ではないだろう。小沢一郎を選対本部長に就ければ、またチルドレン(小沢ガール)が増える。参院も小沢ハウスになる。党内の小沢支配が盤石になる。小沢一郎の力を殺ぎたい七奉行は、やはり鳩山由紀夫に詰め寄って、小沢一郎の選対本部長就任に反対し、保守マスコミを味方につけて世論を煽る作戦に出るに違いない。 昨年は、政権交代という大きな目標があり、政権交代の大義名分の前に全ての民主党議員は私闘の自粛を余儀なくされた。小沢一郎の力は必要で、特に地方選挙区で自民党の組織票をぶんどってくる上で、小沢一郎の力は絶大だったのである。 しかし、すでに政権交代は実現され、敵である自民党は勢力回復の徴候がなく、選挙の民主党有利は確実であり、七奉行は選挙を気にすることなく、存分に党内の権力闘争にエネルギーを傾注することができる。選挙まで半年あり、選挙前に小沢一郎の追い落としを図る狙いでも時間は十分にある。 三つ目に、起訴される石川知裕の処分の問題がある。離党は避けられないが、反小沢七奉行勢は石川知裕の議員辞職を求め、それが当然だとテレビで発言するのではないか。石川知裕の議員辞職がイシューになる。無論、輿石東や山岡賢次や石井一は石川知裕を庇い、議員辞職までは必要ないと防戦に努めるだろう。 以上、幹事長辞任後の政局すなわち党内抗争は、(1)新幹事長と代行の人事、(2)選対本部長人事、(3)石川知裕の議員辞職の三つが争点になり、マスコミ+反小沢派の連合軍と小沢派との間の闘いとなる。 問題は、この党内権力闘争が普天間の政策決定と密接に絡んでいることで、言うまでもなく、マスコミと反小沢派は普天間基地の移設先を沖縄県内にしようと目論んでいる。県外国外移設に同調的な党内左派を、小沢一郎を失脚させることによって黙らせ、自民党とフル・コンパチブルな親米路線を民主党の基調として軌道定置させようとしている。 前原誠司、長島昭久、岡田克也、野田佳彦、玄葉光一郎、彼ら右派の政策は、内政においては小泉・竹中の構造改革を復活させ、外交においては安倍・麻生の親米反中路線に戻そうとするもので、連立を組む国民新党や社民党の方向とは基本的に相容れないものである。 この小沢一郎の危機の局面で、平野博文は混乱に乗じて移設先候補の選定を3月末までとした。巧妙な政治だ。5月末ならば、小沢一郎の政治とカネの問題は世論から薄れている。3月末ならば、小沢一郎をめぐる党内抗争の影響が普天間移設に直接に絡んでくることになる。この政府案策定の方式そのものが、辺野古移転、普天間継続、嘉手納統合の三つ以外の選択を周到に排除する策略的意図が含まれていることは、誰でも簡単に想像できるだろう。つまり、どこか県外の候補地を名目だけ挙げ、そこは地元の反対が強くて駄目だったとする結論を導くアリバイ工作の材料にするのである。 党内で反小沢派が台頭して小沢一郎の権力が後退するということは、民主党政権の普天間移設の方針が沖縄県内に固まることを意味する。米国の不当な要求を受け入れることを意味する。名護市長選で民意を示して、米国と政府を押し返したのも束の間、11月の知事選に臨む前に、情勢は一気に暗転を迎えつつある。 小沢派の側に有能な人物がいない。検察とマスコミに対抗すべき言論戦や情報戦の戦略戦術も全く有効に打てていない。小沢一郎が(スターリンのように)独裁で支配を固めていたため、有能な人材が育っていなかった。
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