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民主党内転覆分子によるクーデターを許すな　
植草一秀の『知られざる真実』
2010年2月 1日 (月)

【転載開始】

民主党の前原誠司氏、枝野幸男氏、野田佳彦氏などは、昨年８月３０日の総選挙の意味を見つめ直す必要がある。主権者である国民は、２００６年までの、岡田氏や前原氏が主導した民主党を支持して政権交代を実現させたのではない。

２００５年９月の総選挙で岡田克也氏が率いる民主党が大敗し、２００６年４月に前原誠司氏が民主党を解党の危機に陥らせたのち、小沢一郎氏が民主党代表に就任して以降、民主党の飛躍が始まったのだ。

２００６年４月に民主党は小沢一郎−鳩山由紀夫−菅直人氏によるトロイカ体制を構築した。この新体制こそ、政権交代の大業を実現にこぎつけた原動力である。

政権交代には五つの大義がある。

�@官権政治から民権政治への転換

�A政治権力と大資本の癒着排除

�B対米隷属外交隷属外交からの脱却

�C政治権力による警察・検察・裁判所支配、メディア・コントロールの排除

�D郵政改革の実現

である。

主権者である私たち国民は、この大義実現のために、政権交代を選択した。

この民衆の力、主権者国民の力が鳩山政権を誕生させたのだ。

五つの課題は極めて重い。いずれの課題も一朝一夕に実現するものでない。

鳩山政権が発足して４ヵ月が経過したが、大きな課題の実現にはなお時間を要するものも多い。

しかし、「市場原理主義」から「いのちを大切にする政治」＝「人間尊重の政治」への転換は着実に動き始めている。また、普天間基地移設問題は難航しているものの、「対米隷属外交からの脱却」の第一歩を記すものになる。

「郵政改革の実現」も着実に進展している。膨大な国民資産が米国や特定資本家に収奪される寸前のタイミングで政権交代が実現し、鳩山政権は政権発足後、直ちに株式売却凍結法を成立させて、国民資産収奪を回避することに成功した。

政権交代の五つの大義のなかで、実はもっとも根源的で重要な課題が、警察・検察・裁判所支配、メディア・コントロールの排除である。日本の制度は前近代の状況に留め置かれている。戦前の特高警察、暗黒警察国家の影がまったく払拭されずに現代まで引きずられている。

諸外国と比較しても、日本の制度の前近代性は明らかである。江戸時代の刑法、刑事訴訟制度を引きずっているとしか言いようがない。

原口一博総務相が政治資金規正法の運用について、例えば、収支報告書に記載する寄附行為者を寄付した団体名とするのか、資金拠出者とすべきか、所管官庁である総務省では判断できないとの趣旨の発言を示した。法治国家としてあり得ない現実が広がっている。

法令の規定が不明確で、検察当局の腹一つで刑事上の扱いが決定され、政治の根幹が左右されるような国を近代国家、現代国家と呼ぶことはできない。

ここではこれ以上立ち入らないが、昨年８月３０日の総選挙を通じて実現した政権交代は、日本の歴史上初めて実現した民衆の力による民衆のための政権樹立だった。その政権が五つの大きな課題を抱えている。

前原氏、岡田氏、枝野氏、野田氏の主張は、政権交代を実現させた主権者の意向に反するものである。主権者はこれらの人々に政治の実権を付与することを望んでいない。彼らの行動の裏側に衆議院議長就任を望んで叶わなかった渡部恒三氏の意向が見え隠れしている。

彼らは上記の政権交代五つの大義に同意しない可能性が高い。

�@官僚権力を温存し、

�A政治権力と大資本との癒着排除に消極的で企業献金全面禁止にも消極的、

�B強度の対米隷属傾向保持、

�C検察権力への隷従、検察絶対主義の提唱

�D小泉郵政改革の肯定

の傾向を強く保持している。

　この傾向は、自民党から分派して結成された「みんなの党」と共通するものであると私は理解している。

　小沢一郎氏の政治資金管理団体をめぐる騒動は、検察を主導部隊とする政治謀略の疑いが濃厚なものである。

　日本政治刷新の可否を決定する「主権者国民と悪徳ペンタゴンの最終決戦」が本年７月の参議院選挙である。この参院選で鳩山政権が勝利を収めれば、２０１３年の衆議院任期満了までの３年間をフルに活用することができる。

　「悪徳ペンタゴン」をせん滅することが可能になるのだ。それだけに、悪徳ペンタゴンの抵抗はすさまじい。悪徳ペンタゴンの中核に米国、検察、マスメディアが存在することを忘れてはならない。

　悪徳ペンタゴンにとっての天敵は「小沢−鳩山−菅のトロイカ」である。民主党内部にも転覆分子を送り込んでいる。民主党が政権を維持しようとも、トロイカを破壊し、転覆分子が民主党を支配出来れば、悪徳ペンタゴンは目的を達成できるのだ。

　政治の主役は政治家ではない。主権者国民が政治の主役である。民主党を解党の危機に追い込んだ前原氏が寝ぼけたことを放言することを、主権者が許してはならない。

　また、政権交代の大義のなかで、最も重要な課題である警察・検察・裁判所制度改革、メディア改革に、鳩山政権は本腰を入れるべきである。

　取り調べ過程の全面可視化は、何よりも重要な第一歩になる。

　同時に、検察を適正に監督するために、検事総長に民間人を起用し、同人事を国会同意人事に変更する必要がある。

　昨年の３．３事変、本年の１．１５事変は、「悪徳ペンタゴンと主権者国民の総決戦」の一部をなす「政治謀略」であるとの本質を見誤ってはならない。

　主権者国民にとって「小沢−鳩山−菅のトライアングル」を失うことは、司令塔を失うことを意味する。民主党内の転覆分子によるクーデターを絶対に許してはならない。

　転覆分子は「みんなの党」と合流して、市場原理主義＝対米隷属連合を結成すればよい。世論調査も情報工作活動の一角を占めるものである。情報戦を勝ち抜いて、主権者国民の主権者国民による主権者国民のための政権を守らねばならない。

　【転載終了】 　

コメント
01. 2010年2月02日 09:05:44 前原は自分の力で大臣におさまっていると勘違いしているらしいが、 ほとんどタナボタであることを忘れるな。 枝野・仙石(このところ少し大人であるが)もほとんどカン違いである。 小泉新党を模索された方がよろしい。
02. 2010年2月02日 09:08:46 前原、枝野なんてさ、所詮は論理屋。 上に立つ実務屋がしっかりしてないとね。 小沢氏は、まれに見る実務屋だよ。 仕事できる。官僚は気にくわないだろうけど。 小沢氏がしっかりしていれば、こいつらの反乱なんて なんてことないね。
03. 2010年2月02日 09:18:21 副島隆彦氏の指摘では、、 前原、枝野、らをそそのかしているのは 長島昭久、渡部恒雄　両氏らで その背後にはマイケル・グリーンがいると。 http://www.snsi-j.jp/boyaki/diary.cgi 全文を読まれると恐ろしい 二人のアメリカ人が小沢を攻撃している、、
04. 2010年2月02日 09:40:14 03 マイケル・グリーンに関しては 近頃TVの露出が多く不審に思っていましたが 疑問が氷解しました。 この副島隆彦ウェブは大変タイムリーですね。
05. 2010年2月02日 09:43:23 >>03 読みました。 いままで「おぼろげだった姿」がはっきり見えてきました。 敵の布陣がようやく分かりました。 さぁ戦いましょう
06. 2010年2月02日 09:55:12 日頃から植草様の最適解のご意見・分析に心を打たれている老人です。 �@小沢叩き＝悪徳ペンタゴンの自衛目的〜メディアの小沢悪しの世論誘導 �A検察の横暴〜検察官適格審査会を緊急開催して調査し、法務大臣・公安委員長を　加えた３者共同で「検察官の言動に疑義・問題ある」として逮捕すべきである。 �Bメディア〜小沢退陣を意図した関係者は世論誘導した疑いでで逮捕して欲しい。 　�Aと�Bは疑い（検察の言い分〜自殺の虞の可能性）でいとも簡単に逮捕できる。 �C民主の衆院大勝は小沢様のお蔭〜前原・枝野・玄葉は出て行け。 �D渡辺恒三の罪（小沢様を代表辞任に追い込んだ）〜３・３大久保氏はほぼ無罪。 �E国民の切なるお願い〜（困窮する国民の生活を良くする）を最優先にして欲しい 　　　　　　　　　　　　民主党の行政を妨害するは、国家反逆に等しい。 　国政を一日も早く正常に戻して欲しいとイライラしている毎日です。　老人より
07. 2010年2月02日 10:19:40 >>3 読ませて戴きました。 国民の敵を示して下さり有難う御座います。
08. 2010年2月02日 10:20:42 小沢氏率いる民主党だから１票を入れたのです。 反小沢の連中は一刻も早く去ってほしい。 また副島隆彦氏の指摘には大いに納得しました。 日本を破壊するこれら悪党どもの名前を 全国民の前に明らかにしていきましょう。
09. 2010年2月02日 13:05:39 >>03 やはりアメリカが糸を引いてやがったか。 もはや敵国以外の何者でもない。
10. 2010年2月02日 14:26:02 >>09 ちゃんと読んでる？ 問題なのはマイケル・グリーンやマイケル・シファーなどのside lineであって、 ルース大使（大声を張り上げたことになっている（笑））などはまっとうな外交をしているじゃないか。ルース大使の発言をねじ曲げて伝えているのはマスコミ（http://www.asyura2.com/10/senkyo79/msg/225.html）。 自分と考えの違うものはみんな敵で、それらがつるんでいるように妄想するのは、典型的ヘタレ右翼です。理性をもって構造を把握しましょう。

11. 2010年2月02日 15:44:09 敵に負ける訳にはいけません！　情報の拡散、抗議、デモ等自分達で出来る事から始めましょう。
12. 2010年2月02日 16:13:10 >>10 ルースに限らんが大使なんてただの飾り。彼の発言には儀礼上程度の意味程度しかないよ。 アメリカの外交というのは常にそういうものだ。 お飾りまでもがそのような発言をする、という捉えかたもあるが、大使を上に置くのは現実的には主客が転倒している。 キッシンジャーだって、交渉中の駐ソ大使を無視してソヴィエトとSALT1を締結したしな。
13. 2010年2月02日 16:17:15 前原、岡田、枝野、野田、渡部恒三の民主党内部のクズは除名しよう！！　国民への裏切り者は政府から出て行け！！
14. 2010年2月03日 10:25:30 小沢氏でも米国へのラインは持つテルだろう、 ただ、＠米国⇒小泉と＠米国⇒小沢の米国は同じではない、 こんかいは＠米国の仕掛けだつたことだ、 そして＠米国⇒小泉⇒前原、野田、枝野だつたということだ、岡田も行動には充分気を付ける事だ、エリートのはずが転落してしまう。それにしてもこの三人は本当にバカだな、また今回もヘタ打った。着かず離れずの千石は賢い、今回も致命傷にはならない、噂ではちゃんと小沢氏とは連絡をとつてるらしい。 渡部恒三は呆け老人なだけだろう、ＣＩＡの倅に操られてるだけ。早く引退すべきであろう。それとも三人に長島、玄葉をプラスして新党たちあげもいいよね。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ロシアンブルー
15. 2010年2月03日 13:46:46 前原誠司氏、枝野幸男氏、野田佳彦氏などは、国民から全然相手にされていない、ということに気づいていないようですね。自分たちがかつて、民主党を壊滅させるほどのダメージを与えたことをすっかり忘れているのでしょうか。そうだとしたら、ずいぶん都合のいい記憶力ですね。 植草氏も本稿で書いている通り、民主党への支持を回復させ、政権交代を実現させたのは小沢氏です。前原誠司氏、枝野幸男氏、野田佳彦氏たちがそのことを都合よく忘れたとしても、国民はしっかりとそのことを認識しています。今回のことで、改めて彼らの愚かさと狡さを痛感いたしました。

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